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スクウェア・エニックス,久々のシリーズ最新作「ダンジョン シージ 3」を2011年7月28日に発売。第一報として,ゲームの概要と登場キャラクターを公開
2011年4月28日に掲載した記事でもお伝えしたように,スクウェア・エニックスは,アクションRPG「ダンジョン シージ 3」のPlayStation 3版とXbox 360版を2011年7月28日に発売すると発表した。価格は7980円(税込)で,CEROのレーティングはB(12歳以上対象)が決まっている。対応機種としては,このほかにPC版が用意されているのだが,こちらの発売日,価格は現在のところ「未定」となっている。
「ダンジョン シージ 3」公式サイト
さて,ダンジョン シージ“3”というからには,1や2もあったのではないかと予想する人もいると思うが,それはまったくの正解であり,シリーズ第1弾となる「ダンジョン シージ」は2002年に発売された。開発を担当したのは,有名なゲームデザイナーであるクリス・テイラー氏が率いるGas Powered Gamesで,2005年にリリースされた続編「ダンジョン シージ 2」も同社が担当している。ダンジョン・シージは欧米を中心に大きな人気を獲得し,いくつかの拡張パックもリリースされているのだが,これまではPCのみでの展開だったため,タイトル名こそ聞いたことがあるものの,内容についてはよく知らないという読者も少なくないかもしれない。
ゲームの舞台となるのはファンタジー世界。アランナ大陸の西の端にあるエッブ王国だ。かつて大陸を支配していた帝国が戦乱によって滅び,新たに独立したエッブ王国は「第十騎士団」と呼ばれるエリート部隊によって守護され,人間とドワーフが共に暮らす平和な世界だった。ところがある日,モンスターの一団が突如現れて人々を襲い始める。……というところから,主人公の冒険が始まるのだ。深い渓谷や雪をいただく山々,そして不気味な沼地と,エッブ王国の自然は多様な表情を持っており,プレイヤーはその中を自由に行き来して,モンスター襲来の謎を追うことになる。
今回のダンジョン シージ 3は,時間的に従来作とつながっており,舞台となるのも同じエッブ王国だ。数世紀にわたって王国を守っていた騎士団は,退廃した国の裏切りによって壊滅寸前の状態にあった。しかし,再び邪悪な敵が出現し始めると,人々は守護を求めてわずかに残った騎士達のもとへ走った。プレイヤーは,騎士団の生き残りとして人々をモンスターから守り,失われた第十騎士団の再建を図ることになるのだ。
……というような,なかなかドラマチックな設定になっているが,物語そのものは従来作同様,与えられたミッションをクリアし,敵を次々に倒していくことで自然に進んでいくようになっているので,難しいことを考える必要はあまりない。もっとも,会話の選択によって展開や人間関係が微妙に変わったりするので,必ずしも単純な一本道というわけではない。
プレイヤーが操作するキャラクターとしては,「ルーカス・モントバロン」「アンジャリ」「カタリーナ」,そして「ラインハルト・マンクス」の男女4人が用意されており,それぞれの特徴は以下のとおりだ。
■ルーカス・モントバロン
片手剣と盾,もしくは両手剣で戦う近接戦闘をメインとしたキャラクター。片手剣+盾は単独の敵と戦うときに有利で,両手剣は敵の集団に囲まれたときに威力を発揮する。
■アンジャリ
人間と炎の精という2つの姿を持つ。人間の姿では杖や槍などの長柄武器を使った近距離での戦いが主体だが,炎の精の姿になると遠距離攻撃が主体となる。つまり,遠近どちらもこなせる万能型のキャラクターだ。
■カタリーナ
遠距離攻撃型のキャラクターで,敵の攻撃の届かない距離から,弱体魔法とライフルで敵を倒していく。また,接近戦では2挺のショットガンと魔法で敵を撃退する。
■ラインハルト・マンクス
集団を相手にするときに真価を発揮するが,どの魔法も隙が大きいので,接近戦になると窮地に陥ることもある。近づかれる前に敵を倒すというスタイルが基本だ。
プレイヤーは,この4人のキャラクターから1人を選んで,ゲームを進めていくことになる。誰を選んでも基本となるストーリーは同一だが,プレイヤーのとった行動が周囲の環境やNPCなどに影響を与えるため,物語の進め方には変化が生まれるという。
またキャラクターの育成要素も,シリーズ従来作と同様に豊富だ。キャラクターごとに用意されている多数のアビリティを使って敵と戦っていくのだが,経験値を貯めてアビリティをアップグレードするたびに,さまざまな効果が付与でき,使い込んだアビリティはさらに強力になり,自然に自分にあった戦闘スタイルが構築できるという感じだ。
また,こちらも従来作同様,用意されたアイテムは膨大で,マップをうろうろしながら,多種多様なアイテムを見つけるという探索の楽しみも大きい。装備品などはキャラクターの外見にちゃんと反映されるため,それもアイテム探しの魅力を増してくれるはずだ。
当然ながら,倒した敵から貴重な戦利品が得られたりもする。
シリーズ初のマルチプラットフォーム展開となるダンジョン シージ 3だが,PC版同様,移動は完全にシームレスでロードが発生しない。そのため,テンポよくプレイを続けられるだけでなく,没入感も高い。エッブ王国の景観は多彩で,ここを抜けたら次にどのような風景が広がっているのかという楽しさもあるのだ。
グラフィックスについては,やはりシリーズ最新作ということで,着実にレベルアップしている。とくに,コントラストが強めの光の表現が良好で,ナイトシーンで魔法を使ったときなど,かなり美しいと思う。
ダンジョン シージ 3は,アッと驚くような派手な仕掛けのある作品ではないが,豊富なアイテムや装備品,多彩なクエスト,柔軟な育成システム,そしてシンプルな操作方法を持つ手堅い作品という印象だ。ロードが発生することなく滑らかにつながったエッブ王国は多彩な景観を持ち,移動しているだけで楽しい。ちょっとだけプレイしようと思っても,ついつい長時間遊んでしまうというタイプのRPGだ。
今回は,「新情報第1弾」ということで,以上のような感じだが,2011年7月28日のリリースまで,追加情報が順次公開されていくと思うので,お楽しみに。
「ダンジョン シージ 3」公式サイト
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