プレイレポート
発売まであと10日! 「スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-」の先行体験会レポート
このイベントはメディアとXbox 360関連のブロガーを対象としたもので,期待の最新作を発売に先駆けてチェックしようという,多くの取材陣が詰めかけた。
SO4は,広大な宇宙を舞台とした人気RPGシリーズの最新作で,Xbox 360のキラータイトルとして発表当初から高い前人気を誇っている作品。体験会で披露されたのは,東京ゲームショウ2008で公開されたものとは異なるプレイアブルバージョン。新キャラクターなどが実際に操作できる形という意味では,初めての機会である。
会場内の試遊機は,すべてSO4オリジナルフェイスプレートを装着した状態になっていたり,予約殺到中の「Xbox 360アーケード スターオーシャン4 プレミアムパック」が展示されていたりと,まさにSO4一色となっていた。
さらにアクション性を増した戦闘システムは必見
難度は,Earth Level(簡単なレベル)とGalaxy Level(標準的なレベル)の2種類が用意されていたので,シリーズ経験者である筆者はGalaxy Levelを選択(製品ではさらに高難度のUniverse LevelとChaos Levelもある)。
美麗なオープニングムービーが流れたあと,シャトル内とおぼしき場所から物語はスタートする。“SRF(宇宙開拓隊)”の第一期隊員である主人公,“エッジ・マーべリック”とヒロインで幼なじみの“レイミ・サイオンジ”の会話イベントを経て,“バトルシミュレータ”(戦闘チュートリアル)がスタート。
従来作より,さらにアクション性が高められた戦闘は,本作の特徴の一つ。操作に慣れるまでは難しく感じてしまうこともあるだろう。そういう意味では,ゲームの序盤にチュートリアルが用意されているのはありがたい。
さらに今作のウリの一つとして挙げられるのが,ラッシュゲージの存在だろう。ラッシュゲージとは,敵に攻撃をヒットさせたり,敵から攻撃を受けることで溜まっていき,ゲージが一杯の状態になった状態でXボタンを押すと,ラッシュモードを発動できるシステム。ラッシュモード時はガードレス状態となり,敵の攻撃を受けてもダメージモーションにならないため,ひたすら攻撃に専念できるのだ。ボス戦などでは非常に大きな効果が期待できるだろう。
また,サイトイン/サイトアウトの存在も忘れてはならない。このシステムは,自分をロックオンしている敵の背後に一瞬で回り込み,不意打ち攻撃を与えられるというもの。ちなみにサイトアウトが発動すると,ハリウッドのアクション映画さながらの派手なカメラアングルで,避けるモーションを堪能できる。こうした演出もあり,飽きの来にくい戦闘システムとなっているのだ。
ちなみにチュートリアルは,カリキュラムメニューと題して,さまざまな要素を一つ一つ習得できるような構成になっている。ストーリーを進める前に,納得いくまで練習することも可能だし,タイトル画面からいきなりバトルシミュレータを選択することもできる。
なお,桜庭 統氏によるスタイリッシュなバトルミュージックは今作でも健在。戦闘曲が流れた瞬間,プレイヤーの気分は一気に高揚することだろう。やはりSOシリーズと桜庭氏の音楽は切っても切れない関係であると,筆者は強く思う。
キャラクターの個性を生かしたパーティ編成が攻略のポイントか
ところが,調査のため外へ出るエッジ達を待ち受けていたのは,大自然と,昆虫のような姿をした巨大なモンスターだ。銃撃をものともしないモンスターに,名もなき隊員はあっさり屠られてしまうが,彼が遺した武器(作業用カッター)をエッジが拾うと,本作における最初の戦闘がスタート。戦闘に切り替わるときのロード時間は,一瞬暗転する程度で,ほとんど気にならない。
最初のうちはエッジのみで行動することになるが,レイミがパーティメンバーに加わると,弓を使った遠距離攻撃でサポートしてくれるようになり,戦闘がぐっと楽になる。また,レイミには「採取」というコマンドスキルもあり,フィールド上の特定のポイントでアイテムを採取することも可能だ
このように,本作でもストーリーの進行に合わせてパーティメンバーが追加されると,戦闘に幅が生まれるほか,フィールド上でできることも増えていくのである。
戦闘で使ってみてとくに印象的だったのは,魔法攻撃が中心のリムルだ。SO3の“スフレ”と“ソフィア”を足したようなイメージのキャラクターで,魔法攻撃が主体となるため若干クセはあるが,魔法の威力は強く,使い方次第ではかなりの戦力になるだろう。遠距離での攻防が好きな人は,リムルを中心に育ててみるのも面白そうだ。
また,近接戦闘向きのメリクルは,動きが非常に素早く,技も使いやすいので,プレイしていて小気味よさを感じた。難しいことを考えず,敵に近づいて連続攻撃をたたき込みまくりたい人には,メリクルがオススメだ。
強力なパワーでねじ伏せるような戦闘を楽しみたい向きにはバッカスが合いそうだ。スピードは若干遅めだが,敵をなぎ倒していく爽快感は,ほかのキャラクターにはない。また,バッカスはフィールドに点在するロック(岩)を砕いてアイテムを採鉱することもでき,レイミとは違った局面で重宝しそうだ。
そして,オールマイティで使いやすいのは,フェイズ。しなやかで流れるような動きが特徴の美青年キャラで,女性ユーザーにも人気が出そうである。戦闘では接近戦でも遠距離戦でも戦える万能キャラなので,積極的にパーティに入れていくのもいいかもしれない。
次回作「スターオーシャン5」が開発されるかも……
会場からは「今から隠し要素を楽しみにしているのですが,“試練のなんとか”や“セラフィックなんとか”のようなものは今作でもあるのでしょうか?」「Xbox 360で開発するうえでのメリットとデメリットを教えて下さい」といったきわどい質問が飛び出したが,山岸氏と小島氏はどんな質問に対しても言葉を濁すことなく,真摯に回答していたのが印象的だった。
ちなみに隠し要素に関しては,
「少なくとも前作に並ぶぐらいのボリュームはあります。アーツコレクションの数も膨大なものになっていますので,期待していてください」(小島氏)
「(隠し要素を)やり続けると終わりがないんじゃないかな。トライエースは毎回やり過ぎちゃうんで」(山岸氏)
とのこと。これとは別の質問に対する回答では,ダウンロードコンテンツを提供する予定がない(最初から全部入れてある)といったコメントもあったので,そのボリュームには期待して良いだろう。
また,Xbox 360というプラットフォームのメリットとデメリットについては,
「Xbox 360はWindowsベースということもあり,開発環境が整いやすいのが最大の利点です。ただ現状の弱点は,日本市場での普及台数がまだ十分ではないというところでしょうか。開発者としては,数多くの人にプレイしていただきたいという思いがありますので。ただ今回は,本体同梱版も出ますし,少しでも本体普及の手助けができればいいなと思っています」(山岸氏)
と,マイクロソフト社内でのイベントにもかかわらず,Xbox 360の現状をどのように認識しているかを率直に語っていた。
さて,ちょっと気は早いかもしれないが,多くの人が気にしているであろう次回作……そう,「スターオーシャン5」についても,制作しようという意思があることも明らかになった。
これは,「過去のシリーズ作品を現行の最新機種向けにリメイクする可能性はあるか?」との問いに対する返答の中で飛び出したコメント。要するに,過去の作品をリメイクするためには,新作を作るのと同じぐらいの時間が必要で,それならばいっそのこと新作を作ったほうがいいという考えに基づいた発言である。
この発言を受けて,すぐさま「スターオーシャン5の開発が決定!」と結論づけることはできないが,期待するだけの価値はあるだろう。
とはいえ,まずはSO4である。SO4で描かれているのは,第一作「スターオーシャン」以前のストーリー。過去のシリーズをすべて遊んでいる人はもちろんのこと,SO4で初めてこのシリーズに触れる人も違和感なく楽しめそうだ。
「スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-」公式サイト
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