インタビュー
スキルフェーズの今後から,「まどか☆マギカ」タイアップの裏話までじっくり聞いてきた「TARTAROS-タルタロス-」開発&運営インタビュー
開発元としては,タイアップのお話を受けてどう思われました?
Lee氏:
開発スタッフには日本のアニメに興味のある人間が多いんですよ。アニメタイアップの話が出たときも,当初は内容についてもまったく知られていないアニメだったこともあり,非常に期待しながら作業を進めていました。
ただ,最初はアニメの内容も分からないまま,頭に乗せるアクセサリーとして“キュゥべえ”のアバターアイテムを作っていたのですが,実際に放送を見ると「キュゥべえを頭に乗せるのはよくないんじゃないか……?」と混乱したことがありましたね(笑)。
4Gamer:
結果として,キュゥべえのアバターは頭に乗せるかたちのまま実装されましたよね(笑)。
曽根氏:
実のところ,今回のタイアップは本っ当に大変だったんです(笑)。原作のないオリジナル作品なので仕方ない部分もあるのですが――タイアップのコンテンツを作るにあたって,イメージビジュアルを見せていただいたのみで,アニメのストーリー展開は我々にも分からなかったんです。
今回,プレイヤーさんからも「発表してから実装が遅い」といった苦言もいただいていたのですが,アニメとタイアップをする以上,単にアバターを作るだけでは面白くないとも思ったんですね。キュゥべえのアバターに,キュゥべえ特有の性格を取り入れたかったため,制作会社さんと何度も交渉しました。制作会社さん側としては,アニメのイメージを非常に大事にしていらっしゃるので,キュゥべえ自体の見た目は変えられなかったのですが,その中で考えたのが,アニメのストーリーに連動するかたちでキュゥべえのアバターのオプション効果を変動させよう,というアイデアです。
ゲーム内でプレイヤーさんのメールボックスに「キュゥべえからのお知らせ」としてアニメ内のキュゥべえの台詞を引用したメールを送ったのですが,一番最初はオプションの数値が非常に高く使い勝手の良いアバターとしてキュゥべえアバターが届くんです。
ただ,その1週間後にパッチを当てまして, 最新のキュゥべえの台詞を用いたメールをお送りしました。。例えば「攻撃力プラス100」だったものが,2週目は「プラス50」になっているので,プレイヤーさんたちの中で「あれ?」と気がつく方がいてゲーム内で話題に上がります。 そしてもう1週後,またメールが届くんです。また最新のの台詞を引用しているのでキュゥべえの本質がかなり見えてきている時期に,アイテムオプションの数値も一気に変えさせていただきまして,今度は「攻撃力マイナス100」のように,数値をマイナスに変えました。
4Gamer:
マイナスですか!? それはまた,ずいぶん大胆なことを……(笑)。
曽根氏:
もちろん,実装のタイミングで「アイテムのオプションは変更される可能性があります」とは予告させていただいたのですが,プレイヤーさんからも「なんでアイテムのオプションが下がってるんだ。しかもマイナスって!」といったご意見はいただきました。ただ,大半のプレイヤーさんは怒りを通り越して「うん。キュゥべえだからしかたない」と納得をされていた方が多かったのですが,今後同じようなことを実施する際は,もう少し配慮した上で実施をしていきたいと思います。
4Gamer:
それは本当に,リアルタイムで「まどか☆マギカ」と「タルタロス」の両方に触れている人こそが楽しめた企画ですね。
キュゥべえのアバターについては,もらえるタイミングが2種類ありまして,既存のプレイヤーさんには,先述の1通目のメールが届くタイミングで全員にお送りしました。ただ,新規にタルタロスを開始されたプレイヤーさんに対しては,いきなりアイテムのオプションがマイナスになっていて「このゲームなんなの!?」と思われてしまってはいけませんので(笑),新規プレイヤーさんにはアイテムオプションの変動しないキュゥべえをお送りしました。
4Gamer:
ということは,キュゥべえのアバターには効果が変動するものと固定されているもの,2種類のバージョンがあったと。
曽根氏:
