アメリカのゲーム開発者達が集う
ネットワークゲーム専門の開発者会議「Austin Game Conference」(AGC)が,アメリカ時間9月6日,テキサス州のオースティン市で開幕した。次世代コンシューマ機やカジュアルゲームなど,ネットワーク化の重要性がさらに増しつつある中,“MMORPGの首都”ともいえるオースティンに名だたる開発者達が集結するのだ。4回目となる今年は,技術デモを並べるエキスポフロアも拡大し,これから3日間にわたって多くの議題が話し合われる。
2002年,本家Game Developers Conference(GDC)を補う会合として草の根的に始まったAGCだが,総勢150名におよぶスピーカーが100種以上のセミナーやパネルディスカッションを行う。「勇敢なる新世界」(Brave New World)をモットーに,MMORPGやカジュアルゲーム,PCやコンシューマ機での開発ノウハウ,アジア市場の状況など,オンラインゲームを中心にしたさまざまなテーマが並ぶ。アメリカをはじめ,ヨーロッパやアジアなどから約2000人の業界人が集まり,エキスポに出展する企業も70社におよぶなど,ここ4年のうちになかなかの規模に成長しているのだ。
主催者である
The Game Initiativeは,このイベントの主催/運営を行うために設立された専門チーム。興味深いのは,女性開発者,ゲームライター(シナリオライター),オーディオ技術などGDCではあまり問題にも積極に取り組んでいる点で,セミナーのスケジュールにはそうした分野の専用トラック(講演)が多く用意されている。普段はあまり顔を出さないBlizzard Entertainmentの幹部を基調講演スピーカーに迎えるなど,MMORPG業界の今後の動向を知るうえで非常に注目度の高いイベントになっている。
というわけで,今後数日間にわたってAGCのセッションや展示の紹介をしていくことにしよう。お楽しみに。(ライター:奥谷海人)