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「PS3で立体視」を安価に実現するAcer製ディスプレイ「HS244HQbmii」レビュー。人は選ぶが,立体視狙いならアリ
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印刷2011/02/26 00:00

レビュー

サイズも価格もコンパクトな「PS3で立体視」対応ディスプレイを試す

Acer HS244HQbmii

Text by fumio


HS244HQbmii
メーカー:Acer
問い合わせ先:エイサーご購入ホットライン 0120-561-813 or ajc@acer-info.jp
実勢価格:4万6000〜5万円程度(※2011年2月26日現在)
画像集#002のサムネイル/「PS3で立体視」を安価に実現するAcer製ディスプレイ「HS244HQbmii」レビュー。人は選ぶが,立体視狙いならアリ
 Acerの日本法人である日本エイサーから2月25日に発売となった「HS244HQbmii」は,解像度1920×1080ドットの23.6インチ液晶パネルを搭載し,HDMI 1.4aベースの3D立体視に対応したディスプレイと,付属のアクティブシャッター式の3Dメガネからなる製品だ。

 2011年2月10日の記事でお伝えしているとおり,PlayStation 3(以下,PS3)や単体のBlu-ray Discプレイヤーなどで3D立体視を利用するためには,HDMI 1.4aという規格で規定された立体視コンテンツフォーマットを利用する必要がある。だが,HDMI 1.4aに対応したディスプレイデバイスというと,最も安価なものでも10万円前後,しかもサイズは40インチクラスのテレビになってしまい,個人でPS3用に使うとなると,いろいろ厳しい点があったことは否めない。
 その点,実勢価格が4万6000〜5万円程度(※2011年2月26日現在)というHS244HQbmiiは,サイズ的にも価格的にも,ようやく登場した個人向けPS3立体視対応ディスプレイといえるわけだ。

 今回4Gamerでは,日本エイサーから評価用サンプルの貸し出しを受けられたので,PS3における立体視の使い勝手や,「PCで使ったらどうなるのか」といった部分をテストしてみたいと思う。


入力端子はHDMI 1.4a ×2にアナログRGB×1

全体的に割り切った仕様


 まずはハードウェアをチェックしてみたい。
 外観は,「23〜24インチクラスの一般的なPC向け液晶ディスプレイ」と聞いて読者が想像するだろうイメージから,大きく外れていない。光沢加工された額縁に収まるパネルの表面加工は非光沢(ノングレア)で,バックライトも今ではさほど珍しくないLEDタイプ。下方向5°&上方向15°のチルト(傾き)機能は搭載するが,左右方向のスイーベル(首振り)機能は用意されないというのは,このクラスの普及モデルにありがちな仕様だ。本体サイズが575(W)×422(H)×172(D)mm,重量が約5.2kg(※いずれもスタンド含む)というのも,「普通」である。

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よく言えばシンプル,悪く言えばおもしろみのない外観のHS244HQbmii。右下に電源ボタンが置かれ,その左方向に各種操作用のタッチセンサー×5とLEDが埋め込まれている
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表示させているのは4Gamerオリジナルの壁紙だが,TNパネルを採用することもあって,角度を付けすぎると,色浮きが目立つようになる。左の,正面からの写真と見比べてみてほしい
本体を真横から見て,チルトの角度をチェックしたところ(左,中央)。右は,2枚の写真を半透明で重ねてみたものだ
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背面部には本体下側に向かってHDMI×2とD-Sub 15ピン×1,3.5mmミニピンのアナログサウンド入力端子×1,3ピンの電源端子が用意される
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 一方,入力周りの仕様はかなり特殊で,入力インタフェースはHDMI 1.4a対応のHDMI×2と,D-Sub 15ピン×1のみ。「Acer製ディスプレイ」といえば,イコールPC用と考える人が大多数だと思うが,2011年の日本におけるPC用ディスプレイインタフェースとして最も一般的なDVIは用意されていない。HDMI 1.4aベースの3D立体視に対応した機器は2台接続できるのに,DVIがないというあたりからは,「HDMI 1.4aベースの3D立体視用ディスプレイ」として特化した覚悟と,それに伴う割り切りが見える。

本体背面も,Acerのロゴと廃熱孔,100×100mm型VESAマウントホールがあるくらいで,やはりシンプル。内蔵する2W+2W出力の2chスピーカーは,排気孔部に内蔵されているため,外から見ただけだと,スピーカー内蔵とは思わないかもしれない。ちなみに,固定台は取り外しが可能で,出荷時には2ピースに分かれている
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 表示設定などは本体向かって右下のタッチセンサーで行う仕様だ。この手のものは見た目だけでレスポンスが悪かったり,直感的な操作から遠く離れた設計になっていたりすることが珍しくないのだが,HS244HQbmiiの場合,少なくとも反応速度は良好。ユーザーインタフェースもそこそこ練られており,操作上のストレスはあまり感じない。

OSDは項目ごとに掘り下げていく仕様。3D設定などは,最初に開くメニュー(左)の中央,メモのようなマークを押すことで降りていける。次のメニューでは動作モードを選択できるようになっており(中央),さらに進むと詳細設定が可能だ(右)
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E1BIR-P。Acerのロゴが入った左テンプル部に電源ボタンがある
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 もう1つ,忘れてはいけないのが,「E1BIR-P」という型番の与えられたアクティブシャッター式メガネだ。ディスプレイ本体とは赤外線で通信を行う仕様だ。ディスプレイから1m以内の範囲で,左のテンプル(つる)の根元付近にある電源スイッチを押すと,自動認識されるようになっている。
 ぱっと見,「電源が入っているかどうか」が分かりにくいのだが,実際にかけた状態で電源ボタンを押してみると,オンになるときは「ピッピッピ」,オフになるときは「ピッ」という電子音がそれぞれ鳴り,そこで判断できる。

 正直,外観はお世辞にも「洗練されている」とはいえず,連続稼働時間とされる70時間が経つなどしてバッテリーが切れたときは,本体左テンプル側のネジを外して蓋を開け,CE2032型のボタン電池2個を入れ替えねばならないなど,使い勝手もいま1つ。標準添付なのはありがたいが,もう少しどうにかならなかったのかとも思う。

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今回入手した評価用サンプルでははっきりしないが,製品版では大きさの異なる交換用鼻あてが付属するようだ(※付属しない可能性もある)
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バッテリーはボタン電池。バッテリーが切れるたび,精密ドライバーで蓋を開け,電池を交換するというのはどうなんだろうか……

 なお,PCで使用するときにのみ気になる拡大モードは,全画面への拡大,アスペクト比固定拡大,ドットバイドット表示の3パターンから選択可能。BenQ製ディスプレイ「XL2410T」のような柔軟さこそ持っていないものの,必要最低限の機能は用意されていると述べていい。

拡大モードは「全画面」「Aspect」「1:1」の3つが用意されている
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PS3での立体視は簡単な設定で利用可能

迫力は確かにあるが,映像のスムーズさは2Dに譲る


「映像出力設定」を行うと,PS3はHS244HQbmiiを“立体視対応テレビ”として認識してくれる
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 HS244HQbmiiとPS3とで3D立体視を利用する手順は,驚くほど簡単だ。まずPS3本体とHS244HQbmiiを,HDMI 1.4a対応ケーブルで接続する。HS244HQbmiiには1.8m長の対応ケーブルが同梱されているので,これを使っても,もちろん問題ない。
 そのうえで,PS3本体側の「映像出力設定」からHDMIを選択し,「設定方法を選択してください」のところで「自動」を選択。「テレビ画面のサイズを設定してください」と言われたら,標準で指定された「23インチ」を選択して,あとは画面に従うだけだ。最後に立体視メガネを装着し,メガネ側の電源をオンにすれば,立体映像が楽しめる。

HS244HQbmiiには「3D通知」というOSDオプションが用意されており,これを有効化しておくと,3D立体視対応コンテンツが表示されたとき,最初の数秒間,「3D acer」の画像と注意書きが順に表示されるようになる。インジケータ代わりだ。鬱陶しければ無効化すればいい
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「3D設定」から,3D立体視時の垂直リフレッシュレートを指定できる
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 ところで細かな話をすると,立体視を利用するとき,室内に蛍光灯がある場合は,ちょっとした対策が必要かもしれない。というのも,3D立体視を利用するとき,ディスプレイ側の垂直リフレッシュレートは120Hz,もしくは100Hzから選択することになるのだが,蛍光灯が,東日本では100Hz,西日本では120Hzで点滅していることが多いため,立体視対応メガネを通して画面以外のものを見たとき,世界がチラツいて見えることがあるからだ。
 最も手っ取り早い解決策は,蛍光灯を消してしまうこと。自室で使うなら蛍光灯を消しても問題ないと思うが,どうしても蛍光灯を点けておく必要がある場合は,ディスプレイ側の「3D設定」から,東日本では100Hz,西日本では120Hzを選択しておこう。