厳密にいうと5種類くらいあるんです。メール企画の1通目でお送りしているキュゥべえもランダムで4種類くらいありまして,アイテムオプションが全部違うんです。最初にアバターが届いた時点ではプレイヤーさんの間でも“アイテム”としての認識が強いので,「どんなオプションだった?」「俺のキュゥべえ,使えないんだけど」といったやり取りもあったりして(笑)。それで徐々に効果が変わっていく際にも,4パターンごとにアイテムオプションの変動する数値が違うため,「俺のキュゥべえに攻撃力をマイナスされたんだけど」「俺は移動速度が下がってる」と,プレイヤーさんごとに異なるキュゥべえを持っている状態にしました。
4Gamer:
そこまで手の込んだ仕掛けがあったとは……。
曽根氏:
アニメタイアップにあたりオープンした特設サイトについても,我々としては,どうしてもアニメのストーリーに沿った特設サイトを展開したい,という希望がありました。最初はまどかのピンクを基調にした可愛らしいサイトだったのですが,アニメのストーリーの雲行きが怪しくなっているのにピンクのままでも面白くないなと思いまして。アニメ制作製作会社さんからアニメ中のキュゥべえ画像を数点いただいて,特設サイトを開いた際にそれらを編集した少しダークな演出が出るように準備して――実際に公開したこともあったんです。
一瞬公開したんですが,OKをいただいた2時間後に再検討が入って公開を取り下げ,2時間だけ公開された幻の特設サイトになってしまいました。
4Gamer:
では,プレイヤーの中にはたまたまそのサイトを目にした人も?
曽根氏:
いらっしゃったと思います。そのページを開くと,マウスカーソルをキュゥべえが追いかけてくるんですよ(笑)。
我々としても本当はもっとアニメの特色を取り入れていきたかったため,少し心残りな部分もあるんですが,アニメのイメージももちろん大事ですので,間を取ったというようなかたちになりました。
4Gamer:
今回の「まどか☆マギカ」とのタイアップキャンペーンは,すでにひと段落したかたちでしょうか。
曽根氏:
ゲーム内の「なりきりアバター」は残っていますが,新たなコンテンツやイベントを行うことは今のところ予定していませんね。
4Gamer:
プレイヤーからは,魔法少女“杏子”のコラボアバターアイテムを求める声もあるようですが。
曽根氏:
杏子のコラボアバターアイテムも検討していました。コラボアバターアイテムがない女性キャラクターとしてピンコが残っていたのですが,ピンコにはセットとして「ロボ」がもれなく付いてきてしまうんですね……(笑)。「ロボ」のイメージはどうしても「まどか☆マギカ」に合わないため,ピンコに実装するのは難しいとなりまして。「じゃあ杏子のアバターを男性キャラクターに付けよう」という話も実はあったのですが,「1人だけ男というのもなあ……」という葛藤もありましたし,開発側としても「ゲームのイメージもありますし,男キャラに女装させるのは“まだ”早い」と。
4Gamer:
“まだ”とはいったい……!?
曽根氏:
今後も女装の予定があるのかわかりませんが(笑)。結局,「今回はやめよう」ということになり,どうしても杏子のコラボアバターだけは入れられなかった……という経緯があります。
4Gamer:
今回のタイアップをきっかけにタルタロスを始めた,という方も多かったのでしょうか?
ええ,多かったです。ただ運営チームとしては,既存のプレイヤーさんに楽しんでいただけるものでないと,タイアップをやる意味がないと思っていました。先ほどの「メール企画」を既存プレイヤー限定で行ったというのも,そういう理由があって,ですね。既存のプレイヤーさんや,以前遊んでいたけど離れてしまっていた方ですとか,そういった方々を第一に考えておりました。
ただ,新規のプレイヤーさんに対して何もしなかったというわけでもありませんし,タイアップをきっかけに遊んでくださった方もたくさんいらっしゃいます。ストーリーを重視してアニメを観る方は多いですよね。タルタロスもシナリオの比重が大きいので,そういった層との親和性が高いと思っております。ですので,タイアップをきっかけに「タルタロスのストーリーも面白いぞ」と継続してプレイしてくださっているプレイヤーさんもたくさんいらっしゃいますね。
4Gamer:
いろいろと難航した部分はあったようですが,タイアップとしては成功だったわけですね。では,今後また別の作品とさらなるタイアップやメディアミックスを行う予定も?
