バンダイナムコゲームスは,ニンテンドーDS用ソフト「
有罪×無罪」を
5月21日に発売する。価格は5040円(税込)。
裁判員制度の施行日に発売される本作では,プレイヤーが裁判員となり,一見すると有罪とも無罪ともとれるような事件の真相を見極めつつ,正しい判決を導き出すために尽力することになる。裁判員として事件に関わり,被告人に直接質問したり,ほかの裁判員と評議を行ったりすることで,事件に隠された真相が見えてくる。プレイヤーの判断次第で,裁判(事件)が新たな展開を見せるという,なかなか興味深い推理アドベンチャーである。
ゲームに収録される事件は,鬼嫁放火殺人事件,大学教授保険金殺人事件など全4話となっており,それぞれ数々の人間ドラマや,入り組んだ謎が盛り込まれている。
第1話 鬼嫁放火殺人事件
閑静な住宅街で起きた突如の火災。半焼した民家から住人と思われる70歳女性の遺体が発見された。警察は近所に住む被害者の長男の妻を放火殺人容疑で逮捕。被告人は失火は罪は認めたものの放火殺人については無罪を主張している。
第2話 大学教授保険金殺人事件
大学の薬学部教授が研究室内で死亡。司法解剖の結果、シアン化カリウム(青酸カリ)の服毒死であることが判明。警察は事件発生時に研究室内にいた同大学職員である被害者の妻を殺人容疑で逮捕。被告人はクレジットカード濫用による多額の借金を抱え込んでおり、保険金を目当てに被害者を殺害したものとして起訴された。だが被告人は、夫の死は仕事を苦にした自殺であるとして、無罪を主張している。
基本的なゲームの流れは,以下のようになっている。ゲームとして簡略化されている要素は当然あるものの,実際の裁判に近い形で進行し,たった一つの真実を導き出せたときにのみ,真のエンディングを確認できる。
ストーリーの流れ
1日目:検察側・弁護側の主張を聞き、他の裁判員たちとの評議(話し合い)を行う。
2日目:証人尋問や被告人質問を行い、その証言に基づいて、再び評議を行い判決を決める。
3日目:被告人に判決を言い渡す。そして、エンディングへ。
なお本作では,監修を元検事総長 松尾邦弘氏が務めており,実際の法廷でのやりとりが徹底的に追求されているという。裁判員制度が施行される5月21日以降,一般市民が裁判に関わり,被告人の有罪/無罪を左右することになるのは,ゲームの中の話ではなく,事実だ。誰にとっても決して他人事ではない裁判員制度というものを,推理アドベンチャーという切り口で描き出す本作には,プレイしてみる価値が大いにありそうだ。