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EA,Take-Twoの株式公開買い付けを一時断念。提示額を引き下げ
Bloomberg.comは,この買収騒動に新たな展開があったと報じている。
記事によると,EAのCEOであるJohn Riccitiello氏は,Take-TwoのCEOを務めるStrauss Zelnick氏に対し,Take-Twoの吸収合併が2008年のクリスマスシーズンまでに完了できそうにないため,今回の株式公開買い付けを8月18日中に終了するという内容の書簡を送ったという。
またRiccitiello氏はその中で,クリスマスシーズンに間に合わないことから,買収提示額を1株あたり25.74ドルに下げざるを得ないとも述べたそうである。記事によれば,Take-Twoの株価は6月以降,25.74ドルよりも低い値で取り引きされており,8月18日には23.75ドルで取り引きを終えている。
提示額引き下げの理由について,EAのJeff Brown氏は,「Grand Theft Auto IV」の7月の売り上げが,6月の39万本に対し,13万本と急速に低下したことがその一つであると認めている。
一方,Take-TwoのZelnick氏は,この低下は驚くほどのものではなく,またクリスマスシーズンにコンシューマ機が値下げされることで,セールスが増加するとの見通しを明らかにし,反論している。
Take-Twoは,2月に買収提案を拒絶したとき,26ドルという価格について「話にならない」と述べており,8月18日に出した声明の中でも,「25.74ドルは十分な額ではない」と拒否する姿勢を示しているとのこと。
また,Zelnick氏は,EAのRiccitiello氏に宛てた書簡の中で,Take-Twoの今後3年間のリリーススケジュールや財政見通しを,EAに対して提供するとしているそうだ。
今回の提示額引き下げが,Take-Two買収騒動にどのような影響を与えるか,今後の両社の動きに注目したい。
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