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LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
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印刷2009/09/01 11:13

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LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載

画像集#009のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
 LGエレクトロニクス・ジャパンは,ゲーマー向けを謳うPC用液晶ディスプレイの新製品「W2363V」を9月下旬に出荷すると発表した。価格はオープンプライスで,店頭価格は3万円台前半の見込み。
 W2363Vは,1920×1080ドット表示の23型液晶ディスプレイだ。このLGの23型TN液晶パネルは,フルHD対応液晶ディスプレイ用にすでに出荷されているもので,他社から同じパネルを使った液晶ディスプレイも多く発売されているのだが,W2363Vでは映像信号を加工せずに無遅延で表示すると謳われる「スルーモード」や,拡大縮小を行わず,信号の1ドットを画面の1ドットに対応させて表示するドットバイドット表示など,ゲーム用途を強く意識した機能をサポートしている。

画像集#002のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載

画像集#006のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
 一般の液晶ディスプレイでは,表示用のバッファに映像信号データを入れ,さらに信号処理を行うため,通常,3フレーム(0.05秒)ほど表示が遅れてしまう。これに対して,W2363Vで採用されているスルーモードというのは,途中の処理を端折って,1フレームの遅延で出力できるようにしたもの。アクション性の強いリアルタイムゲームでは,1/60秒でもかなり画面の動きがあるため,3/60秒の遅れともなれば大きな問題になる場合もありうるが,スルーモードなら,そういった遅延を最低限に抑えることができるというわけだ。
 ちなみに,スルーモードは,画面の拡大設定などを併用しようとするとクリアされるなど,かなり特別な扱いになっているようである。

 画面表示サイズは「オリジナル」「フル」「ドットバイドット」の3種類で,オリジナルモードは,アスペクト比を保ったまま中央合わせで最大表示になるモードだ。フルモードは,画面一杯に拡大して表示されるモード。この2種類は一般的な液晶ディスプレイであればたいてい備えている。
 1:1のドットバイドット表示モードは,ソース画像のドットと表示画像のドットを1:1で対応させて中央合わせで表示するものだ。拡大すると,どうしても一部ぼやけた表示となってしまうのだが,それを嫌ってドット単位で正確に表示したい場合に有効となる。
画像集#010のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
画面はノングレア
画像集#011のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
操作部はタッチパネル式

画像集#004のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
ピクチャー イン ピクチャー機能の例
画像集#003のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
ピクチャー イン ピクチャー機能の対応
 映像表示には,もちろんオーバードライブが採用されており,グレーからグレーへの変化で応答速度2msを実現するとのこと。ゲーム映像でもブレのないクリアな表示が期待できそうだ。

 映像入力端子は,D-Sub 15ピンのアナログRGB入力,DVI-D,コンポーネント入力,そしてHDMI×2の合計5系統備えているので,数台のPCと接続したり,コンシューマゲーム機を同時に接続することが可能で,コンポーネント入力とRGB入力,HDMI同士の組み合わせの2パターンを除くすべての組み合わせでピクチャー イン ピクチャー(PinP)機能が利用できる。

 面白いのは,スピーカーユニットを内蔵しない一方,サウンド入出力端子を備え,入力したサウンドに,「SRS WOW HD」ベースの音声処理を行えること。外部スピーカーユニットを接続することで,バーチャルなサラウンド効果を持ったサウンドを再生できるようになっているという。

本体背面(左)と正面(右)。右の写真で,LGのロゴ下に光っているのは,入力したサウンドのボリュームに応じてさまざまに明滅する「tru-LIGHT」(トゥルーライト)というLEDだ。光らせ方は用意された数パターンから選択できるほか,オフにすることもできる
画像集#005のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載 画像集#007のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載

The Tower of AIONのオリジナルマウスパッドや15日間36時間のフリーチケットなどがついてくる
画像集#008のサムネイル/LGエレクトロニクス,ゲーマー向けPCディスプレイ「W2363V」発表。「遅延なし」を謳うスルーモード搭載
 この製品で使用しているTN方式のパネルは,このクラスのフルHD液晶パネルとしては標準的なもので,画質的に最強というわけではないが,コストパフォーマンスは非常に高い定番のものといってよいだろう。W2363Vは,HDMIを2系統備えていることから,PCのほかにXbox 360とPLAYSTATION 3を同時につなぐことも可能。ただし,S-Video出力などの旧式の機器には対応していない。
 スルー機能を備えた液晶ディスプレイはまだ少なく,しかも手頃な価格で発売される本製品。「The Tower of AION」の推奨ディスプレイにも認定されており,少なくともゲーマー向けディスプレイと呼べるだけの内容は持っていそうだ。

●W2363Vの主なスペック
  • パネル:23インチワイドTFT,TN
  • 最大解像度:1920×1080ドット
  • 表面加工:ノングレア(非光沢)
  • 輝度:300cd/m2
  • コントラスト比:最大70000:1,最小1000:1
  • 表示色:約1670万色
  • ドットピッチ:0.265mm
  • 応答速度:2ms(Grey to Grey)
  • 垂直リフレッシュレート:56〜75kHz
  • 入力インタフェース:D-Sub 15ピン(アナログRGB)×1,アナログコンポーネント×1,DVI-D(デジタルRGB,HDCP対応)×1,HDMI×2,アナログミニピン(サウンド入力)×1
  • 視野角:垂直方向160度,水平方向170度
  • チルト角度調整:上方向15度,下方向5度
  • スイーベル角度調整:非サポート
  • 高さ調整:非サポート
  • 電源:AC 100〜240V(50/60Hz)
  • サイズ:556×419×206mm
  • 重量:5.2kg
  • 消費電力:通常動作時42W,オフ時1W以下
  • OSDでサポートされる主な機能:ピクチャー・イン・ピクチャー(※D-Sub 15ピンとコンポーネント,あるいはHDMI#1とHDMI#2の組み合わせは非対応),オートアジャスト,ブライトネス調整,コントラスト調整,色温度(9300K/6500K/ユーザー設定)調整,水平/垂直置調整,フェーズ調整,言語選択
  • 関連タイトル:

    The Tower of AION

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