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「テイルズ オブ」シリーズの“次”もすでに制作中!? 代永 翼さんと馬場英雄氏が「テイルズ オブ エクシリア」にまつわるトークを行ったイベントをレポート
このイベントには,ダブル主人公の一人であるジュード・マティス役を演じた代永 翼さんと,2011年9月8日に発売された“揺るぎなき信念のRPG”「テイルズ オブ エクシリア」(PS3)のプロデューサーである,バンダイナムコゲームスの馬場英雄氏が出演。2人でゲームにまつわるエピソードなどをじっくりと語るというものだった。本稿では,その模様をレポートしよう。
トークに先立ち,テイルズ オブシリーズ15周年タイトルである,「エクシリア」のプロモーションムービーが上映された。なお公式サイトでは,会場で上映されたのとほぼ同内容のものを含め,ストーリーやシステムが分かるムービーが公開されているので,興味のある人は,公式サイトにアクセスしてほしい。
「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト
ついに発売された「エクシリア」の感想を聞かれた代永さんは,収録に1年間もの長期間がかかり,いつ発売されるのか,不安に感じていたそうだ。2011年5月に開催された「テイルズ オブ フェスティバル 2011」で発売日が発表された(関連記事)が,それでもまだ,本当に9月8日に発売されるか心配だったとのこと。
しかし(?),無事予定どおりに発売を迎え,プレイした人達の感想を読んだことで,代永さんは,自身がジュードを演じたという実感があらためて湧いてきた,とコメントした。
なお代永さんによれば,ゲームでは個別に音声収録を行うことが多いが,「エクシリア」では,キャストが集まって収録することも多かったとのこと。
トーク中には,収録を振り返って「千本ノック」だったとたとえていた。馬場氏が求める細かいニュアンスに合わせるには,かなり時間がかかったが,やりがいがあったとコメントしていた。
馬場氏は,「エクシリア」の制作には約3年の月日を要し,スタッフ一人一人の思いがものすごく詰まっているとコメント。発売日に,「エクシリア」を買う人々の姿を見て,“こらえられない”気持ちになるほど嬉しかったそうだ。
ここでMCが,実はもう次の「テイルズ オブ」シリーズ作品の制作にとりかかっているのではないか,という突っ込んだ質問を馬場氏にぶつける。
馬場氏は,テイルズ オブシリーズ15周年記念タイトルとして「エクシリア」を出し,「これから20年,25年に向けて,僕達は一歩一歩しっかりと歩み続けていきたいなと思っています。また“次”を,できるだけ早い段階で,皆さんに遊んでいただけるように,僕らも頑張っていきたいなと思っています」と,期待が持てるコメントをした。これには会場からも,大きな拍手が上がっていた。
代永さんは,シリーズの集大成として,やりたいこと,伝えたかったことがすべて詰め込まれた作品になると収録の段階で感じていたが,「エクシリア」を実際にプレイして,実際にそのメッセージ性を強く感じたそうである。
また,ジュード編とミラ編の両方をプレイすることで,イベント時などでのジュード側とミラ側の気持ちそれぞれが分かるなど,プレイしていることで“発見”することも多いので,隅々までプレイしてほしいと語っていた。
なお,ダブル主人公について馬場氏は,ジュードは大人になる途中の感受性豊かな男の子で,またミラは女の子というよりは大人の女性であり,それぞれの視点から見ることで,同じ物語でも違う受け取り方があることを描いているという。
馬場氏は,ジュードの視点を仮にリンゴを正面から見ているものだとすると,ミラの視点は裏側から見ているものだという。両方の視点を合わせることで,リンゴの全体像が分かると説明。つまり,そのリンゴが「エクシリア」の世界であり物語であるというわけだ。
馬場氏は,ゲームは遊びではあるがメッセージ性があるもので,「エクシリア」でスタッフが伝えたかったことを,プレイして感じ取って「頑張ってみよう」と思ってほしいと述べていた。
代永さんはジュードについて,シリーズで最も真面目なキャラだとコメント。15歳という若さながら,自分の信念を貫き通して,男に成長していくのが,ジュードの良さだと語っていた。
ミラについて馬場氏は,自分の考えや行動原理がしっかりしていて,自分を信じて迷わず進む女性と表現。ジュードが迷っている姿を見ると,「自分の考えでまっすぐ進め」と助言することもあるそうで,女性から見てもカッコよく見えるのではないか,と述べていた。
トークでは,テーマソング「progress」(関連記事)を,浜崎あゆみさんが担当するまでの経緯についての話題も上がった。
馬場氏は,浜崎さんの詞には,若い人へのメッセージがものすごく込められていると感じていて,そのメッセージを「テイルズ オブ」ファンのために向けてもらって,大好きなファンの人達に届けたいと思ったことが,打診するきっかけだったという。なお,楽曲が完成するまでに1年以上はかかったとのこと。
馬場氏は,好きな歌は何十年経っても,その歌を聴いていた頃を思い出せる力があるのがすごいと評し,ゲームにはできないことだと述べる。浜崎さんの「progress」が,「テイルズ オブ」のファン達にとって,そのような曲になってほしいとコメントしていた。
最後に代永さんと馬場氏から,それぞれ以下のようなメッセージが来場者に贈られ,イベントは幕を閉じた。
すごく作りこまれているストーリーで,1回プレイすると続きが気になってしまい,仕事をしていても,早く家に帰って「エクシリア」をプレイしたいと思ってしまうくらいのめり込んでいます。PlayStation 3が軽かったら持って歩きたいと思うくらいです(笑)。
「エクシリア」のストーリーは人間関係を考えさせられるもので,ゲームでそれが伝えられるというのはすごいと思います。それが皆さんに伝わればいいと思いますし,絶対に伝わると胸を張ってお勧めできる作品になっています。
隅から隅まで楽しめる作品になっていますので,これからも応援よろしくお願いします。
馬場氏:
皆さんと,今こうして,同じ時間を共有して楽しく過ごせたのがすごく嬉しいです。
皆さんの支え,「また次も遊びたい」という声がないと,僕達は作品を作ることができません。遊んでそう思っていただけたなら,アンケートなどで書いていただけると,僕らもそれを励みにして頑張っていきます。
「エクシリア」は大勢のスタッフ達が,シリーズの集大成として,思いを積み重ねて一生懸命作ってきた,大切な作品です。ぜひ遊んでいただいて,その思いが伝わればいいなという思います。
「テイルズ オブ」シリーズは,「15周年で『エクシリア』を作りました!」で,終了というわけではありません。次に向けて,気合を入れて頑張って行きますので,ぜひこれからも,「テイルズ オブ」シリーズを応援していただければと思います。
こうして,集まっていただいた皆さんにお礼を申しあげます。本日はありがとうございました。
「テイルズ オブ エクシリア」公式サイト
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テイルズ オブ エクシリア
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(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)2011 NAMCO BANDAI Games Inc.
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