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Anno 1701: Dawn of Discovery
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連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介
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印刷2007/09/19 20:00

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連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介

画像集#013のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介
 PCゲームと関連のあるNintendo DS/PlayStation Portable用タイトルを紹介していく連載「PCゲームを持ち出そう!」。11回めとなる今回紹介するのは,Nintendo DS(以下,NDS)用箱庭シミュレーション「Anno 1701: Dawn of Discovery」(以下,Anno 1701)だ。

箱庭シムの人気シリーズ最新作を
NDS向けにアレンジ


画像集#001のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介
 PC版の「Anno 1701」は,島を開拓してさまざまな施設を建て,街を発展させていく箱庭シム,Annoシリーズの最新作。17〜18世紀初頭のヨーロッパを題材としており,都市建設シムに外交や軍事の要素が盛り込まれている点が特徴だ。
 PC版Anno 1701は,日本国内では「創世紀1701 日本語版」として,ズーから2007年3月に発売されている。
 同作についてより詳しく知りたい人は,4Gamerの連載「創世紀1701 ガッハッハフロンティア」が参考になるので,ぜひご一読を。

 なお,NDS版Anno 1701は日本国内では正規に販売されていないため,入手するには,「game4you.jp」など,海外ゲームを取り扱う販売店で並行輸入品を購入する必要がある。
 編集部で試した限りでは,Anno 1701は国内版のNDSでも動作したが,4Gamer編集部および任天堂では国内版NDSでの動作を保証しかねるので,あらかじめご了承を。また本作は英語版のソフトであり,ゲーム画面や各種メッセージ,マニュアルなどはすべて英語なので,注意してほしい。

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描き込まれた2Dグラフィックスは
NDS用ゲームとしての水準をクリア


画像集#006のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介
 ゲームの舞台背景やストーリーについては,PC版とNDS版に大きな違いはない。時は17〜18世紀初頭,女王の命を受けて冒険に旅立った主人公(=プレイヤー)が,発見した未開の島を開拓し,ライバル国の冒険者と競争しつつ,大きな街へと発展させていく。

 PC版Anno 1701のウリの一つが,フル3Dで表現される美麗なグラフィックスだ。NDSのスペックを考慮すると,ゲーム画面の再現性ではどうしても不利だ。
 とはいえ,2Dで描画されるNDS版Anno 1701のゲーム画面はなかなかよく描き込まれており,NDSのゲームとしての水準はクリアしている。PC版Anno 1701と比べるのは酷というもので,むしろ,「Anno 1503」(邦題 創世紀1503)までのシリーズ作品を遊んできた人が,懐かしさを覚えるようなグラフィックスに仕上がっているといえるかもしれない。

(左から)「Anno 1503」「Anno 1701」の画面写真
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 上で述べたように,PC版はフル3Dのグラフィックスとなっており,ゲーム画面の回転やズームイン/アウトを自在に行える。一方,NDS版Anno 1701ではゲーム画面を回転できず,ズームイン/アウトは2段階しか行えない。
 NDS版では,ズームインした状態でも,街の人々が活動する様子がPC版ほど細かく表現されるわけでない。これは,NDSの画面解像度などを考えれば仕方がないことだろう。むしろ残念なのは,ゲーム画面を一切回転できないこと。90度ずつでもいいので,自分の島をいろいろな角度から見られればよかったのだが……。

NDSの特性に合わせ,工夫を凝らしたインタフェース


画像集#010のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介
 次に,操作性やゲームシステムについて見ていこう。
 二つの液晶画面のうちタッチスクリーンにはマップが,上画面には自分の街や選択した施設に関する情報,各種メッセージなどが表示される。
 マップをスクロールするには,ペンで下画面をタップし,スクロールしたい方向に弾くようにする。弾いた勢いによってスクロール速度が変わるほか,徐々に速度が落ちてから画面が静止する。画面の動きはとても滑らかだ。

 ゲームの流れは,PC版とNDS版に大きな違いはない。さまざまな施設を作ったり,他国と交易したりすることで,島に暮らす人々が求める物資を提供し続ける。人々を満足させられれば,彼らが納める税金によって島の経済は豊かになるし,満足させられなければ,彼らは島を出て行ってしまうのだ。

 とはいえインタフェースそのものは,ペンで操作するNDSに合わせて一から設計されており,なかなか操作しやすい。
 例えば,すでに建設済みの施設を増やす場合,その施設をタップして「×2」ボタンを押し,建設する場所を指定すればよい。これはPC版にない操作方法だ。

画像集#007のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介 画像集#005のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介

 PC版とNDS版の,主なゲームシステムの違いは以下のとおり。

NDS版には「町の広場」にあたる施設が登場しない
NDS版では,「開拓者の家」を含め,すべての施設が道路と面している必要がある
NDS版には,「学校」での「研究」の概念がない

 「研究」について説明すると,PC版Anno 1701では,「消防署」などの施設を建てるには,まず「学校」で「研究」を行う必要がある。それに対しNDS版では,単に市民レベルが向上するだけで,利用できる施設が増える仕組みとなっている。

 システム的には上記のような違いはあるが,プレイ感にはさほど大きな違いは感じられなかった。要素を削って簡略化している部分はもちろんあるものの,難度が大きく下がったり,ゲームの幅が狭くなったりといった印象はあまり受けなかった。
 おそらく,PCでゲームに取り組むときのスタンスと,NDSでプレイするときのスタンスには,少なからず違いがあるのだと思う。NDS用ゲームとして盛り込むべき要素,排除すべき要素を慎重に選択した結果,このような形に落ち着いたのだろう。

画像集#009のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介 画像集#008のサムネイル/連載「PCゲームを持ち出そう!」。第11回はNDS用箱庭シム「Anno 1701:Dawn of Discovery」を紹介

NDS版Anno 1701の「再現度」は?


 今回紹介したNDS版Anno 1701の再現度は,45%とする。掲載したスクリーンショットをパッと見た感じでは,この数字はやや高く感じられるかもしれないが,見た目でない部分のAnno 1701の面白さが,なかなかよく再現されていると思う。
 NDSを使っている人で箱庭シムのファンならば,本作で島の開拓/発展に挑んではいかがだろうか。

Anno 1701: Dawn of Discovery


再現度:45%


「再現度」とは……紹介するNintendo DS/PSP用ゲームが,ベースとするPCゲームをいかに忠実に再現したものであるかを独断で判定したもの。この数字が100%であれば,PC版となんら変わらない完璧な移植であることを意味し,逆に0%であれば,PC版との共通点が一切見出せないほど異なるゲームにアレンジされていることを意味している。そのゲームの面白さ,ゲームとしての出来を示すものではないので注意してほしい。

対応機種:Nintendo DS
メーカー:Disney Interactive Studios
発売日:2007年8月24日
価格:29.99ユーロ

「game4you.jp」で購入する


  • 関連タイトル:

    Anno 1701: Dawn of Discovery

  • 関連タイトル:

    創世紀1701 日本語版

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