曽根氏:
もちろん今後も考えています。先ほど「もうちょっとやりたかった」という部分があったように,次回以降も単にアバターを入れるだけじゃなく,アニメの特徴や独自性を活かせるようなタイアップに取り組みたいと思っております。具体的な時期などはまだまだ発表できない段階ですが,各社さんとお話をさせていただいたうえで,すでに候補も挙がってきています。
4Gamer:
続報に期待,ですね。
曽根氏:
はい。ただ,タイアップをやりすぎてしまってもどうかなという懸念はあります。ゲームが軸なので,ゲームのストーリーを楽しんでいただきたいという思いもありますし,そこは運営チーム側で調整をさせていただいている段階でもあります。
プレイヤーからの熱意を受けて,それを具現化する取り組みを
最近行われた企画としては,「アクセサリーアバターデザインコンテスト」もありましたね。
曽根氏:
今回のコンテストは「プレイヤーさんの思い描くデザインをゲーム内に入れたい」という想いからスタートしています。そのため,ご応募いただいた中から厳選した作品に投票していただいて,多数決で実装するアイテムを決める,といった流れにさせていただきました。実装は6月上旬を予定しています。プレイヤーの皆さんが考え,投票されたものですので,結果として「ほしいもの」が色濃く伝わってきました。傾向としては,可愛らしいものが多いという印象がありましたね。
4Gamer:
入賞した作品のレベルも非常に高いですよね。
曽根氏:
今回,既存のプレイヤーさんから募るものと,授業の一環として専門学校の学生さん方による作品と,2つの枠を用意しました。クオリティは両者とも高かったのですが,やはり既存のプレイヤーさんのほうが,ゲームをよく知ってらっしゃるうえで作られているものがあったので,タルタロスに“馴染みやすい”という印象はありましたね。
4Gamer:
開発元でも,応募作品はすべてご覧になったんですよね。どんな印象を受けましたか?
作品を観て,実力者が多いということに驚きました。今まで考えもつかなかったようなアクセサリーが出てきたため,開発元のデザインチームも「新しいデザインを考えなくちゃ」と刺激を受けていました。
今回の作品を観て,アクセサリーはもっと可愛いらしいって感じじゃなくちゃダメだなと思いましたね(笑)。これからのアクセサリーのデザインについて,プレイヤーさんが希望しているものに近づけるように頑張っていきたいと思います。
4Gamer:
今後もこういったプレイヤー参加型企画は予定されているのでしょうか?
曽根氏:
はい。今回非常に反響がよかったこともありますし,企画以外の部分でも普段からイラストの投稿などを多くいただいていますので,「できる限りそれを具現化する」ということも,我々の役目だと思っています。
今回はデザインという部分に重点を置きましたが,シナリオもそうですし,サウンドだったりとか,ゲームの要素になりうるいろいろなものを――もちろん本来のコンセプトを崩さない程度にはなってきますが――取り入れられるものは取り入れていきたいな,という思いがあります。
4Gamer:
アクセサリーコンテストの前にも,1周年企画の中でいろいろとプレイヤー作品を募集されていましたよね。
曽根氏:
はい,シナリオ・ムービー・イラスト・4コマ漫画と募集しまして,その際にもプレイヤーさんから非常にたくさんの作品をいただきました。イラストが約50件,シナリオも約40件,4コマでも約30件と,いずれもかなり数の作品を戴いていて,選考にもかなり時間がかかってしまったかと思います。
クオリティもまた素晴らしく,NPCに対するプレイヤーさんの想いが込められたエピソードが多く,我々運営チームとしても楽しませていただきました。もちろん,いただいた作品はすべて開発元とも共有させていただいたので,運営・開発ともに「タルタロスのプレイヤーさんは凄い力を持っていらっしゃる」と都度感じています。
4Gamer:
開発元として,とくに「この作品が面白かった」というものはありました?
