受信時最大375Mbpsを実現した「Xperia X Performance」「Galaxy S7 edge」に注目。NTTドコモが2016年夏モデルスマートフォンを発表

　2016年5月11日，NTTドコモは都内で報道関係者向けイベントを開催し，2016年夏モデルとなるAndroidスマートフォン5製品，Androidタブレット1製品，モバイルWi-Fiルーター1製品を発表した。

　注目は，受信時最大375Mbpsの高速通信サービスで，6月に開始予定の「PREMIUM 4G」に対応する「Xperia X Performance SO-04H」と「Galaxy S7 edge SC-02H」の2製品。また，両スマートフォンと「AQUOS ZETA SH-04H」の計3製品は，Qualcommの新しいハイエンドSoC（System-on-a-Chip）である「Snapdragon 820」（MSM8996）を採用するハイスペックモデルとなっているため，ゲーム目的でスマートフォンを選ぶときには有力な候補となるだろう。

スマートフォン5製品中3製品が，受信時最大375Mbpsの高速通信サービスに対応する。電波環境のいい場所でなら，高速な通信を利用できそうだ

●ドコモスマートフォン2016年夏モデルの概要

• Xperia X Performance SO-04H
  ソニーモバイルコミュニケーションズ製，6月中旬発売予定，Android 6.0，Snapdragon 820搭載，PREMIUM 4G対応，VoLTE（HD＋）対応
• Galaxy S7 edge SC-02H
  Samsung Electronics製，5月19日発売予定，Android 6.0，Snapdragon 820搭載，PREMIUM 4G対応，VoLTE（HD＋）対応
• AQUOS ZETA SH-04H
  シャープ製，6月上旬発売予定，Android 6.0，Snapdragon 820搭載，VoLTE（HD＋）対応
• arrows SV F-03H
  富士通コネクテッドテクノロジーズ製，6月下旬発売予定，Android 6.0，Snapdragon 410（MSM8916）搭載
• Disney Mobile on docomo DM-02H
  LG Electronics製，7月上旬発売予定，Android 6.0，Snapdragon 430（MSM8937）搭載

●ドコモタブレット2016年夏モデルの概要

• arrows Tab F-04H
  富士通コネクテッドテクノロジーズ製，7月下旬発売予定，Android 6.0，Snapdragon 808（MSM8992）搭載

●データ通信製品2016年夏モデルの概要

• Wi-Fi STATION HW-01H
  Huawei Technologies製，6月下旬発売予定，PREMIUM 4G（※3.5GHz帯のTDD方式とFDD方式によるキャリアアグリゲーションで受信時最大370Mbps対応）

Xperia X Performance SO-04H

　Xperia X Performance SO-04H（以下，Xperia X Performance）は，2016年2月に海外で発表された新シリーズ，Xperia Xの最上位モデルだ（関連記事）。
　ただし，グローバルモデルとまったく同じというわけではなく，ワンセグおよびフルセグのテレビチューナー機能や，おサイフケータイ機能といった日本市場向けの機能を盛り込んでいるほか，背面の金属製パネル下側に分割線があって，一部が樹脂製パネルになっているなど，デザインも若干異なっている。

Xperia X Performance。本体のカラーバリエーション（右）は，左からWhite，Graphite Black，Lime Gold，Rose Goldの4色

　最新世代SoCと同等，もしくはそれ以上のアピールポイントとして挙がっているのが，「次世代のXperiaカメラ」と称するカメラ機能だ。ソニーのデジタル一眼レフカメラ「α」シリーズのノウハウを活用した「先読みオートフォーカス」機能をアウトカメラに搭載し，ブレのない写真を撮影できるという。

