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「WWE SmackDown vs. Raw 2011」が2011年2月に日本上陸。事件だらけで面白かった2010年を,ゲームでどのように再現したのか。もちろん,ヨシ・タツもいるよ
年に1作のペースでゲームが出る,というだけでも驚異的な「WWE」シリーズの最新作,「WWE SmackDown vs. Raw 2011」(PlayStation 3/Xbox 360)が2011年2月3日に日本で発売予定だ。毎年1月の風物詩ともいえる特番「ロイヤルランブル」の4日後なので,4Gamer読者には覚えやすいはずだ。なんとなくだけど。
11月18日に掲載した記事でもお知らせしたように,そのWWE SmackDown vs. Raw 2011の体験版が,PlayStation 3/Xbox 360向けに本日11月25日から配信される。筆者はすでに,11月18日から行われた,Xbox360のゴールドメンバーシップ対象の先行配信で体験版をプレイしてみたのだが,そのプレイフィールと,ユークスから発表された情報などを織り交ぜて,ここに紹介したい。
2010年のWWEは“ヒットマン”ことブレット・ハート選手の12年ぶりの復帰という歴史的事件から始まり,第三の番組ECWの終了と新番組NXTのスタート,大ケガから1年ぶりの復帰となったエッジのロイヤルランブル優勝,エリミネーション・チェンバー戦でのジ・アンダーテイカー選手まさかの敗北,そしてアティチュード路線の原型を作った男ともいうべきスーパースター,“HBK”ショーン・マイケルズ選手の引退と,ファンにとって忘れがたい事件が続く一年だった。
「WWE SmackDown vs. Raw 2011」公式サイト
新世代スーパースターズの台頭も見どころの一年
また,団体の顔であるジョン・シナ,ランディ・オートン,クリス・ジェリコ,ケイン,レイ・ミステリオの各選手をはじめとしたRAWとSmackDownの主役の充実ぶりに加え,新戦力の台頭も著しかった。
昨年シナ選手からWWE王座を獲得したシェイマス選手,マネー・インザバンクの権利を使ってジェリコ選手から世界ヘビー級王座を奪ったジャック・スワガー選手,オートン率いるレガシーが崩壊し,独自路線を歩み始めたテッド・デビアス選手とコーディ・ローズ選手,着実にシナ選手とオートン選手に続く存在に成長しつつあるザ・ミズ選手とジョン・モリソン選手。そして,今や団体の中心に食い込みつつあるNEXUSのウェイド・バレット選手とデビッド・オタンガ選手と,個性豊かな新世代のスーパースターが育ち,例年になく見どころの多いシーズンだったといえるだろう。
ヨシ・タツ,地道に頑張ってます
前置きがちょっと長かったが,こういう年はやはりゲームも充実するもので,WWE SmackDown vs. Raw 2011には70人以上のスーパースターが登場するなど,ボリュームも過去最大級。WWEシリーズはクリエイトモードによるスーパースターやフィニッシャー(決め技),そしてストーリーの作成という魅力もあるが,波乱に富んだ2010年をどのように再現したかにも大きく注目しておきたい。
中でも久しぶりの日本人スーパースター,ヨシ・タツ選手の登場は我々日本のファンにとっても喜ばしい話だ。ヨシ・タツは,元新日本プロレスの山本尚史選手で,ECWではタイトル戦線にも絡んでいたが,ECW終了後はTVマッチ出場がなくなり,なかなか厳しい時期を経験。だが,2010年の下半期にチャンスをつかんで海外ツアーに帯同するなど,来年以降の飛躍が期待されている。
筆者個人としてはヨシ・タツの,サンドバッグのように打たれまくりながらも起死回生の一発逆転があり得るスリリングな“ジョバー”というスタイルは,従来の日本人スーパースターには見られなかっただけに,大きな可能性を感じている。ゲームで再現する場合,ギリギリの見極めが必要になるため,十分なスキルを要するだろうが,ぜひ一発の魅力を再現したいと,楽しみにしている。
TLCマッチがより面白くなった
本作のお楽しみポイントとなるのがTLC(テーブル,ラダー,チェアーの略)マッチだ。物理効果をフィーチャーしたことにより,テーブルやイス,ラダーなど,会場にあるオブジェクトがよりリアルで複雑な動きをするようになり,また衝突判定がよりシビアになったことから,テーブルへの叩きつけやコーナー,ロープへのラダーの立てかけ,イスで相手の足を挟むといった攻撃など,細かい部分でリアリティが向上した。
テーブルが割れやすくなり,イスや鉄階段で殴ったとき迫力が増した,というところ。これはいささか言葉で表現しにくいので,上にも書いたように,本日11月25日よりPlayStation StoreとXbox LIVEで配信される体験版を実際に触ってみることをおすすめしたい。
簡単に言って,TLCはかなり面白い。動きがリアルであることより,モノを使った攻撃が当たりやすく,テーブルやラダーのコントロールが従来作よりやりやすくなったことが大きなポイントだ。
現在のWWEにおいて,通常のマッチは多彩な試合形式のうちの1つに過ぎず,ケージマッチ,ヘル・イン・ア・セル戦,エリミネーション・チェンバー戦,バックステージでの襲撃などさまざまなスタイルで戦いが展開される。こうした試合形式に対応していくためにも,今回の物理効果の向上は意味あるもので,今後もこうした方向に磨きがかかっていくだろう。
Vince McMahon Rules The WWE Universe
詳しい情報公開はまだだが,豊富な試合形式,最大6人のプレイヤーによる対戦にクリエイトモード,そして試合やストーリー展開によって人間関係が変化するシングルプレイの「WWEユニバース」モードと,シリーズがこれまで積み重ねてきたものと,新しい挑戦をうまく共存させている印象だ。
毎回,WWEのCEOであるビンス・マクマホン氏本人の厳しいチェックをクリアしているということを考えると,単に選手データを更新するだけでは絶対に許されないのだろうな,とつい考えてしまう。そういう意味では本作もマクマホン氏の創造したWWEユニバースの一部だと筆者は思うのだ。
本日11月25日より一般配信される無料体験版は,今回の注目株であるTLCマッチをオートン選手,ジェリコ選手,ザ・ミズ選手,ジ・アンダーテイカー選手の4人でプレイできるオイシイ仕様となっている。2011年2月の発売日とヨシ・タツ選手のRAW出演を心待ちにしつつ,TLCマッチをエンジョイしてほしい。
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WWE SmackDown vs. Raw 2011
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