Lee氏:
どれも感動的でしたね。イラストなどに関しては,「プレイヤーさんはこんなに考えながらイラストを描いてくださっているのか」と思いましたし,シナリオについても,タルタロスのストーリーに対するプレイヤーの思い入れの大きさを実感しました。
ファン感謝祭では,初披露のものも盛り沢山に用意
7月の開催に向けて来場者を募集中の「タルタロス ファン感謝祭」ですが,これについての見どころなどを教えていただけますか。
曽根氏:
今回,タルタロスとして初めてのオフラインイベントを行わせていただくのですが,運営側としては「プレイヤーさんにタルタロスの世界観を最大限に楽しんでいただく」ことをコンセプトにしております。なので,会場に入ってきた段階で「タルタロスの世界に入ってきたな」と印象を残せるように,この日のためにいろいろと“収録”をしたりですとか,開発元さんにお願いしてサウンドや演出などもご用意していただいたりと,現在いろいろまとめている段階です。
4Gamer:
今回は300名限定の事前応募制なんですよね。現時点でかなりの応募が来ているのでしょうか。
曽根氏:
すでに定員が埋まってきていますね。応募多数だと抽選となってしまいますが,現在のペースだと,おそらく定員をオーバーしてしまうのではないかと。
4Gamer:
こういったオフラインイベントでは,来場できない人のためにUSTREAMやニコニコ生放送などでWeb中継することも多いですが,そういった予定は……?
曽根氏:
確かに,来場できなかった方にもその模様を見せられるようにはしたいと思っているので現在検討している段階です。
もちろん,なんらかのかたちでお届けしたいとは思っていますし,会場で流すPVなどについては,オフラインイベント後に各メディアさんや公式サイトを通じて公開する予定です。
4Gamer:
今お話を伺った様子だと,今回の準備には,開発元もかなり深く関わっているようですね。イベントに向けての意気込みや,期待することなどはありますか?
Lee氏:
韓国でも小規模なプレイヤー懇談会などは行われていたのですが,今回のような数百人規模のオフラインイベントは初めてですね。また,先日オフラインイベントの内容を運営元から聞いて,いっそう期待が膨らんでいます。
さっき話題に出た生中継については,韓国にいる開発元のスタッフ達もみんな期待していますので,なんらかのかたちで観られるようにしてほしいですね(笑)。
……できる限り頑張ります(笑)。
タルタロスの1年目ではプレイヤーさんとの距離感が目立っていましたので,2年目ではそういった距離をできるだけ縮めていきたいと思っております。その一環としてのオフラインイベントでもありますので,開発会社さんとプレイヤーさんとの距離も縮めたいですし,我々運営会社とプレイヤーさんとの距離も縮めたいです。そういった意味でいろいろな企画を用意しています。
4Gamer:
ファン感謝祭において新発表される内容というのは,基本的にアップデート関連になるのでしょうか?
曽根氏:
アップデート関係もありますが,“タルタロスが今までできなかったこと”を発表していくと思います。
4Gamer:
これまでできなかったこと,ですか。それはゲームの中身ではなく,なにか外側での展開が……?
曽根氏:
先ほどお話ししたデザインコンテストの派生というかたちで,“ゲームの中身を含みつつ,外で何しらの取り組みを行っていきたい”というのが,いま検討中の企画としてあります。そういったものについても,早ければファン感謝祭のときに発表できるかもしれません。
4Gamer:
そういった新情報に加えて,スペシャルゲストが登場したり,クイズ大会もあったり……盛りだくさんのイベントとなりそうですね。
曽根氏:
プレイヤーの皆さんに必ず楽しんでいただけるものになると思いますので,ぜひご応募ください。
年内アップデートで,エンドコンテンツも強化
4Gamer:
今後のアップデートや展開についての計画はどのようになっていますか?
まず,今回のインタビューの中で年内の実装をお約束したものが多かったと思いますが,それらについて,頑張って開発に取り組みます。それ以外にも運営側からアンケートの結果をいろいろといただいているので,プレイヤーさんが不便に感じているところなど,改善していかなくてはいけないところを検討して企画内容に反映していきたいですね。
また,今年は“1回めのエンディング”が控えていますが,プレイヤーさんもエンディングについて期待してくださっていると思います。なので,その期待を裏切らないような感動的なエンディングをお届けいたします。
4Gamer:
年内実装予定のコンテンツというと,現在お教えいただいているだけでも,2次フェーズに,シナリオリプレイやインベントリ関連,それにシナリオのエンディングですか。すごい量ですね。
Lee氏:
あとはですね,「エンドコンテンツが足りない」という要望が多かったことを受けて,今年はエンディング以外に“エターナルダンジョン”などのエンドコンテンツを強化しようと思っています。
4Gamer:
エンドコンテンツの強化というのは,まったく新しい要素が入るのではなく,既存のものをさらに充実させていくかたちになるのでしょうか?