●Xperia X Performance SO-04Hの主なスペック

• メーカー：ソニーモバイルコミュニケーションズ
• OS：Android 6.0（Marshmallow）
• ディスプレイパネル：5.0インチTFT液晶 トリルミナスディスプレイ for Mobile，解像度1080×1920ドット
• プロセッサ：Qualcomm製「Snapdragon 820」（MSM8996，クアッドCPUコア＋Adreno 530，最大CPU動作クロック2.2GHz）
• メインメモリ容量：3GB
• ストレージ：内蔵（容量32GB）＋microSDXC（最大200GB）
• アウトカメラ：有効画素数約2300万画素
• インカメラ：有効画素数約1320万画素
• バッテリー容量：2570mAh
• 待受時間：未定
• 連続通話：未定
• LTE通信周波数帯：2GHz / 1.7GHz / 1.5GHz / 800MHz / 700MHz
• 最大通信速度：下り375Mbps，上り50Mbps
• 無線LAN対応：IEEE 802.11ac
• Bluetooth対応：4.2
• 本体サイズ：71（W）×144（D）×8.6（H）mm
• 本体重量：約165g
• 本体カラー：White，Graphite Black，Lime Gold，Rose Gold
• 主な対応サービス＆機能：VoLTE，VoLTE（HD+），おサイフケータイ，防水（IPX5，8），防塵（IP6X），指紋認証，ワンセグ，フルセグ，ハイレゾ音源再生

Galaxy S7 edge SC-02H

　Samsung Electronicsが2016年2月に発表済みのGalaxy S7シリーズ上位モデルをNTTドコモ向け仕様としたのが，Galaxy S7 edge SC-02H（以下，Galaxy S7 edge）である。
　外観上の特徴は，本体両側面がカーブを描いている点と，従来の「edge」モデルと同じく，ランチャーやミニアプリをカーブ部分に表示する「dual-edge display」を搭載するところにある。

Galaxy S7 edge。本体のカラーバリエーション（右）は，左からBlack Onyx，White Pearl，Pink Goldの3色

　ゲーム関連の独自機能として，インストールしたゲームアプリを自動でまとめて表示するランチャー機能「Game Launcher」や，ゲーム中の通知表示を制限したり，ゲーム画面の録画や映像配信をしたりする機能「Game Tools」といった独自機能を備える点もトピックと言えるだろう。ゲーマーにとっては見逃せない製品となりそうだ。

●Galaxy S7 edge SC-02Hの主なスペック

• メーカー：Samsung Electronics
• OS：Android 6.0（Marshmallow）
• ディスプレイパネル：5.5インチ有機EL（「Super AMOLED」），解像度1440×2560ドット
• プロセッサ：Qualcomm製「Snapdragon 820」（MSM8996，クアッドCPUコア＋Adreno 530，最大CPU動作クロック2.2GHz）
• メインメモリ容量：4GB
• ストレージ：内蔵（容量32GB）＋microSDXC（最大200GB）
• アウトカメラ：有効画素数約1220万画素
• インカメラ：有効画素数約500万画素
• バッテリー容量：3600mAh
• 待受時間：約420時間（LTE）
• 連続通話：約1260分（LTE）
• LTE通信周波数帯：2GHz/1.7GHz/1.5GHz/800MHz/700MHz
• 最大通信速度：下り375Mbps，上り50Mbps
• 無線LAN対応：IEEE 802.11ac
• Bluetooth対応：4.2
• 本体サイズ：73（W）×151（D）×7.7（H）mm
• 本体重量：約158g
• 本体カラー：Black Onyx，White Pearl，Pink Gold
• 主な対応サービス＆機能：VoLTE，VoLTE（HD+），PREMIUM 4G，おサイフケータイ，防水（IPX5，8），防塵（IP6X），指紋認証，ワンセグ，フルセグ，ハイレゾ

AQUOS ZETA SH-04H

　シャープ製スマートフォンであるAQUOSシリーズの最新モデルがAQUOS ZETA SH-04Hとなる。2015年モデルで採用され始めた，120fps表示に対応する5.3インチ液晶パネル「ハイスピードIGZO液晶」を引き続き採用しており，60fps表示までの一般的なスマートフォンよりも，滑らかな映像を表示できるのが特徴だ。

AQUOS ZETA SH-04H。本体のカラーバリエーション（右）は，左からWhite，Black，Greenの3色

　液晶パネルの表示更新頻度をアプリによって変えることで，表示更新を抑制してバッテリー駆動時間を伸ばす機能も搭載しており，NTTドコモは，3日間以上のバッテリー寿命を実現できたとアピールしている。

●AQUOS ZETA SH-04Hの主なスペック

• メーカー：シャープ
• OS：Android 6.0（Marshmallow）
• ディスプレイパネル：5.3インチTFT液晶（「IGZO」），解像度1080×1920ドット
• プロセッサ：Qualcomm製「Snapdragon 820」（MSM8996，クアッドCPUコア＋Adreno 530，最大CPU動作クロック2.2GHz）
• メインメモリ容量：3GB
• ストレージ：内蔵（容量32GB）＋microSDXC（最大200GB）
• アウトカメラ：有効画素数約2260万画素
• インカメラ：有効画素数約500万画素
• バッテリー容量：3000mAh
• 待受時間：未定
• 連続通話：未定
• LTE通信周波数帯：2GHz / 1.7GHz / 1.5GHz / 800MHz
• 最大通信速度：下り337.5Mbps，上り50Mbps
• 無線LAN対応：IEEE 802.11ac
• Bluetooth対応：4.2
• 本体サイズ：73（W）×149（D）×7.6（H）mm
• 本体重量：約155g
• 本体カラー：White，Black，Green
• 主な対応サービス＆機能：VoLTE，VoLTE（HD+），PREMIUM 4G，おサイフケータイ，防水（IPX5，8），防塵（IP5X），指紋認証，ワンセグ，フルセグ，ハイレゾ

arrows SV F-03H

　富士通コネクテッドテクノロジーズ製のarrowsシリーズ最新モデルがarrows SV F-03H（以下，arrows SV）だ。

arrows SV F-03H。本体のカラーバリエーション（右）は，左からGold，Black，Whiteの3色

　arrowsシリーズは，2015年冬モデルの「arrows NX F-02H」から，スペックを重視のハイエンド路線から離れた製品を指向していた。新しいarrows SVは，その路線をさらに推し進めたのか，搭載SoCにQualcomm製のエントリー市場向けSoCである「Snapdragon 410」を採用し，さらに内蔵ストレージ容量も16GBと，今回の2016年夏モデルではローエンドといっていいスペックの製品となっている。
　ゲーマーが積極的に選ぶものではなさそうだ。

●arrows SV F-03Hの主なスペック

• メーカー：富士通コネクテッドテクノロジーズ
• OS：Android 6.0（Marshmallow）
• ディスプレイパネル：5.0インチIPS液晶，解像度720×1280ドット
• プロセッサ：Qualcomm製「Snapdragon 410」（MSM8916，クアッドCPUコア＋Adreno 306，最大CPU動作クロック1.2GHz）
• メインメモリ容量：2GB
• ストレージ：内蔵（容量16GB）＋microSDXC（最大200GB）
• アウトカメラ：有効画素数約1310万画素
• インカメラ：有効画素数約500万画素
• バッテリー容量：2580mAh
• 待受時間：未定
• 連続通話：未定
• LTE通信周波数帯：2GHz / 1.7GHz / 800MHz
• 最大通信速度：下り150Mbps，上り50Mbps
• 無線LAN対応：IEEE 802.11n
• Bluetooth対応：4.1
• 本体サイズ：72（W）×144（D）×7.8（H）mm（予定）
• 本体重量：140g台（予定）
• 本体カラー：Gold，Black，White
• 主な対応サービス＆機能：VoLTE，おサイフケータイ，防水（IPX5，8），防塵（IP6X），ワンセグ

Disney Mobile on Docomo DM-02H

Disney Mobile on Docomo DM-02H

　ディズニー作品の世界観で統一された「Disney Mobile」の最新スマートフォン。今までのようにベースモデルとなる他の製品を流用するのではなく，今回はDisney Mobile専用に開発したスマートフォンになっているという。本体右下にあしらわれたスワロフスキー製のミッキーマウスマークや，通知に合わせて光る背面のLEDライトなどは，本製品独自のものだ。ちなみに，製造はLG Electronicsが担当している。

前面右下に埋め込まれたスワロフスキー・クリスタルによるミッキーのマーク（左）や，背面のハート型LEDライト（右）など，Disney Mobileだけの独自仕様満載の製品だ

　搭載SoCはQualcommのローエンドモデルである「Snapdragon 430」なので，ゲーム用途に適した製品ではない。

●Disney Mobile on Docomo DM-02Hの主なスペック

• メーカー：LG Electronics
• OS：Android 6.0（Marshmallow）
• ディスプレイパネル：5.2インチIPS液晶，解像度1080×1920ドット
• プロセッサ：Qualcomm製「Snapdragon 430」（MSM8937，オクタCPUコア＋Adreno 505，最大CPU動作クロック1.4GHz）
• メインメモリ容量：2GB
• ストレージ：内蔵（容量16GB）＋microSDXC（最大200GB）
• アウトカメラ：有効画素数約1610万画素
• インカメラ：有効画素数約800万画素
• バッテリー容量：2900mAh
• 待受時間：未定
• 連続通話：未定
• LTE通信周波数帯：2GHz / 1.7GHz / 1.5GHz / 800MHz
• 最大通信速度：下り150Mbps，上り50Mbps
• 無線LAN対応：IEEE 802.11ac
• Bluetooth対応：4.2
• 本体サイズ：73（W）×148（D）×7.9（H）mm（予定）
• 本体重量：130g台（予定）
• 本体カラー：Pink，White
• 主な対応サービス＆機能：VoLTE，おサイフケータイ，防水（IPX7），防塵（IP6X），ワンセグ

arrows Tab F-04H

　富士通コネクテッドテクノロジーズ製のAndroidタブレット。10.5インチサイズで解像度2560×1600ドットの有機ELディスプレイパネルを採用するのが特徴だ。防水防塵対応でもあるので，XperiaブランドがAndroidタブレット端末から撤退してしまった現在では，貴重な防水対応タブレットと言えそうだ。

arrows Tab F-04H。本体のカラーバリエーション（右）は，左からWhite，Blackの3色

　搭載SoCはQualcomm製「Snapdragon 808」。ハイエンドよりはやや下回るといったスペックのSoCだが，同じものを採用する「Nexus 5X」での動作検証結果からすると，ゲームにも十分対応できる性能を備えていると期待できそうだ。

●arrows Tab F-04Hの主なスペック

• メーカー：富士通コネクテッドテクノロジーズ
• OS：Android 6.0（Marshmallow）
• ディスプレイパネル：10.5インチ有機EL，解像度2560×1600ドット
• プロセッサ：Qualcomm製「Snapdragon 808」（MSM8992，ヘキサCPUコア＋Adreno 418，最大CPU動作クロック1.82GHz）
• メインメモリ容量：3GB
• ストレージ：内蔵（容量32GB）＋microSDXC（最大200GB）
• アウトカメラ：有効画素数約810万画素
• インカメラ：有効画素数約240万画素
• バッテリー容量：6000mAh
• 待受時間：未定
• 連続通話：―
• LTE通信周波数帯：2GHz / 1.7GHz / 1.5GHz / 800MHz
• 最大通信速度：下り262.5Mbps，上り50Mbps
• 無線LAN対応：IEEE 802.11ac
• Bluetooth対応：4.1
• 本体サイズ：266（W）×175（D）×6.8（H）mm（予定）
• 本体重量：430g台（予定）
• 本体カラー：Black，White
• 主な対応サービス＆機能：防水（IPX5，8），防塵（IP6X），虹彩認証，ワンセグ，フルセグ，ハイレゾ

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