ニュース
PCゲーマーは早めの更新を。「DirectX Runtime」,2010年6月版が公開される
バージョンは9.29.1962で,対応OSはWindows 98/Me/2000/2000 Server/Server 2003/XP/Home Server/Vista/Server 2008/7(※64bit版が用意されるOSは64bit版も含む)。今すぐ導入したい人は,4Gamerの最新ドライバリンクページからどうぞ。
→4Gamer最新ドライバリンクページ
以前から4Gamerをチェックしてくれている読者には毎度毎度で申し訳ないが,簡単に説明すると,まず「DirectX」(ダイレクトエックス)というのは,ゲームやビデオ,サウンドという,いわゆるマルチメディア系の処理を,WindowsベースのPCで高速,効率的に行うための仕組みのこと。この仕組みを専門用語で「API」(Application Programing Interface。Programingの代わりにProgramとすることもある)と言ったりもするが,DirectX Runtimeは,DirectXという仕組みを,エンドユーザーたる読者のPCで正常に動作させるためのものである。
読者のPCがどの世代のDirectXをサポートするかは,(基本的に)OSに依存する。2010年6月時だと,Windows XP+Service Pack 3がDirectX 9.0c,Windows Vista+Service Pack 1およびWindows 7がDirectX 11だ。例えば,ゲームの動作要件に「DirectX 9以上」と書かれていた場合,今回取り上げたOSはいずれも,その要件をクリアしていることになる。
ただ,注意してほしいのは,ここで「世代」と書いた点である。
DirectX 9.0cや11,あるいは10というのはあくまでも世代を示すものでしかなく,実際には,新機能の追加や,続々と登場する新しいハードウェアに向けた対応の追加,バグの修正などといった理由により,ソフトウェア開発者が用いるバージョンは,定期的に引き上げられている。
そのため,「ソフトウェア開発者が使っているDirectXと,エンドユーザーが使っているPCにセットアップされているDirectXとの間で,用いているバージョンにズレがあった場合,同じ世代のDirectXであるにもかかわらず,ゲームが正常に動作しない」という問題が生じ得るのだ。
この問題を解決するには,エンドユーザー側のPCにセットアップされているDirectXのバージョンを,開発者が用いているバージョンと同レベルにまで引き上げてやればいい。
そこでMicrosoftから提供されるのが,この処理を行うDirectX Runtime,というわけである。
パッケージ版のゲームタイトルだと,インストールROMに,開発者が用いたバージョンのDirectX Runtimeが同梱されており,自動的に更新処理が行われることが多い。そのため,ユーザーが意識する必要はあまりないのだが,一方,オンラインゲームのクライアントや,最新タイトルの体験版などだと,まずもって付属しないので,これらをプレイするに当たっては,数か月ごとにリリースされるDirectX Runtimeを,ユーザー側で手動更新する必要が出てくるのだ。
更新作業は自己責任になるうえ,いったんセットアップするとアンインストールできない点には注意が必要だが,基本的には「DirectX エンド ユーザー ランタイム Web インストーラ」のほうをダウンロードし,「dxwebsetup.exe」を実行したら,あとは画面の指示に従うだけ。迷うことはないだろう。
最新のPCゲームタイトルを積極的に試すことが多い4Gamer読者は,“なるはや”で導入しておくのが吉といえる。
- 関連タイトル:
DirectX
- この記事のURL: