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Microsoft,「Windows 8.1 Update」を4月8日に提供開始。将来Windowsでは新型スタートメニューが導入されることに
とくにスタート画面には,複数の改良が導入される。まず右上に,押すと「スリープ」や「シャットダウン」といった電源関連メニューを表示するボタンが追加され,電源オフの操作が簡単になった。また,スタート画面上の「タイル」を直接右クリックして,タイルの削除やサイズ変更といった操作が可能になる。
スタート画面右上にあるユーザーアイコンの右隣りに,電源ボタンと検索ボタンが追加された |
タイルを右クリックすると,タイルの削除やサイズ変更ができるコンテキストメニューが表示される |
また,デスクトップ画面のタスクバーに,Windowsストアアプリをピン留めできるようにもなる。今まではスタート画面を一度表示してから,Windowsストアアプリのタイル(またはアイコン)を選択する必要があったので,ユーザーの手間が少し減るわけだ。
ユーザーインタフェース以外の改良点としては,低スペックのタブレット端末でも使えるように,消費リソースを縮小して,メモリ容量1GB,ストレージ容量16GBの端末でも動作するようになった点が挙げられる。メモリ容量2GB程度のWindowsタブレット端末での動作も,より快適になる可能性がありそうだ。
タブレット端末向けのWindowsを0ドルで提供
基調講演では,「9インチ未満のディスプレイを搭載するデバイス」,つまりWindows搭載タブレットやスマートフォンを製造するメーカー向けに,Windowsを無料で提供することも発表された。これによって,機器メーカーはWindows搭載タブレットのコストを削減することが可能になるわけで,安価で多彩なWindowsタブレットが登場することを期待できそうだ。
将来のWindowsではスタートメニューが復活
さらに講演では,将来提供されるWindowsのプレビューも公開された。この将来バージョンでは,デスクトップ画面にスタートメニューが復活し,Windowsストアアプリがデスクトップ上でも動作するようになるなど,ユーザーインタフェース面での改良が多数導入される予定だ。
将来のWindowsで導入されるスタートメニューは,Windows 7までのスタートメニューをそのまま復活させるのではなく,スタート画面風のタイル表示を組み合わせた「新型スタートメニュー」というべきものとなっている点が目を引く。
新型スタートメニューの左半分には,従来のスタートメニュー同様にアプリケーションのアイコンが縦に並んでいる。ここには従来型のWindowsアプリケーション(デスクトップアプリ)だけでなく,Windowsストアアプリのアイコンや設定へのショートカットも並ぶようだ。
右半分にはスタート画面と同じように,Windowsストアアプリのタイルが並ぶ。タイルのサイズは「ワイド」「中」「小」の3段階から選べるようで,タイルの上にメールの受信数や新着ニュースを更新表示する「ライブタイル」機能も利用できる。さらに,タイルを横方向に追加していくことも可能だ。
こうして見ると,既存のスタート画面が持つ機能は,新型スタートメニューでほとんど代替できそうだ。タブレット端末以外のPCで使う場合は,スタート画面を目にすることすらなくなるのではないかと思える。Windows 7以前のOSからの移行をためらっていた人には,背中を押す切っ掛けになるかもしれないし,すでにWindows 8.1を使っている人にとっても,便利に使えるものとなりそうだ。
余談だが,Windowsストアアプリをデスクトップ上で動作させる機能は,
これらの改善は,極端なほどタブレット端末寄りにしすぎたユーザーインタフェースを修正することで,Windowsストアアプリの利点をデスクトップ環境でも享受できるようにしようというMicrosoftの方針が現れたものだ。それはユーザーにとっても,決して悪い方針ではないといえるのではないだろうか。
Microsoft公式Blogでの当該ポスト(英語)
Build 2014 公式Webサイト
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