平面視&立体視両対応となるCoDBOの場合,「オプション」から3D立体視のオン/オフを切り替えられる。切り替えにあたっては安全のための注意事項が表示された
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 さて,今回は立体視のテストにあたって,「KILLZONE 3」「コール オブ デューティ ブラックオプス」(以下,CoDBO)「グランツーリスモ5」(以下,GT5)の3タイトルを用意した。
 KILLZONE 3は,立体視対応の体験版,残る2タイトルは製品版を用いているが,結論から先にいうと,いずれのタイトルでも,「飛び出してくるべきものが飛び出し,奥行きを感じられるべきものの奥行きが出る」といった形で,迫力ある映像が得られる。平面表示から立体視表示に切り替えると,ゲーム世界のダイナミックさにあからさまな変化があるのはなかなか面白い。

 例えばKILLZONE 3の場合,デモシーンにおける人物の存在感がはっきり感じられるほか,画面奥から手前に飛んで来る弾や破片が――とくにロケットランチャーの弾で顕著だが――頭上を飛び越えるように近づいてくる感じが強くなる。
 CoDBOも,人物の存在感が強調されるのはKILLZONE 3と同じだが,銃のスコープを構えたとき,スコープが手前側にニョキっと飛び出してきて,いかにも覗き込んでいるという感じがするところは,とくに印象的だった。

KILLZONE 3(左)とCoDBO(右)を立体視でプレイしているところ。テスト中に,「後者でゾンビモードを開始したとき,立体視が急に弱くなり,その後キャンペーンモードに戻っても状況に変化がない」という症状が出たが,そのときはディスプレイの電源ボタンオフ→オンで元に戻った。「なんだか急に立体感が弱くなったなあ」という場合は,試してみる価値がありそうだ
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GT5の場合,立体視を有効にするとカーブの奥行きが増し,「どうブレーキを踏めばいいのか」が分かりやすくなる印象
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テスト中の筆者
 GT5の場合,「どの程度の立体感にするか」を設定できる項目が「視差」「輻輳点」の設定として用意されており,これにより,奥行きや飛び出し感を調整できる(※技術的な詳細は「『グランツーリスモ5』立体視プレイにあたっての設定指南」という,そのものズバリの記事をチェックしてほしい)。今回は,ポリフォニー・デジタルが目安とする「視差3,輻輳点0.80」だけでなく,いろいろ設定してみたが,個人的には,視差の設定を大きくすると,カーブが段々近づいてくる感じを強く味わえるようになって好み。輻輳点は適切に設定すると,敵車がコース上に“在る”感覚を強く味わえるようになる。
 ただ,細かく設定できること,それ自体はたいへん素晴らしいのだが,いちいちゲームを終了してオプションメニューに戻らねばならず,そのたびに長く待たされたのは,かなり苦痛だったことも付記しておきたい。

 ……と,立体視で得られるメリットを並べてきたが,実のところ立体視には,メリットばかりあるわけではない。いずれのタイトルにも共通して,平面視設定時と比べてフレームレートが明らかに落ちてしまうという問題があるのだ。
 右目と左目にそれぞれ別の映像を見せるフレームシーケンシャル方式の場合,GPU側は平面視設定時と比べて2倍の処理をこなさねばならない。PCなら,「より高い性能のグラフィックスカードに載せ替えましょう」で済む(?)のだが,そうも言っていられないPS3の場合,滑らかさにマイナスの影響が出る。
 それを防ぐため,画面の解像度を720pに落としたり,テクスチャの品質を落としたりといった,涙ぐましい努力もなされているのだが,それでも,一度立体視でプレイしてから平面視に戻すと,「うわー滑らかだわーそして精細だわー」と痛感させられることになる。
 また,アクティブシャッター式の立体視メガネが「高速でシャッターの開閉を繰り返す」都合上,光の透過率が下がり,画面全体が若干暗くなり,とくに暗いシーンでの視認性が下がるのも気になるところだ。

 そのため,諸手を上げて立体視バンザイといえる結果とは,残念ながら言えない。ただ,「迫力優先なら立体視,快適さ優先なら平面視」といった具合に,適宜選べるようになるというのは,大きなメリットだとも言えるだろう。


PC接続時は60Hz入力のディスプレイとして利用可能

表示遅延は大きくも小さくもない


 ここからはPC用ディスプレイとしての使い勝手を見ていきたい。
 まず,多くの読者が気になっているであろう,「PC用で立体視対応なら,『3D Vision』対応製品のように,ネイティブ120Hz表示できるかも!?」という点についてだが,これは残念ながら無理だ。一応,「Radeon HD 6850」「GeForce GTX 460」の両方で試しているが,そもそもHDMIインタフェースにネイティブ120Hz対応がないので,結果は試すまでもなかったりする。
 120Hz対応のパネルを搭載していても,HDMIで接続される限り,それは60Hz+60Hzのフレームシーケンシャル方式に使われるか,倍速駆動に使われるかするためのもの。ネイティブ120Hz駆動ははじめから想定されていないためだ。3D立体視対応テレビでネイティブ120Hz動作という話が聞こえてこないのも,基本的にこれが理由である。

 というわけで,気を取り直しつつ,表示遅延をチェックしてみよう。今回は,LG Electronics製の3D Vision対応&ネイティブ120Hz対応ディスプレイ「W2363D-PF」と比較すべく,Radeon HD 6850カードのHDMI出力から,HDMIスプリッタを介して2台のディスプレイと接続。この状態で,ディスプレイ表示遅延測定ツール「LCD Delay Checker」(Version 1.4)を実行し,その模様をカシオ製のハイスピードカメラ「HIGH SPEED EXILIM EX-FC150」(以下,EX-FC150)から240fps撮影した次第である。

 その結果が下のムービーで,ここでは右がHS244HQbmii,左がW2363D-PF。両者の表示遅延に有意な違いはないのが分かるだろう。今回は,「モード1」とされるテストのムービーを代表して掲載したが,残る「モード2」「モード3」でも,2台のディスプレイに遅延の違いは見られていないため,少なくとも,HS244HQbmiiの表示遅延は,ゲーマー向けディスプレイとして特別に遅かったりするものではないといえる。このレベルなら,「遅延がひどく気になる」ということはなさそうだ。


 残像感の面でも,W2363D-PFと比べて大きな違いはない。下に示したのは,HDMI接続,垂直リフレッシュレート60Hzの状態で「Warsow 0.6」をプレイしたときのムービーと,露出時間を長めの10分の1秒に設定して撮影した写真だ。


Warsaw 0.6に対し,露出時間を10分の1秒に設定して撮影したカット,残像感に違いはないのが分かる
画像集#032のサムネイル/「PS3で立体視」を安価に実現するAcer製ディスプレイ「HS244HQbmii」レビュー。人は選ぶが,立体視狙いならアリ

 ただし,ここでの結果が,60Hz設定時のものである点は要注意。W2363D-PFのようなネイティブ120Hz対応ディスプレイの場合,Dual-Link DVI接続し,120Hz駆動させると,滑らかさが明らかに数段上がる点は押さえておきたいところである(関連記事)。


安価で手軽なPS3立体視ディスプレイとしては大いにアリ

「立体視のトレードオフ」は認識しておきたい


念のため付記しておくと,PC側にHDMI 1.4a準拠の出力が可能なグラフィックスカードを搭載し,対応するソフトウェアプレイヤーとBlu-ray 3Dコンテンツを用意すれば,PCでも3D立体視は利用できる。HDMI 1.4aベースの3D立体視対応ゲームがもし出てくれば,それにもおそらく対応できるだろう
画像集#033のサムネイル/「PS3で立体視」を安価に実現するAcer製ディスプレイ「HS244HQbmii」レビュー。人は選ぶが,立体視狙いならアリ
 以上,ひととおりの検証を終えてみたが,HS244HQbmiiはやはり,PS3(やBlu-ray 3D対応のプレイヤー機器)といった,HDMI 1.4a対応の出力デバイスと組み合わせて,3D立体視を個人で手軽に楽しみたい人向けのディスプレイである。
 一般的なPC用ワイドディスプレイと同等サイズの大きさで,かつセッティングが容易であること,そして,単体価格が1万円を下回ることはまずないと思われるアクティブシャッター式メガネを同梱して,実勢価格が5万円を下回る(※2011年2月26日現在)ことを考えるに,「とにかくPS3で立体視ゲームをプレイしてみたい!(ついでにBlu-ray 3Dも)」という需要には,十二分に応えられるはずだ。

 一方,PCでの使用をメインとする場合,わざわざHS244HQbmiiを積極的に選ぶ理由というのは思い当たらない。入力端子が限定されるうえ,120Hz対応パネルを有効に利用する術がないためだ。
 またPS3で使用する場合も,「フレームレートや解像度の面における,立体視のトレードオフはある」ことを,認識しておく必要はあるだろう。

 そういった意味でHS244HQbmiiは,用途がやや限定的であり,人も選ぶが,ツボにハマった人にとっては唯一無二の選択肢になる,ということになりそうである。

AcerのWebサイトでHS244HQbmiiを確認

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