「テイルズ オブ エクシリア」，発売日にプロデューサーの馬場英雄氏が出演したトークイベントの模様をお届け。10日には代永翼さん出演のトークショウも開催

　本日（2011年9月8日），テイルズ オブシリーズの最新作であり，シリーズ15周年記念タイトルとなるPS3用ソフト，「テイルズ オブ エクシリア」が発売された。
　本作の発売を記念して，東京都内のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaにおいて，発売記念特別体験会と，プロデューサーの馬場英雄氏によるトークショウが開催された。本稿では，その模様をお伝えしよう。

「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト

　会場には，「エクシリア」の登場キャラクター達がカフェでくつろぐイラストが描かれた，巨大なポスターが掲示されていた。このイラストは，ufotable cafe 高円寺店・徳島店で期間限定開催中の「テイルズ オブ エクシリアカフェ」利用者にプレゼントされる，ランチョンマットの絵柄と同じもの。
　9月19日まで開催中のテイルズ オブ エクシリアカフェでは，コラボメニューの提供や，オリジナル食器の販売が行われている。営業時間などの詳細は，公式サイトで確認してほしい。なお，9月12日（月）は高円寺店，徳島店ともに定休日のため，営業は行っていないのでご注意を。

「テイルズ オブ エクシリア」プロデューサー 馬場英雄氏

　少々前置きが長くなってしまったが，トークショウの模様をレポートしよう。
　馬場氏はまず，来場者に向けて，感謝の意を述べるとともに，発売日を迎えられたことの喜びを伝えた。
　「エクシリア」の開発には約3年かかったそうで，時間をかけて内容を突き詰め，参加した多くのスタッフ達の気持ちを詰め込んで作り上げたと，馬場氏は語る。また，実際に遊んでもらい，その感想や意見を，公式サイトのアンケートを通じて聞かせてほしいとコメントした。

　最初のお題は，「エクシリア」という言葉に込められた意味について。
　馬場氏によれば，エクシリアという言葉は造語で，“数えきれないほど大きな数”をもじったものとなる。それを，人生で起きるさまざまな人との出会いや出来事とかけたそうだ。
　ちなみに，2010年12月に開催された「テイルズ オブ」シリーズ15周年記念タイトル発表パーティーで，馬場氏はもう少し詳しく解説しているので，興味のある人は「こちら」の記事にも目を通してほしい。

　ちなみに，来場者のほとんどは「テイルズ オブ」シリーズをプレイしたことがあるという熱心なファンばかり。ここで，MCから来場者に向けて，「エクシリア」のどこに注目していたかという質問が出た。これについては，キャラクターデザインに藤島康介さんといのまたむつみさんが同時に起用されたことや，シリーズ初のダブル主人公といった要素が挙げられていた。

　なお，「エクシリア」はダブル主人公ということでジュード編とミラ編が用意されているが，馬場氏によれば，それぞれの視点で物語が進むため，同じイベントでもジュード編とミラ編では違ってくるそうだ。
　また，RPGではよく“1周目”“2周目”という言葉が使われるが，馬場氏はジュードとミラ，両方をやって“1周”だと捉えているとのこと。両方の物語を体験してエンディングを見ることで，エクシリアの世界やキャラクター達がよく分かってくるのだという。

ここでMCから，6人のメインキャラクターの中で馬場氏に似ているのは誰か，というムチャぶりが飛ぶ。馬場氏は，即座に「見た目が全然違うじゃん」と返しながら，「女の子は違うでしょ……こんなカッコよさはないし……」と“消去法”でローエンを選んでいた

　続いては，「テイルズ オブ」シリーズではおなじみとなるジャンルで，“揺るぎなき信念のRPG”と名付けられた理由の話題になった。

　馬場氏によれば，「テイルズ オブ」シリーズは，基本的に勧善懲悪を描いたものではなく，パーティキャラクター達の正義，ボスや主人公達の壁となるキャラクター達の正義，それぞれが考える正義があるとのこと。
　「価値観や考え方は違うがそれぞれなんとか共存していけないものか，しかし，共存はできないがゆえに剣を交えていかなければならない」そういった思いを描いていると，馬場氏は語った。

