連載
インディーズゲームの小部屋:Room#577「Operencia: The Stolen Sun」
新元号の発表を寿ぎながらお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第577回は,Zen Studiosの「Operencia: The Stolen Sun」を紹介する。本作は,中央ヨーロッパの伝承にインスパイアされた,剣と魔法のファンタジー世界を冒険するというダンジョンRPGだ。これは,万葉集ブームが来そうな予感!
舞台となるのは,何者かによって太陽の王・ナプキラリが連れ去られ,永遠の闇に閉ざされてしまったオペレンシアと呼ばれる世界。毎晩のように同じ内容の不思議な夢を見ていた主人公は,その夢の導きに従って旅立ち,道中で出会った仲間と共に太陽を取り戻すための冒険を繰り広げていく……というのが本作のストーリーだ。
本作は最大4人でパーティを組み,マス目を一歩ずつ進んでいく,おなじみのスタイルのダンジョンRPG。キャラクターメイクできるのは主人公のみで,残りのメンバーはゲームの進行に従って仲間になる仕組みだ。選択できる職業は,戦士,狩人,魔法使いの3つで,外見や初期スキルなどを組み合わせて,自分好みのキャラクターを作成できる。
ダンジョン内はモンスターがリアルタイムで徘徊しており,こちらを見つけると一直線に襲ってくる。逆に,気づかれないようにこっそりと背後から接近すれば,先制攻撃を仕掛けることも可能だ。戦闘は,これまたおなじみのターン制バトルで,敵は前列/中列/後列に分かれて配置されている。武器やスキルごとに最も有効な射程が決まっているので,敵の隊列に合わせて使い分けよう。
本作では,一度倒した敵は復活せず,戦闘回数が限られている。そのぶん探索に比重が置かれており,各ダンジョンにメインストーリーとは直接関係がない,秘密の通路や財宝が数多く隠されているので,すみずみまで調べてお宝を手に入れたいところだ。
また,ダンジョン内にある焚き火では,体力の回復や進行状況のセーブができるほか,ゲームを進めるとファストトラベルで以前のダンジョンに戻ったり,商人から買い物をしたり,パーティメンバーを入れ替えたりできるようになる。
ゲームシステム自体は古典的とも呼べるものだが,本作で注目したいのは,その圧倒的にリッチなグラフィックスだ。生き生きと木が茂った森や水中に沈んだ神殿,廃墟と化した砦など,さまざまなロケーションが緻密に描かれており,殺風景な床と壁だらけのダンジョンRPGとは一線を画している。また,モンスターも1体1体が細かくアニメーションしており,思わず目を奪われる。
ゲームバランスも含め,全体的に非常に丁寧に作られたゲームなので,じっくりと遊べるダンジョンRPGを探している人に,ぜひオススメしたい。そんな本作はEpic Games Storeにて,3080円で発売中だ。
■「Operencia: The Stolen Sun」公式サイト
https://operenciarpg.com/- 関連タイトル:
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‘Operencia: The Stolen Sun’ is a trademark of Zen Studios Ltd. © 2019 Zen Studios Ltd. All rights reserved.
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