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妄想トリガーでポジティブ/ネガティブ展開をコントロール! Xbox 360用妄想科学ADV「CHAOS;HEAD NOAH」
主人公,西條拓巳の平凡な日常が突如一変。連続猟奇殺人事件“ニュージェネレーションの狂気”(通称ニュージェネ)に巻き込まれて行くというストーリーになっており,次第に妄想と現実の境界が曖昧になっていく恐怖がうまく描かれている作品だ。
狂っているのは自分か,世界か
“妄想”が創っていく物語
本作の主人公,西條拓巳(以下,拓巳)は引きこもり一歩手前の高校2年生。「三次元に興味はないよ」と言い切り,部屋で大量の美少女フィギュアに囲まれて生活しているハードなオタクだ。
彼が住む渋谷では“ニュージェネ”と呼ばれる連続猟奇殺人事件が起きており,連日ネットやテレビを騒がせていたが,ネットゲームばかりしている拓巳はまったくの無関心だった。
しかし,ある日チャットをしていると,“将軍”と呼ばれる謎の人物から,次のニュージェネ事件を予言するようなグロ画像が送られてくる。
そしてその翌日,学校帰りに予言どおりの殺され方をした遺体を発見してしまう拓巳。事件現場には血まみれの少女,咲畑梨深が立ち尽くしており……日常は狂い始める。
■西條拓巳(にしじょう たくみ) CV:吉野裕行
周囲から引きこもりだと思われており,事実そのとおりなのだが,本人は否定している。かなり重症の妄想癖を持っており,しばしば妄想が暴走する。現実から逃避し,都合の良い妄想をしては悦に浸っており,イヤなことがあれば他人に責任転嫁するという,レベルの高いダメ人間だ。
■咲畑梨深(さきはた りみ) CV:喜多村英梨
拓巳がニュージェネ事件の現場で出会った少女。いつの間にかクラスの一員となっていて,拓巳に対して妙に馴れ馴れしい。彼女の真意や目的などは一切不明。
■蒼井セナ(あおい せな) CV:生天目仁美
拓巳の先輩にあたる私立翠明学園の3年生。クールな性格で,誰彼かまわず睨み付けるため,クラスで浮いている。学校にはほとんど来ず,毎日のように渋谷の街を徘徊しているようだ。“ガルガリくん”というアイスが好きで,いつも食べている。
■楠優愛(くすのき ゆあ) CV:たかはし智秋
セナと同じく私立翠明学園の3年生。誰に対しても優しく,常に敬語。少し気弱な面もあるが,我慢強く,一度決めたことはとことんやり遂げようとする性格だ。
■折原梢(おりはら こずえ) CV:辻あゆみ
私立翠明学園の2年生。おとなしい性格で,常にオドオドしているドジっ娘。泣き虫で,すぐに謝る癖がある。異性からは可愛いと言われるが,同性からはよく思われていないようだ。
■岸本あやせ(きしもと あやせ) CV:榊原ゆい
私立翠明学園2年生。人気バンド,「ファンタズム」のボーカルを務めているが,アンニュイで少し無気力な性格。年齢よりも大人っぽく見られるが,感受性が強く言動はかなり電波系だ。「ふふふ」と口をつぼめて笑う癖がある。
■西條七海(にしじょう ななみ) CV:宮崎羽衣
拓巳の妹で私立翠明学園の1年生。強気で活動的という,兄とは正反対の性格で,拓巳を「おにぃ」と呼び,いつも生意気な態度をとっている。しかし,実は一人暮らしの兄を心から心配している出来た妹だ。
■星来オルジェル(せいら おるじぇる) CV:友永朱音
作中アニメ,「ブラッドチューン THE ANIMATION」のヒロイン。ツンデレな性格で「ぼけなす」が口癖。拓巳曰く「僕の嫁」とのことで,彼の妄想に度々登場する。
パッと見た感じ,登場人物が美少女揃いで普通のギャルゲーと勘違いしてしまいそうな本作だが,先のあらすじを見ても分かるとおり,実はかなりハードなサイコサスペンスだ。
そして,本作においてとくに注目したいのが“妄想トリガー”というシステム。シナリオを進めていくと,たびたび“ポジティブ妄想”か“ネガティブ妄想”のどちらかを選択できるシーンに遭遇するのだが,選択によってその後の展開が,まさに180度変わるのである。
ポジティブ妄想を選べば幸せな妄想に突入し,ヒロインとキャッキャウフフな関係になれたりするのだが,ネガティブ妄想を選ぶと拓巳が殺されたり,ヒロインが死んだりする悲惨な妄想を見ることになる。また,どちらも選択せず,妄想トリガーを無視することも可能だ。
“妄想”を重要なキーワードとした本作ならではのシステムだが,PC版ではパターンの違う妄想が見られるだけで,一部を除いて物語の本筋に影響を与えることはなかった。
しかし,Xbox 360版では,妄想トリガーの選択によってその後の展開が大きく変わってくる。なぜなら,本作ではヒロイン達の固有ルートが追加されており,シナリオの量も1.5倍に増量。ノベルゲームからマルチエンディングのアドベンチャーゲームへと進化しているのだ。
もちろん,シナリオに合わせて新規イベントCGや楽曲も追加。PC版で評価の高かった演出もさらに強化されている。
そのほか,細かいところではテキストスキップの自動解除機能が追加されたのも有り難い。
PC版ではテキストスキップを使用すると,妄想トリガーの発動シーンまでスキップされるという少々面倒な仕様になっていたが,本作では妄想トリガー発動前に自動停止してくれるようになった。2周目,3週目と繰り返しプレイする時に重宝するだろう。
また,PC版では800×600の4:3だった画面サイズだが,本作では1280×720の16:9に変更。HDにも対応している。
以上のように,新規ルートやイベントCGが追加されたほか,より快適にプレイできるようになった「CHAOS;HEAD NOAH」。新規ユーザーはもちろん,PC版からのファンでも新鮮な気持ちで楽しめるはずだ。
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