【ヒャダイン】PS5の「アンチャーテッド」に夢中になったらギックリ腰になった現実世界

ヒャダイン /  音楽クリエイター

ヒャダインの「あの時俺は若かった」 ブログ：http://ameblo.jp/hyadain/

第86回「PS5の『アンチャーテッド』に夢中になったらギックリ腰になった現実世界」

　ども。少し前にやっとこさPlayStation 5を購入できまして。しかしPlayStation 5だからこそ！　というソフトをまだプレイできておらず，しばらく部屋の飾り，もしくはBlu-rayプレイヤーというぜいたくな使い方をしておりました。
　しかしこのたび，私が愛してやまない「アンチャーテッド」シリーズの過去作がPlayStation 5向けにリマスターされた！　ということで，ワクワクしながらプレイし始めました！
　今から5〜6年前，PlayStation 4向けにリリースされた「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」と同作のDLC「アンチャーテッド 古代神の秘宝」の，リマスター版を1本にまとめたのが今回プレイした「アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション」（PC / PlayStation 5）。
　それにしても，まあグラフィックスの質がやばい！　イベントシーンなんかの映像の質は，ほんともうね。ほぼ実写なのよ。主人公のネイサンのヒゲやシワなど，めちゃくちゃ細かいところまでもう人間なんですよ。PlayStation 4の時点で，画質のクオリティはえげつなかったんですが，リマスター後のツルツルぬるぬるっぷりはやばい。


　古代神の秘宝は，スリランカの街から始まるのですが，その街並みのディテールが本当に素晴らしい。行ったことがない国なのに，匂いまで漂ってきそうなクオリティです。大変に治安の悪い状態の夜で，本来なら私には絶対に体験できない世界。しかしアンチャーテッドをプレイすることで疑似体験できます。ゲームってここまできたんだなあ，と感無量です。ストーリー部分とプレイ部分のシームレス具合も健在で，ストレスフリーで楽しめます。
　そして何より魅力的なのが，ネイサン達の人間離れしたロッククライミング技術。あとパルクールね。崖があったら掴まればどこへでも行けるし，ある程度の高さなら飛び降りたって平気。逆にある程度の高さ以上から落ちると死んでしまうので，そのスリルもなかなかなものですが。
　あと，銃撃戦においてもある程度は弾を食らっても隠れておけば回復するという，サイヤ人並の回復力です。グラフィックスが生々しい分，そういった非現実的な側面すら現実的に思えてきちゃうからPlayStation 5ってすごいよね。


　しかし現実はそんなに甘いわけもなく，齢41の体はネイサン・ドレイクのように強靱であるわけがなかった。4時間ほどソファに沈みながら熱中してプレイしていたんですね。目もしばしばしてきて肩も凝ったなあ，なんて思ってベッドへ直行。ぐが〜と寝たわけですが，朝起きたら腰に違和感。左腰，いや，尻がカチカチに固まってるやないか。
　ま，まあ。寝相が悪かったんだろうと日常生活を送るものの，症状は悪くなる一方。どんどん歩けなくなっていき，しまいには左足を引きずりながら歩く始末です。どこにでも掴まって，飛んだりはねたりできるネイサンと真逆。現実ってクソゲー。コントローラが壊れたゲーム機のように，できないことだらけです。

　わらにもすがる思いで自宅近所の整体に行ったら「3月はギックリ腰になる方が多いんですよ。温度変化でなんとかかんとかで，体に不調が起きやすいんです」と説明してくださいました。ああ。そういえば去年も3月にギックリ腰をやったんだよな。あの時は今よりももっとひどくて，動けなくて友人に車で医者まで連れて行ってもらったよな。人間はなんて学ばない生き物なんだろう。おっと。主語を大きく取りすぎましたね。私はなんて学ばない生き物なんだろう。ギックリ腰が治った直後は，ストレッチとか筋膜リリースとか毎日やっていたのに。喉元過ぎれば熱さを忘れるとはまさにこのこと。
　そんな体調でも仕事は待ってくれません。なんと大阪出張。ひいいい。もともと飛行機の予定だったので，長時間の同じ姿勢は避けられたのですが，それにしても移動が大変。何が一番つらかったって，飛行機を降りてから空港の出口までの距離ね。普段だったら早足くらいで行くところをヒョコヒョコと，壊れたファミコンのような鈍い足どりで歩く。そして痛い。ああ，ネイサンだったらガラスを壊してロープをひっかけてターザンみたいに移動できるっていうのに。くそう。くそう。現実くそう。


　人柱となりいち早く春の知らせを受け取った先達として皆様ゲーマーに訴えたい。ゲームは正しい姿勢で遊びましょう。世の中に流通しているゲーマー用の椅子が，なぜあんなに高価なのかも納得できました。e-スポーツの選手達がみんな椅子にこだわっている理由も身に染みて分かりました。
　それからというもの，TVを見るときもゲームをするときも，すべてバランスボールに座っています。いつまで続くか分かりませんが，とにかく体幹を鍛えるようなムーブで毎日を過ごしています。さくら咲くころには健やかな腰で笑えますように……（※編注：掲載日段階では健やかな腰だそうです）。

■■ヒャダイン（音楽クリエイター）■■ ヒャダイン氏は4月から，ABCテレビ「おはよう朝日です」の火曜日コメンテーターに就任。毎週大阪に通うことになるのが，楽しみだそうです。