Lee氏:
そうですね。まったく新しいエンドコンテンツを作るとなると時間がかかってしまうので,今年の時点では既存のコンテンツを改善・強化したり,追加開発を行うことを考えています。
4Gamer:
レベルキャップまでキャラクターを育てている人などにとっては楽しみなコンテンツですね。
では最後に,読者へのメッセージをお願いいたします。
Lee氏:
先日日本で大きな震災があったため,開発元の方でも大変心配していたのですが,今回の来日で皆さんが頑張って働いているところを見て安心いたしました。
今年は無事に1周年を迎えることができ,さらに,タルタロスのプレイヤーさんのお陰でオフラインイベントを実施できることにもなりました。タルタロスというタイトルが,日本におけるサービスで素晴らしい功績を残していることを嬉しく思います。
プレイヤーさんからのアンケート結果などを見ていると,本当にタルタロスに対して愛情をもって積極的に要望をくださっているのだなと感じています。この期待を裏切らないように,これからもプレイヤーさんのご意見に耳を傾けて開発をしていきたいと思います。
1周年のタイミングで前回のインタビューをしていただいて以降,2年目として良いスタートがきれたかと思います。1周年企画の中で,プレイヤーさんのキャラクターやシナリオに対する愛情や感情移入を強く感じられたので,それに対して,運営・開発側として最大限応えていかなくてはいかないなと,ひしひしと考えさせられるスタートでもありました。そうしたプレイヤーさんの想いを具現化するため,今回のファン感謝祭もその一つですし,アップデートのコンテンツやタイアップに関してもそうですし,もっとスピードを持って運営会社として対応していきたいと思っております。
ゲームの中で大きな変化があったスキルフェーズに関しても,プレイヤーさんの求めるスピードに対して,運営・開発ともにまだまだ追いつけていない部分が感じられます。プレイヤーさんの求めていることを,できる限り早く反映できるように,スピードを持って取り組ませていただきます。
あとは,今後のアップデートについてもそうなのですが,プレイしていただいているプレイヤーさんにいかに楽しんでいただけているかを考えていきたいですね。直近でいうと,どうしてもスキルフェーズのバランス調整について後手後手になっている部分があると感じております。これについては必ず改善できるように誠意をもって取り組ませていただきたいと考えておりますので,大変申しわけないのですが,もう少々お待ちいただければと思います。
Lee氏:
日本に来るたびに思うことがあります。いつもメールなどで運営側と連絡をしていても,実際にきて感じることとして,感覚的な違いが大きいということです。日本のプレイヤーになにか届けるうえでは,何度も日本に足を運んで現場の空気を感じて,開発をやっていかなくてはならないなと感じています。その一方で,今度のオフラインイベントに開発スタッフ全員を連れてこられないことについて,複雑な感情もありますね……。今度のオフラインイベントとはまた別にオフラインの企画があれば,そのときは開発スタッフを全員連れてきたいと思います(笑)。
曽根氏:
そういわれたらもう,またオフラインイベントを企画するしかないですね(笑)。
Lee氏には,すごく頻繁に日本へいらしていただいています。なかなか文章だけでは伝わらないことも多いですから,日本へお越しいただいたり,逆に僕らが行くこともありますし,そうやって意見を共有することも毎月必ずやっています。そういったことが,プレイヤーさんの求めるものに対して近づける一つの要因ではないかなと感じています。
4Gamer:
なるほど,本当に運営・開発とで密に連携されているんですね。本日はありがとうございました。
かなり長時間に及んだ今回のインタビューだが,その中で繰り返し話題に上ったのが,タルタロスを遊ぶプレイヤーの“熱意”だ。運営開始から1年あまりと,オンラインゲームとしては比較的歴史の浅いタルタロスだが,ひとたび「ファンクリエイトコンテスト」や「デザインコンスト」を行えば,熱意のこもったプレイヤー作品が大量に集まってくる。こうしたプレイヤーの熱意を運営・開発が全力で受け止めようと取り組んでいるため,これからもさらなる盛り上がりが期待できるだろう。
「タルタロスは好きだけど,ユーザー参加企画に作品を応募するほどの自信は……」といった人も,まずは7月の「タルタロス感謝祭」に参加し,その熱意と盛り上がりを実際に体感してみてはいかがだろうか。
「TARTAROS-タルタロス-」公式サイト
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