このゲームの読者の評価
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ノベルゲームも悪くない、と思える作品 75 - 投稿者:のらくろ(男性/30代)
- 投稿日:2010/05/07
- 良い点
- ノベルゲームという作品はその性質上、まずシナリオの質で7割の価値が決まり、
残りの3割はシステム・音楽の評価で全体の価値が決まるものですが、
まずシナリオに関しては文句無しの一品であると断言できます。
ファンタジー世界でのループ物という今でも珍しい設定の中で、、
巧妙に張られた伏線とそれを活かした展開にはかなり惹きつけられました。
シナリオのどこが良かったか?とそれを語ろうとすると
確実にネタバレになるため、語るのは控えますが、
買った事を損したような気分になる物では無い、とだけは言えるでしょう。
システム面も既読スキップ・未読の所は止まるという
ノベルゲーで求められるシステムはしっかり備わっています。
一度体験した記憶を主人公に印象付けさせ、本来は起こり得なかった事態を起こす。
普通のノベルゲームだと巻き戻してのプレイはフラグ立てが失敗した時の再挑戦や、
バッドエンドの確認とか後は中か外かぐらいなのですが、
このゲームは失敗する事が前提であり、
BADエンドの時にしか知り得ない情報をANOSに記録し、
巻き戻したときにその情報を活用し、事態の打開を図るという
一種のパズルのような要素があり、
そのピースを上手く埋められた時の爽快感は他のゲームに無い物がありました。 - 悪い点
- 第一点として、ANOSによる記憶の印象付けによる
打開の方法が非常に分かり辛いです。
プレイヤーが気付いていても、
"主人公が要素Aと要素Bの結び付けをしてなければ進まない。"
という事に気付くまで2時間くらい詰まって死にそうになったり、
全知全能の神に「あのすば 攻略」というワードを何度も入力したりするほどでした。
再構成された再送版という事もあり、
それも無意味で結局自力クリアをしたのですが、
俺の答えに合わせろ的な謎解きがあったのは残念でした。
「主人公気付いて言ってんじゃん・・・」という
正解を導き出した後ならば理解は出来るが納得は出来ない所で詰まり、
続きが物凄い気になるシナリオのなのに
続きが見れない時のストレスは半端ではありませんでした。
が、それを解消した時の爽快感も半端では無かったため、
なんとも言えない微妙な気分になりました。
最後にですが、シナリオ自体は結構短いです。
これは悪い点かどうかは微妙ですが、
一応留意してください。 - 総評
- とろけるチーズ2枚分ほどのパッケージに詰まってるのは濃厚なシナリオです。
タイトルの意味深な空白は何か?
それはプレイしてみれば分かる、としか言えません。
ループ世界でのリトとライの物語を何度もRetryすれば真実に辿り着くはずです。
達成感とシナリオの面白さが非常に際立ってましたが、
悪い点が無い、とは言えなかったのでこの点数となりました。
それとパッケージには説明書は付いておらず、代わりにHTML形式での
ゲーム内容解説と小話を見れるのですが、
開発者さんが「World of Goo」の開発者さんに似た考えを持っているのは印象的でした。
ゲーム内にもチュートリアル的な物はありますが、
是非ともこちらも一読する事を薦めます。 - プレイ時間
- 5〜10時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 3 4 2 5 2
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