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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第201回「トキトワに“挑戦する姿勢”を感じた」
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印刷2012/10/25 11:00

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第201回「トキトワに“挑戦する姿勢”を感じた」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第201回「トキトワに“挑戦する姿勢”を感じた」

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第201回「トキトワに“挑戦する姿勢”を感じた」
 新しいことに挑戦するのは,なんて勇気のいることなんでしょう。

 「斬新な」という評価って,言葉にしてしまうと短いけれど,狙って「斬新なモノ」を作り込む場合には,相当の覚悟と勇気が必要なの。
 というのも,「斬新なモノ」の作り手は,今までにないモノを作ろうとしているわけ。だから,過去にあったあらゆるモノと向き合わなければならないの。そして,今までの常識やセオリーを把握したうえでそれを避けつつ,目的を達成しなければならないわけ。
 業界ごとに常識やセオリーというのは確実にあって,それらはこれまで蓄積されてきたノウハウとある種,対になっている部分があるのね。だからこそ,それを避けて取り組むというのは,もの凄く勇気が必要になるだろう……というのは,想像に難くないわ。
 だって,指標となるものが何一つ無くて,自分達の理想を信じて突き進むしかないんだから,そりゃ怖いに決まってる。つまり,「斬新なモノ」っていうのは,すべて怖さに打ち勝った勇気の上に成り立っているのよ。

 音楽だと,あるアーティストがライブを行う場合,観客に何を見せるか。過去のヒット曲か,それとも新曲か。これがお笑いだと,パチパチパンチとかノコギリ芸だとかだっふんだ! とか,そういうお決まりのものを見せるのか,それとも観客が予想もつかないようなコントや漫才を見せるのか。
 これはね,どっちを見せるのが上なのかっていう話ではないわ。もちろん,どっちを見たがるから観客として上かって話でもない。積み上げてきたものには,作り手にとっても観客にとっても,時間と認知度が詰まっていて,そこに安心感は確実にある。
 一方,新しいモノは観客にとって文字どおり新鮮なわけで,それだけで,喜んでくれる人はいる。斬新さだけを追求してしまったが故に,意味が分からないものも世の中に少なくないけど。

 要するに,エンターテイメントにおける姿勢には,大きく分けて2種類があるのよ。これすなわち,ユーザーの期待に沿うことと,ユーザーの予想を裏切ること。あくまで大ざっぱに分類したらだけど,この2つ。
 恋愛も似てるわね。安心感がある人がいいのか,ドキドキするくらい刺激的な人のほうがいいのか。結局のところ,自分に合うか合わないかではあるけど,想定していたことがひっくり返ったとき,素直に嬉しいって思えることのほうが少ないのも,恋愛とエンターテイメントの似てるところかしら。面白いもんは面白いし,モテる人はモテる。あとは合うか合わないか。
 ちょっと話は逸れたけど,今までにない斬新なことをするには勇気が必要だ! ってことを言いたいの,私は。で,そもそもなんでいきなりこんな話をしたかというと,きゃりーぱみゅぱみゅって見る側からすると,ちょっと今までにないアプローチのタレントさんだけど,きゃりーぱみゅぱみゅでいるには本人を含めてその周りも相当な覚悟と勇気がいるんだろうな〜とふと思ったから。


画像集#003のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第201回「トキトワに“挑戦する姿勢”を感じた」
 で「時と永遠〜トキトワ〜」。残念ながらきゃりーぱみゅぱみゅの話はこれ以上何も出てこないというか,私が彼女のことをあまり存じ上げていないから話しようがないわ。まあ,どちらかというと彼女のほうが私のことを知らないだろうから,そこはいいとして,トキトワ。これはね,私的にオススメかどうかの判断が難しいゲイム。正直なところ,そう言わざるを得ないわね。
 ひとまずこのゲイムを紹介しておくと,「世界初のハイビジョンアニメーションRPG」。要するに全編が高画質アニメのようなRPGってことね。もっと分かりやすく説明するわね。例えば,最近は「まるで映画のようなゲイム」って言われるような作品って多いじゃない? このトキトワは,そのアニメバージョン……いわば,「まるでアニメのようなゲイム」だと思ってもらえればいいはず。
 実際,アニメをプレイしているような感覚で遊べるの。これは確かに斬新で,今までにないプレイ感覚よ。ここは断言してもいいし,これを生みだしたことは評価されるべきだと思う。

画像集#004のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第201回「トキトワに“挑戦する姿勢”を感じた」 画像集#005のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第201回「トキトワに“挑戦する姿勢”を感じた」

