Microsoftの日本法人であるマイクロソフトは,
2007年1月30日の発売日が迫る新世代OS
「Windows Vista」について,主にPC系以外の報道関係者を対象とした製品発表会を開催した。
発表会は,マイクロソフトによる製品概要の“復習”と,同社のパートナーとなる大手PCメーカー各社による3Dゲームには不向きなモデルの紹介がメイン。ゲームに関する話は一切なかったが,PCゲーマーとして押さえておきたい情報はいくつかあったので,かいつまんでお知らせしたい。
■キーワードは「待ちに待った」
■PCメーカーの意気込みは感じられた発表会
発表会で登壇したマイクロソフトのDarren Huston(ダレン・ヒューストン)代表執行役社長は,「Windows 95」が一般の人々にPCをもたらし,「Windows XP」がブロードバンド時代のOSとなったことを振り返りつつ,「Windows Vistaによって,PCはよりシンプルで,より強力な存在になります。PCの新しい時代がここから始まるのです」と宣言。続いて同社Windows本部のJay Jamison(ジェイ・ジェイミソン)本部長が,Windows Vistaのキャッチコピーとして
「新世代プレミアム」というキーワードを訴求していくことを発表した。新世代プレミアムという言葉には,インターネットとメールを超えた,新たな体験をもたらすという意味がこめられているという。
Darren Huston氏(マイクロソフト 代表執行役 社長,左)とJay Jamison氏(マイクロソフト Windows本部 本部長,右)。ジェイミソン氏はWindows Vistaの「Vista」について,「パワーと壮大さ,明確さとシンプルさを併せ持つイメージ」と説明する
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またジェイミソン氏は,
「Windows Vista Upgrade Advisor」の日本語版を,1月30日に公開するとも発表した。Windows Vista Upgrade Advisorについては
2006年12月27日の特集記事が詳しいが,簡単にいえば,手持ちのPCでWindows Vistaが動作するかどうかをチェックできるツールだ。いますぐWindows Vistaを導入するつもりがなくても,将来的にOSの入れ替えを予定しているのであれば,日本語版を入手してみてはどうだろうか。マイクロソフトによれば,1月30日には
ダウンロードページが公開される予定となっている(※1月15日時点で,リンク先にページは用意されていません)。
ジェイミソン氏は,ドライバサポート状況のよさもアピールする。Windows XPの発売2週間前と比べて,対応デバイスの数は1.5倍(50%増し)になっており,ロゴ取得済みデバイス&アプリケーションの数も増えているとした
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Windows Vista搭載PCの発売を表明しているパートナー一覧
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さて,発表会ではパートナーとなる大手PCメーカーの代表が登壇したのだが,彼らが口を揃えて「待ちに待ったWindows Vista」と述べていたのが印象的だった。マイクロソフトの発表会なので,多分にリップサービスが含まれているのを割り引いても,PCメーカーはWindows Vista(がPC需要を呼び起こすこと)に並々ならぬ期待をかけているようだ。1月30日になると,各社のWindows Vista搭載モデル――その多くはWindows Vista Home Premium搭載モデルだ――が,店頭にズラリと並ぶはずである。
もっとも,発表会の会場を見渡してみると,ほとんどは3D性能が考慮されていないPCだった。ゲーム用途を考慮するのであれば,今後も自作やショップブランドPC,あるいはホワイトボックス系メーカーのPCを中心に選ぶことになるというのは,Windows XP時代と変わらないだろう。なお,会場に展示されていた,OSと同じ1月30日に発売されるPCのうち,最新3Dゲームで利用できそうなモデルを以下のとおり並べてみたので,参考にしてもらえれば幸いだ。(佐々山薫郁)
左:アロシステム(パソコン工房)「LesanceDT E6600RAM/GF79GS」。BTO標準構成はCore 2 Duo E6600/2.40GHzにメインメモリ512MB×2,GeForce 7900 GS搭載,Windows Vista Ultimateプリインストールで15万6980円(税込)から。初回出荷特典としてReadyBoost&BitLocker対応の容量512MB USBメモリが付属
右:Gateway「GT5086j」。Athlon 64 X2 5200+/2.6GHz,メインメモリ1GB×2,HDMI対応GeForce 7600 GSを搭載し,Windows Vista Home Premiumプリインストール。価格未定
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左:サードウェーブ(ドスパラ)「Prime Monarch LX」。BTO標準構成はCore 2 Duo E6600にメインメモリ1GB×2,GeForce 7900 GS搭載,Windows Vista Ultimateプリインストールで17万9980円(税込)から
右:ソーテック「WinBook DN7020」。BTO最小構成はCore 2 Duo T5500/1.66GHzにメインメモリ512MB,ATI Mobility Radeon X1600を搭載し,Windows Vista Home Basicプリインストールで13万9800円(税込)から。液晶ディスプレイは15.4インチ,1680×1050ドット
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左:九十九電機(eX.Computer)「Caderna N170J-712E2」。BTO標準構成はCore 2 Duo T7200/2GHzにメインメモリ1GB×1,GeForce Go 7950 GTX搭載,Windows Vista Home Premiumプリインストールで24万9800円(税込)から。液晶ディスプレイは17インチワイド,1920×1200ドット
右:九十九電機(eX.Computer)「Aero Stream B30J-7150E」。BTO標準構成はCore 2 Duo E6600にメインメモリ512MB×2,GeForce 7900 GS搭載,Windows Vista Home Premiumプリインストールで14万4800円(税込)から
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左:マウスコンピューター(G-Tune)「MASTERPIECE V510E1-V」。BTO標準構成Core 2 Duo E6600にメインメモリ1GB×2,GeForce 7950 GT搭載,Windows Vista Ultimateプリインストールで21万9870円(税込)から
右:Windows Vista搭載モデルの発表されていないデルの「XPS 710」だが,会場にはプリインストールモデルが展示されていた。まもなく販売が始まるのではなかろうか
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