イベント
[TGS 2009]「みんなの冒険大陸カナン」の姉妹作「Chaosland(混乱仙境)」が台湾パビリオンに
今年のXpecブースではすで記事が掲載されている「Bounty Hounds Online」のほか,「Chaosland(混乱仙境)」というMMORPGと,さらに一本,2パターンある戦闘システムに特色のある「三国封神(Cathay)」という作品が展示されていた。まずは「Chaosland」の方を紹介しよう。
昨年展示されていたカナンは,ブラウザゲームであるにもかかわらず,クライアントインストール型のMMORPGとほとんど遜色ない出来映えだったことで印象に残った作品だった。今回のChaoslandは,Xpecがカナンを開発した際に作り上げた「ブラウザ上で動作するフラッシュを使ったMMORPGエンジン」を再びベースとして使い,その上に新たなグラフィックスや世界設定をのせて作り上げた作品だ。カナンとは世界観やストーリー上での繋がりはないので,“続編”ではなくカナンの“姉妹作”のような位置づけになる。
そのことにも関連してか,本作に登場する職業(クラス)はそれぞれが個性的だ。ゲームには,両手武器を振り回す戦士「開山士」,毒を使った攻撃と術を使った回復を併せて使いこなす「逍遙侠」,四大元素や自然の力を操って敵を攻撃する「司天官」,敵や味方の状態を操作する補助魔法のスペシャリスト「陰陽師」の四つのクラスが用意されているという。
グラフィック関連は見てもらいたいポイントの一つだそうで,本作ではほとんどのグラフィックスを,まず3Dで形作って,その後2Dに落としこむことで作り上げたそうだ。
システム面では魔法やスキルに“熟練度”があるところがカナンと違う。同じクラスでも,スキルの熟練度の伸ばし方によって異なった個性を持つキャラへと成長していく。また,連れ歩く“ペット”の種類によって,プレイヤーキャラクターには“属性”が付加され,その“属性”によって戦闘時に使用できる“陣形”の種類が変化するというシステムもあるとのこと。
多くのアイテムに「他の装備との組み合わせ条件を満たすことで発動する効果がついている」ことも特徴だそうだ。例えば,あるブーツには“炎属性のベルトを装備していればステータスが追加でアップ”といったボーナスがついていた。そのように,多くのアイテムが他のアイテムとのシナジーでボーナスが発生するようになっているので,当然ながら同じ属性の装備を揃えたくなるものだろう。しかし全身でそのシナジーを考えていくと,普通はどこかでバッティングが発生する。そのバッティングを起こさずに,いわば“全身ボーナスまみれ”になれるアイテムの組み合わせを探し出すことが,本作の一つのヤリコミ要素となっている。
また本作は「カナン」よりも多人数同士のPvPにフォーカスしたタイトルとなっているようだ。レベル30に達すると,プレイヤーキャラクターは「地獄界」「妖魔界」「修羅界」のうち,どの陣営に所属するかを選択する。以降はその三つの勢力の間で恒常的なPvPが行われることになる。また勢力の内部でもギルド単位で抗争が行われ,その結果「勢力の代表」となるギルドが決まるそうだ。勢力代表となったギルドはさまざまな利益が得られるということだ。
カナンは“ブラウザで動く=導入に際してのハードルがとても低い”というアドバンテージが,狙いどおりカジュアル層にヒットして成果を上げている作品だ。同じ利点を持つ本作を運営したいと考える国内パブリッシャは,少なくないのではないだろうか。
- 関連タイトル:
Chaosland(混乱仙境)
- この記事のURL: