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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第296回「自己紹介の妙」
自分がどんな選手で,どういう風に見てもらいたいのかってね。要は,見世物としては入場の段階から始まっているわけね。これは,思いのほか,世間に浸透している事実だと思うの。なぜなら,TVとかでもプロレスを表現するときに,スタン・ハンセンの入場曲だったり,ミル・マスカラスの入場曲だったりがかかるでしょ。そう。入場に特徴がある選手の曲が使われることが多いのは,プロレスにおける入場に華やかなイメージがついているから。
私はそこに着目したのね。自分の性癖,ゲイというものを利用して,入場中に客席にいる男性にキスをすれば,入場パフォーマンスの範囲内で許されるんじゃないかと思ったのよ。入場が大切であるというプロレスの一面を,私の性の解放に利用させていただいた,と。
おかげさまで私,プロレス業界では「入場は必見!」みたいな評価をいただいておりましてね。後輩の自主興行に呼ばれて断ったときに,「試合はどうでもいいんで入場だけでも」って言われて切なくなったりもするくらい,入場にしか定評がなくて。
実際,単なる性の解放なんだけどね。仕事っぽく振る舞っておいて,「いや,プロレスラーは入場が大切だから」って言っておけば,それが何となく正当化されるという,そんな裏技を発見したってわけ。
さて。ここまでプロレスの入場の話をしてまいりましたが,それはなぜか。「おいおい,ここはゲイムの情報サイトだぜ? 国内最大級だぜ? ゲイムに関係ない話はよそでヤっておくんな!」っていう意見も出てくることでしょう。でもね。私は言いたい。「そのとおりです」と。確かに関係ない。
でも! 私はゲイムとプロレスには,エンターテイメントのすべてが詰まっていると信じて疑っていないの。だからこそ,プロレスの持っている長所は,ゲイムにも置き換えられると思って無理やりこじつけてるのよ。
だから,「ゲイムとプロレスの入場は関係ないじゃん?」という疑問は,そのとおりであり,たいへんお気持ちも分かるんですがね。「関係なくもないんですよ」と言い直させていただきたいな,と。では,ゲイムにとっての入場シーンとは何か。それはズバリ,“タイトル”。ネーミングね。
例えば,長州 力選手の入場シーンは,もう観客が無条件にテンションを上げて「ちょーしゅう! ちょーしゅう!」ってコールを送ります。長州選手自体,とくに何か変わったことをしているわけではないのに。でも,見てる側のテンションは勝手に上がる。
……似てませんか? 「ドラゴンクエスト」シリーズ最新作って言われて,テンション上がるでしょ? 「モンスターハンター」シリーズ最新作,狩猟解禁! って言われたらテンション上がるでしょ? それと同じなの。
結局,入場には過去の実績が乗っかってきてるのよ。長州選手が入場するだけでテンションが上がるのは,長州選手の過去の活躍が全部そこに乗っかって,観客のテンションを上げる役割を果たしているのね。ゲイムも同じ。
我々は,ドラゴンクエストシリーズの面白さを過去に体験しているわけ。仮にプレイしたことがなくても,国民的ゲイムと言われるぐらい,人々を楽しませてきたタイトルだってことは,みんな知っているの。だからテンションが上がるわけね。ルーキータイトルのネーミングを見てもテンションが上がりにくいのは,歴史と実績がないから。
ゲイム内容は,働きたくない主人公が戦う人を雇ってダンジョンに向かわせるっていうもの。厳密には,主人公が働かないっていうよりも,主人公がゲイムに介入しないっていうほうが正確なんだけどね。言うほど主人公は主張してない。
ストーリーは大家さんが勝手に進行してくれるし,主人公の性格に関しては,自堕落だって以外は描かれない。プレイヤーは主人公に感情移入する必要はなく,単純に一歩引いた視点でプレイするというゲイムなのね。
RPGっぽいビジュアルではあるけれど,シミュレーションゲイム的に俯瞰で楽しむタイプのゲイムなわけ。だから,シミュレーション好きの私はこのゲイムは大好きだわ。難しい操作はまったく必要なく,指示さえすれば,あとは勝手に進行してくれる。
思ったようにダンジョンを探索してくれたときは嬉しいし,効率の悪い探索だったときには,もっと頑張れよ! って思ってしまう。思い通りいくところ,いかないところが絶妙で,自分で操作するわけじゃないから疲れないし,ついついずっとプレイし続けてしまう。そんな不思議な魅力を持ったゲイムね。
PlayStation Vita持ちには,ぜひオススメしたいわね。まあ,このゲイムは完全にネーミング勝ちなんじゃないかと思う。たぶん私も,例えば「ダンジョンなんとか」だったりしたらプレイしたかどうか分からないわ。非常に親近感がわくネーミングだったからこそプレイしたわけだし,ちゃんとゲイムの内容を表現していたわけだし。私もこのゲイムみたく,入場シーンだけじゃなく,同僚から試合内容も評価されるような選手になりたいものね。
というわけで,今週はダウンロード専用タイトルの感想をお届けしましたが。私としても,ダウンロードでゲイムをプレイするのに慣れてきた部分があるわね。最近では,もうパッケージ版とダウンロード版の両方がリリースされる場合は,ダウンロード版の購入に心が傾くことが増えているぐらい。端末のメモリカードにいろんなゲイムを入れておけるっていうのは,楽でいいわ。今さらだけど。
なので,これから「討鬼伝 極」(PlayStation Vita / PSP)をダウンロードしてヤってみようかなーと薄っすら思っている9月上旬でございます。気付けばゲイムショウまであと半月。今年はまだ声かけられてないけど? いつでもスタンバイOKなんですけど? まあ,まだ時間はあるわね。また来週!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「無双OROCHI2 Ultimate」
PlayStation 3:「魔都紅色幽撃隊」
PlayStation Vita:「俺に働けって言われても 乙 HD」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「ゼルダ無双」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「メゾン・ド・魔王」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
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