　また，RPGには“物語”があるため，メッセージを伝えやすいと馬場氏は述べる。「エクシリア」をプレイしてエンディングを見たあと，「ゲームでこんなメッセージを伝えたかったのかな」と，ちょっとでもいいから感じてもらい，「僕/私もがんばってみようかな」という思いになってもらえたら嬉しい，そういう願いをキャラクター達に託して，物語を描いているとも話していた。
　そして，自分がやるべきこと，目標を立てたことを実現するのは難しいが，「あきらめずにがんばってみよう，挑戦しよう」という気持ちになってもらいたいという思いから，ジャンル名を“揺るぎなき信念のRPG”にしたそうだ。

　MCから見どころを聞かれた馬場氏は，スタッフ達が皆3年間ずっとがんばってきた思いが作品には込められているので，できることなら「エクシリア」に入っている内容すべてを，あますところなく見てほしいと答えていた。
　またイベントシーンでは，カメラを動かしたりするなどして，いろいろなところを見てほしいとのこと。担当スタッフの遊び心で，よーく見ると遠くのほうでキャラクターが“行動”している姿を見られることもあるのだとか。“2周目”以降にプレイするときなど，心にとどめておくといいかもしれない。

　そのほか，戦闘システムの特徴であるDR-LMB（ダブルレイド・リニアモーションバトル）の話題も出た。テイルズ オブシリーズの爽快感を保ちつつ，2人で共鳴する戦いであるDR-LMBは，開発中，ダブル主人公にすることを決めたのが，誕生のきっかけだったとのこと。
　2人の主人公という概念を，遊びとして落としこむために，“つながること”で戦闘の楽しみを増やす，というコンセプトから生まれたそうだ。もちろん，DR-LMBは，主人公だけでなく，好きなパーティキャラクターと“つながる”ことができる。

　最後に馬場氏は，以下のように来場者に向けてスピーチをし，トークショウを締めくくった。

「本日は，朝早くから並んでくれた方もいらっしゃると思います。発売日にお越しいただき，ありがとうございます。
　興味のある方は，購入していただいて遊んでいただければと思うんですが，お伝えしたいのは，本当にスタッフ達の気持ちが込められたタイトルになっているということです。遊んでいただいて，ジュードやミラ達と冒険しながら，その思いを感じ取っていただいて，最後にぜひ，泣いていただきたいです（笑）。
　また，遊んだあとにご意見をいただけたら，我々も，次に向けてまたがんばろうという気持ちになれます。
　15周年記念というタイトルではありますけど，これでテイルズが終わるなんて思っていませんし，次につなげる一歩という形で，どんどん進んでいきたいと思います。
　まずはエクシリアを遊んでいただいて，引き続き応援していただけますよう，よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました」

　トークイベントのあとには，抽選会が実施され，当選した幸運な来場者達は，馬場氏のサイン入り「エクシリア」関連グッズを入手できた。

事前告知なしに実施されたサプライズの抽選会では，“クリーム牛丼”にぴったりな丼をはじめ，カレー皿，グラス，iPhone用ケース，Tシャツなどなど，ファン垂涎のアイテムが惜しげもなくプレゼントされていた。筆者も抽選券をもらっておけばよかった……

ヨドバシカメラ マルチメディア Akibaでの店頭体験会は，本日20：00まで実施されている

　なお，9月10日には，東京都内のアクアシティお台場の3F，アクアアリーナにおいて，馬場氏と声優の代永 翼さん（ジュード・マティス役）が出演するトークショウが開催される。「テイルズ オブ エクシリア」の試遊も可能なので，お台場を訪れる人は，ぜひ会場に足を運んでほしい。

「テイルズ オブ エクシリア」発売記念プレミアムトークショー

　「テイルズ オブ エクシリア」の発売を記念して、馬場プロデューサーとジュード役：代永翼さんがお台場・アクアアリーナにてプレミアムトークショーを開催いたします。トークショーのほか、「TOX」試遊台も設置し、体験会も実施いたします。試遊していただいた方、全員に特製2ポスターをプレゼントいたします。

・実施日：9月10日（土）
・場所：アクアシティお台場（3Ｆアクアアリーナ）
・開催時間：
11：00から18：00（予定）　店頭体験会
14：00から14：45（予定）　プレミアムトークショー

・出演者
馬場英雄プロデューサー
代永翼さん（ジュード・マティス役）

「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト