リリース
Intel,Googleと協力してAndroidをAtomへ最適化。2013年の「Haswell」はUltrabookへも展開とあらためて確認
コンピューティングの未来を拓く取り組みについて | |||
配信元 | インテル | 配信日 | 2011/09/14 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
*2011年9月13日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳です。インテル CEO ポール・オッテリーニ
コンピューティングの未来を拓く取り組みについて講演
〜グーグルとの協力とUltrabookの革新的な省電力技術の詳細を発表〜
●ニュース・ハイライト
- インテルとグーグルは、将来のAndroidプラットフォームを低電圧インテル Atomプロセッサーに最適化
- 2013年に製品化を予定しているマイクロプロセッサー「Haswell」(開発コード名)の技術情報を公開。シリコン技術とプラットフォーム技術の進展で、PCプラットフォームのアイドル時の消費電力を現在の設計基準の20分の1にまで低減
インテル コーポレーション(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ)は、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催中の開発者向け会議「インテル・デベロッパー・フォーラム(IDF)Fall 2011」で、スマートフォン分野での事業拡大を目指し、グーグルとの新たな協力を発表しました。
また、同社は、“常時動作/常時接続”されたコンピューティングの実現に向け、新しいカテゴリーのコンピューティング機器 Ultrabookに搭載される斬新なプラットフォーム電力管理技術の開発を明らかにしました。
基調講演に登壇したインテル コーポレーション 社長 兼 CEO(最高経営責任者)のポール・オッテリーニはこれらの発表を行うとともに、インテル、そして業界を取り巻くビジネスと課題について説明しました。「コンピューティングは絶え間なく進化しています。クライアント端末からクラウドに広がるコンピューティングに対する強い需要が、大きなビジネス・チャンスを創出します。インテルは、より安全、シームレスなモバイル・コンピューティングの実現に向け、協力企業とともに技術革新に取り組んでいます。今後登場する多種多様な端末によって創出される新たなコンピューティング体験を楽しみにしています。すべては、まだ始まったばかりです」
と述べました。
新しい市場セグメントの成長
オッテリーニは、企業目標としてコンピューティング関連市場セグメントでの事業拡大に取り組んでいます。オッテリーニは、スマートフォン事業を加速させる最新の取り組みを説明するとともに、インテル Atomプロセッサーを搭載したAndroidプラットフォームのリファレンス・デザインを披露しました。
オッテリーニは、グーグル モバイル担当シニア・バイスプレジデントのアンディー・ルービン氏を招き、将来のAndroidプラットフォームを低電圧 インテル Atomプロセッサーに最適化する計画について説明しました。両社の協力を通じて、インテルの技術を取り入れたAndroidプラットフォームの早期市場投入を目指します。
オッテリーニは「グーグルとの協力は業界の技術革新を促進し、製品の普及と選択肢の幅を広げ、再度、市場を活性化させるでしょう。私はこの協業の可能性に期待しています。顧客は、インテル・アーキテクチャーとAndroidプラットフォームの相乗効果を引き出し、魅力的な新製品、ユーザー体験を提供できるようになります」と述べました。
今回の発表は、両社が現在、共同で進めているインテル・アーキテクチャーのグーグル製品への対応に向けた取り組みの一環です。このなかには、Chrome OS、Google TV、Androidソフトウェア開発キット(SDK)、Androidネイティブコード開発キット(NDK)が含まれています。
低消費電力の限界を広げるUltrabookとその先の製品
オッテリーニは、Ultrabookにより、ユーザーが満足する完成度の高いコンピューターの利用体験が実現されるとしています。インテルはパートナー企業と連携し、普及価格帯で提供される新たな軽量薄型のコンピューティング製品の年内投入に向けて準備を進めています。
オッテリーニは、来年前半に投入が予定される次世代プロセッサー・ファミリー「Ivy Bridge」(開発コード名)では、インテルの革新的な3次元トライゲート・トランジスター採用の22ナノメートル(nm)プロセス技術により、Ultrabookの進化のスピードをさらに加速させることができると述べました。
また、マイクロソフトと進めている広範な開発協力を明らかにし、Windows 8を搭載したタブレット端末、ハイブリッド端末をはじめ、Ultrabookなどの新しいカテゴリーの端末により、将来に向けて、ビジネス機会はさらに拡大すると指摘しました。
加えて、オッテリーニは、2013年に製品化を予定しているマイクロプロセッサー「Haswell」(開発コード名)をUltrabook用に投入するため、現在開発中の斬新なプラットフォーム電力管理技術について説明しました。この技術は、シリコン技術とプラットフォーム技術の向上により、処理性能を損なうことなく、プラットフォームのアイドル時の消費電力を現在の設計基準の20分の1にまで低減すると予測されています。オッテリーニは業界全体との協力で進めているこの技術設計の変更により、2013年までに、常時インターネット接続を維持したスタンバイ状態で10日以上のバッテリー駆動が達成できると期待しています。この先進技術により、Ultrabookがインターネット接続の環境下でスタンバイ状態にある場合、電子メールやソーシャル・メディア、デジタル・コンテンツを最新の状態に保つことができ、“常時動作/常時接続”されたコンピューティングを実現します。
オッテリーニは将来展望として、プラットフォームの電力管理技術は今後、私たちの想像を超える進化を遂げると予測しました。インテルの研究者は、郵便切手ほどの大きさの太陽電池だけでコンピューターを起動するチップを開発しました。「ニア・スレッシュホールド・ボルテージ・コア」(限界閾値電圧コア)と呼ぶこのインテル・アーキテクチャーのチップは、トランジスター技術の限界を広げ、消費電力を極めて低い水準にまで引き下げることができます。
次の10億台のコンピューティング端末の実現に向けて
オッテリーニは、マカフィー 上級副社長 兼 エンドポイント・セキュリティー事業本部長のケイデンス・ウォーリー氏をステージに招き、インテルとマカフィーが進めているハードウェアを利用した革新的なソフトウェア・セキュリティー・ソリューションについて説明しました。インターネットに接続される新たなコンピューティング機器が数十億台に上ると予測されるなか、両社は継続的な投資と技術革新に対するニーズがさらに高まると確信しています。
ウォーリー氏は、インテルCore i3/i5/i7 プロセッサーに実装されるハード
ウェア機能と連動する、マカフィーの新しいプラットフォーム技術「DeepSAFE」を紹介しました。DeepSAFEはOSより下位の階層で動作するため、従来とは異なる新しいセキュリティー対策を実現します。この技術は、マカフィーのエンタープライズ製品として、今年後半に提供される予定です。オッテリーニは、組込み機器からクラウドに至る広範なコンピューティングの領域でマカフィーとセキュリティー・ソリューションの開発計画を進めていると述べました。
互換性が確保されたシームレスで一貫した利用体験
オッテリーニは、コンピューティングの進化に伴い、多種多様な機器間で互換性を保ち、シームレスで一貫したユーザー体験を確保する必要があると語りました。インテルはこのビジョンの実現に向け、Ultrabookやオールイン型PCなど様々な機器にその機能を搭載する計画です。オッテリーニは、エイサー、レノボ、東芝から年末までに発表されるシステムで実現される複数の新機能のデモを行いました。オッテリーニの講演で紹介された製品や技術の詳細情報は、http://www.intel.com/newsroom/idfで入手できます。
- 関連タイトル:
Atom
- 関連タイトル:
Core i7・i5・i3-4000番台(Haswell)
- この記事のURL:
(C)Intel Corporation