［韓国ゲーム事情＃600］mGameの新作MMORPG 2タイトルが話題に

Kimの韓国最新PCゲーム事情＃600

mGameの新作MMORPG 2タイトルが話題に（2006/9/20）

Text by Kim Dong Wook特派員

　mGameの新作MMORPG 2タイトルが，韓国オンラインゲーム市場で注目を集めている。
　8月に公開された「風林火山」は，“オリエンタルロードムービーMMORPG”を標榜する武侠ベースのMMORPGだ。まるでアニメーションのようなカートゥーングラフィックスと，ロードムービー方式のストーリー展開が，先日行われたOriginal Test（クローズドβテスト以前に行われるテスト）の参加者から好評を博していた。
　また風林火山では，ユニークなインスタンスダンジョンの存在にもプレイヤーの関心が寄せられている。同作のインスタンスダンジョンには，アドベンチャー要素やパズル要素が盛り込まれており，ダンジョン内のオブジェクトを利用してパズルを解いたり，特定の条件を満たして進路を切り開いたりする楽しみが得られるのである。風林火山のダンジョンは，モンスターを狩る場所ではなく，仲間とともに謎を解くことで，コミュニティの発展が期待できる空間だといえよう。
　なおインスタンスダンジョンでは，パーティメンバーのレベルによって攻略難度が変化し，入手できるアイテムなども変わるという。謎解き/パズル要素と相まって，飽きのこない冒険が楽しめそうだ。
　そのほかにも，時間制限がある「イベント総力戦」や「懸賞金狩人システム」など，多様なPvPシステムが存在する。対モンスター戦についても，ボス級モンスターから得られるアイテムを用いてスキルを学ぶ「スキル組合システム」や，討伐数/累積戦闘時間に応じてボーナス効果/経験値が得られるシステムなどが，単調になりがちな戦闘を，より魅力的なものにしている。



　もう一つのタイトルは，“新世紀アドベンチャーMMORPG”を標榜する「HoLic」。こちらのキャラクターデザインも，適度にデフォルメされた可愛らしいものだが，グラフィックス自体は風林火山よりも緻密で，生き生きとしたモーションや表情が特徴だ。
　現在公開されている特徴としては，パーティプレイ時に7色の魔法/スキルを順番に使用することで発動する「Seven Sign Combo」システムが挙げられる。これは単に威力のある魔法/スキルを連発するのではなく，プレイヤー同士がタイミングを計りつつ繰り出す連携技。エフェクトが派手なこともあり，Combo成立時の爽快感はかなりのものだろう。仲間とのチームワークが強さに結びつくので，ゲーム内コミュニティの強化にもつながりそうだ。ほかにも，行動不能になったモンスターに対してCombo攻撃を入れる「Over Killシステム」の存在が明らかになっており，戦闘システム周辺の仕様がかなり充実していそうな気配。今後の情報公開にも期待したい。



　韓国のゲームポータル中でも最多となる，10タイトルものMMORPGをサービスしているmGame。同社は，風林火山およびHoLicという新鮮味のあるMMORPGを投入することで，やや停滞感の漂う韓国MMORPG市場を活性化させるという方針を発表している。日本での展開も含め，今後の動向から目が離せない。