プレイレポート
3DSでもしっかり「ザ・マーセナリーズ」で「バイオ」だった――本日発売となる「バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D」の先行プレイレポートを掲載
本作は,「バイオハザード3 LAST ESCAPE」以降,ナンバリングタイトルのボーナスゲームとして収録されていた「ザ・マーセナリーズ」を,3DS向けにさまざまな新要素やアレンジを加え,パッケージ化したものだ。
今回4Gamerでは,発売前に本作をプレイできたので,そのプレイインプレッションを,ゲーム概要を紹介しつつお伝えしていこう。
シリーズを踏襲しながらも“より遊びやすい”操作方法に
「ザ・マーセナリーズ 3D」は“サバイバルアクション”で,“サバイバルホラー”と銘打たれ「生き残る」ことが目的のナンバリングタイトルとはスタンスが異なっている。
基本的には,ステージに次々と登場するクリーチャーを倒して,制限時間内に高スコアを狙うという,ミッション形式のアクションゲームで,歴代シリーズに登場したさまざまなキャラクターを操作できる。
本作に登場するキャラクターは,以下の8名で,それぞれ使用する武器は異なる。なお,最初からすべてのキャラクターを選べるわけではなく,ゲームの進行度に応じて,随時キャラクターがアンロックされていく形となる。
クリス・レッドフィールド バリー・バートン ジル・バレンタイン クレア・レッドフィールド アルバート・ウェスカー ハンク レベッカ・チェンバース ジャック・クラウザー
基本的な操作方法は,「バイオハザード」シリーズのそれを踏襲しているので,シリーズ経験者なら,ちょっとプレイすればすぐに馴染めるはずだ。またオプションでは,操作方法を3タイプの中から選択できる。中にはFPSライクな操作方法もあるので,購入した人は,ぜひ自分に合った操作方法を試してほしい。
また,照準についても標準/反転,速度の調整などが可能。さらに細かい部分では,レーザーサイトの色を,赤以外の色に変更することも可能だった。
そして,シリーズ経験者にとっての注目ポイントが,「銃を構えたまま」「リロードしながら」移動ができる点だろう。本作では,弾薬は自動的にストックされるので,“メニューを開いて弾薬を補充する”ことはできないが,アクションゲームとして,より快適にプレイできるようになった印象だ。なお,十字ボタンによる武器変更のショートカットにも対応しており,素早く武器を変更することも可能だ。
また,細かい部分だが,本作ではスライドパッドでの移動が基本的に“走る”で,Bボタンを押している間だけ“歩く”となっている。
そして,3DSということで,下画面も操作に活用されている。下画面に表示されている武器やアイテムは,タッチすれば即座に使用可能。マップ画面をタッチすれば,カメラを動かして上下左右を“見回す”ことが可能だ。
実際にプレイしてみると,タッチスクリーンでの操作は想像以上に使いやすく感じた。たとえば筆者の場合,「バイオハザード5」の「ザ・マーセナリーズ」では,弾切れや敵に急接近されたときにテンパッてしまい,間違えてライフルを構えてしまったり,回復アイテムを使ってしまったりといった操作ミスをしてしまうことがよくあった。
だが本作では,使いたい武器やアイテムをタッチするだけなので,そういった操作ミスはかなり減った。ひとことで言うと,快適である。一度タッチスクリーンに慣れてしまうと,人によってはもう戻れなくなるかもしれない。
“経験済み”の立体視表現は「さすが」の一言
本作を語るうえで外せないのは,やはり3D立体視だが,こちらは「さすが」の一言。“奥行き”の感覚が2Dよりもさらに向上するので,「どのクリーチャーが近くにいるのか」が,遠近法でのサイズ違いによる認識よりも分かりやすくなる。
文章では伝えるのは難しいのだが,登場するキャラクター達やクリーチャー,銃器や自動車などのオブジェクトは,通常の画面でプレイしたときよりもさらに臨場感あふれるものになっている。このあたりは,PC版「バイオハザード5」の時点ですでに,3D立体視にネイティブ対応を済ませているカプコンならでは,といったところだろうか。
本作のプレイ中,通常時は操作キャラクターの上半身を後方から映す“ビハインドビュー”が採用されているのだが,銃を構えた際は,プレイヤーキャラクターの手元までカメラがズームする,FPSのような視点になる(※オプションでビハインドビューのままにすることも可能)。
これは好みの話になるが,ズーム視点でプレイすると臨場感が増す印象を受けたので,「ビハインドビューがいい!」という人も,ぜひ一度は試してみてほしい。
「DUO」ならアクションが苦手でも安心? スキルシステムでこれまでとは違う楽しみ方も
本作では,「レベル」ごとに複数のステージが用意されており,その中で“昇格ミッション”をクリアすることで,より難度の高いレベルに挑めるようになる。まだ最後までプレイできたわけではないが,レベルは4以上存在し,ステージとしては「集会場」「ミサイル施設」「鉱山」「孤島」など,「バイオハザード4」「バイオハザード5」の「ザ・マーセナリーズ」でお馴染みのステージが存在することが確認できた。本編をプレイ済みの人ならば,思わずニヤリとしてしまうこと請け合いだ。
ちなみに,筆者がDUOをプレイしたときは,もう一人がまったくクリーチャーを倒さなくても,ミッションをクリアすることができた。アクションが苦手な人でも,友達に手伝ってもらえればクリアできるし,また一人は敵を倒してスコアを稼ぎ,もう一人はタイムボーナスなどを回収するといった,役割分担をすることも可能。このあたりは,友達といろいろと試しながら遊んでみてほしい。
また,「マーセナリーズ 3D」には,スキルシステムが存在する。ゲームプレイ時には全30種類のスキル(※ゲームの進行に応じてアンロックされていく)の中から,最大3つまでセットすることができる。
筆者が確認したところ,スキルには,体力回復量を大きくする「メディック」,即死しにくくなる「ラック」,ハンドガンの扱いが上手くなる「ハンドガンテクニック」,マシンガンの扱いが上手くなる「マシンガンテクニック」,スキルが成長しやすくなる「ブリーダー」などの存在が確認できた。どのキャラクターにどのスキルを組み合わせるかによって,戦況は大きく変化しそうである。
なお本作には,先述したスキルシステムのほか,MEDAL(メダル)集めといった実績の要素もあるが,これらはやり込まないと不明な部分も多いので,今回はその存在の紹介のみに留めておく。
「ザ・マーセナリーズ 3D」は,純然たるアクションゲームということで,ナンバリングタイトルとは少々毛色の違うところもあるが,根幹は「バイオハザード」であり,その上で3DSならでの新たな挑戦をしている点も,うまくまとめられている。
今まで「バイオハザード」シリーズをプレイしていなかった人や,シリーズのプレイ経験はあるが,クリアできなくて「ザ・マーセナリーズ」を遊んだことがないという人は,これを機会に手に取ってみてほしい。
「バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D」公式サイト
- 関連タイトル:
バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D
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- BIOHAZARD THE MERCENARIES 3D(バイオハザードザマーセナリーズ 3D)
- ビデオゲーム
- 発売日:2011/06/02
- 価格:¥5,247円(Amazon) / 5510円(Yahoo)