 ただ問題なのは,私がアニメにさほど詳しくないから,アニメとしての評価が下せないってこと。例えば,アクション映画のようなゲイムだと今までに見たアクション映画と比べてその視点から語ることができるけど,美少女系のアニメは私がゲイで中年なもんだから美少女に興味が無くて,ろくに見たことがないのよ。だから,比べられない。
 もっと言うと,このゲイムのノリがアニメ好きにとってアリなのかどうかが分からない。だから,アニメ好きにオススメしてもいいのかも分からないのね。最近のアニメってのは,絵も綺麗だし声優さんの芝居も進化してるんだなぁなんてことは思ったけど。第一,「アニメが好きなら超楽しいよ!」って,アニメを見ない人に言われても誰も信じないでしょう?
 ただ一方で,ゲイムとして面白いかどうかだけで考えると,面白いとは思えたの。アニメに慣れ親しんでいない私にとって,アニメがゲイムの邪魔をしているんじゃ? と思ってしまう局面もあるにはあったんだけどね。でも,面白かった。
 というのも,戦闘がシンプルなのよ。相手の隙をうかがって攻撃し,相手が攻撃してきたら防御する。ヤってみれば分かるけど,昨今のゲイムでは類を見ないほど分かりやすい。撃って避けて斬って防御して。で,たまに必殺技。勝てば自分の腕で勝ったと思えるし,負けたら自分の技量が足りなかったからだと思えるの。このシンプルさは嫌いじゃないわ。負けてもヤり直せるのもいいわね。
 ちなみに,戦闘シーンもアニメのように動くわよ。とにかく,ヤってみれば分かると思う。というか,全体的に今までにないモノを作ろうとしている意欲作であることは疑いないから,そういった意味では,ゲイム好きなら一度プレイしてみてもいいんじゃない。
 そして,斬新だからといって難しいわけではなく,チュートリアル的なナビゲートも丁寧で,初心者に対してとことんユーザーフレンドリーなのはいいことだと思ったわ。たぶん,新しいモノを世に送り出すからこその心配りなんでしょう,そこは好印象ね。

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 繰り返すけど,新しいモノを作るのってとても覚悟と勇気が必要だと私は思うのよ。でき上がった新しいモノが高く評価されるとは限らない。その恐怖と戦いながら作ったんだとも思う。
 このトキトワは,率直に言ってアニメにさほど詳しくない私を,問答無用でねじ伏せるまでの作品ではなかった。でも,見るべきところはあった。ひょっとしたら,アニメ好きな人にはかなり面白いのかもしれない。ただ,その観点からの意見は私には分からない。
 アニメに詳しくない人にとってのハイビジョンアニメーションRPGって,言うなれば「豚に真珠」であって「猫に小判」であって「ゲイレスラーにトキトワ」であるわけ。でも,その上で私は,このゲイムをプレイして良かったと思っているのよ。
 なぜなら,アニメに詳しくないブタでネコの私でも,ゲイムから伝わってくる挑戦の姿勢を感じ取れたから。この姿勢には素直に拍手を送りたいブーし,モノを作る立場として尊敬できるニャン
 なので私の立場としては,アニメ好きの人ではなくて,むしろ新しいアプローチのゲイムをヤってみたい層にオススメしてみるわ。気が向いたら是非。ゲイムに何を求めてるかによって評価は変わると思うけど。

 というわけで,ファッションモンスターって言葉の意味はあんまり分からないけども,きゃりーぱみゅぱみゅの存在自体は非常に興味深く思っている男色ディーノがお届けしました。ゲイムでもなんでも,攻めの姿勢大好き! イヤ,絶対腹据わってるってあの子。また来週!

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「時と永遠〜トキトワ〜
PlayStation Vita:「地球防衛軍3 PORTABLE
PSP:「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「ルーンファクトリー4
Xbox 360:「トロピコ4 日本語版

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手は10月28日(日)13:00〜,新木場1st.Ringで開催されるDDTプロレス「Dramatic 2012 October Special」に出場します。当日は福田 洋選手とのシングルマッチが予定されているのですが,ディーノ選手は「若い子との前座試合という自由空間で,思いっきりのびのびとレクリエーションを楽しむわ」と,意味ありげなコメントをしていました。ちなみにこの日,全試合終了後にはフリーマーケットも行われるとのこと。ディーノ選手から何かを買いたいという人は,ぜひご参加ください。
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    時と永遠〜トキトワ〜

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