インタビュー
KONAMIとトライエースが開発中のPSP「フロンティアゲート」は,マルチプレイとターン制コマンドバトルを前提としたRPGだった。その狙いを両社に聞く
両作品共に現段階での情報は少ないが,今回はFRONTIER GATEについてインタビュー取材を行う機会を得た。本稿ではその模様を中心にお伝えするが,話の中でFRONTIER GATEの全貌が見えてきたので,まずその情報をまとめておこう。
FRONTIER GATEは「開拓」をテーマとする完全新作のRPG。プレイヤーは,未開の地を多く残す新大陸「フロンティア」に降り立った1人の開拓者となって,さまざまな出会いと冒険を経験していくことになる。
戦闘はターン制のコマンドバトルが採用されているが,AP(行動ポイント)の続く限り好きなようにコマンドを入力して簡単にコンボを繋げられるという爽快感あふれるシステムと,アクションと見間違えるほどのテンポの良さを兼ね備えているようだ。
また,コンシューマゲーム機向けのRPGとしては珍しく,マルチプレイを前提として開発されている点も見逃せない。複数人で遊ぶことを前提としたPSPのRPG,しかもターン制のコマンドバトルと言われてもいまいちピンとこないかもしれない。インタビューでは,この“マルチプレイを前提としたRPG”へのアプローチについて,その意図と狙いを聞くことができたので,ぜひ一読してほしい。
テーマはフロンティアの「開拓」
マルチプレイを前提としたRPGへのアプローチ
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。さっそくですが「FRONTIER GATE」とは一体どんなゲームなのか,簡単に教えてください。
FRONTIER GATEは,弊社とトライエースさんとで共同開発中の完全新作RPGです。KONAMIのRPGというと,まず「幻想水滸伝」シリーズを想起されると思いますが,これも最近はご無沙汰でしたから,今回は久しぶりに本格的なRPGを手がけることになりますね。
天野佑三氏(以下,天野氏):
ゲームとしては,「開拓」がテーマです。今回は完全新作というお話でしたので,世界を救う物語とかいろいろな案が出たんですが,最終的には未開拓地を切り開いていく,世界を広げていくRPGという方向で動き出しました。
4Gamer:
テーマとして開拓を選んだ理由を教えてください。
小牟田氏:
最近のRPGは,世界観やシナリオ,キャラクターが先にあるものが多いですよね。でも,RPGのだいご味って,プレイヤーがその世界に入って自分の分身となるキャラクターを演じることだと思うんです。
ですから主人公の役割を明確にしたくなかったんですよ。有名な王様の息子ですとか,世界を脅かしている何かを倒さなくてはいけませんとか,そういうものではなくて,自由に行き来できる土地があり,ここでキミは好きなことができる,では実際に何をする? というものを提供したかったんです。
4Gamer:
ちょっと失礼ですが,キャラクターの役割がある程度明確なほうが,物語としては作りやすいですよね。それがぼんやりした状態ですと,最初の取っ掛かりが設定しにくいのではと思うのですが……。
小牟田氏:
取っ掛かりがないわけではありません。確かに昨今のRPGではシナリオが非常に重視されていて,それを求めているプレイヤーさんも多いです。FRONTIER GATEでそこを担うのは「パートナー」達になります。彼らが世界観の部分をしっかりと構築してくれているんです。共に冒険する仲間を自分で見つけ,彼らと開拓を続けるにつれて,パートナー個々が持つシナリオも進み,やがて世界の全貌みたいなものが見えてくる構成になっています。
4Gamer:
世界の全貌,ということは軸となるメインシナリオも存在するんですよね?
小牟田氏:
もちろんです。プレイヤーが未開拓のフロンティアの中を冒険していると,パートナー候補のキャラ達と出会うんですが,そのパートナーと2人1組で開拓に乗り出していくことで,徐々にメインシナリオが見えてくるんです。まず,パートナーを見つけるところからかなり自由度が高めですね。
4Gamer:
自由度の高い作品を目指したということですか。
天野氏:
自由度が低いよりは高いほうがいいという話はしていましたが,そこまで意識はしていませんでした。ただ,やらされるよりはやる,プレイヤーによって進み方が変わるといったように,能動的にプレイしてもらう仕組みを作ろうという話は,かなり早い段階から出ていました。
小牟田氏:
ロールプレイの妨げになるものをあまり作りたくなかったんです。
4Gamer:
世界観も物語もカッチリ決まっている作品が溢れている昨今だからこそ,そういったやり方で個性を打ち出していこうと。
小牟田氏:
うーん,そこまで深く考えてないですね(笑)。
天野氏:
ええ,単純にそういうものが好きだったというだけです(笑)。もちろん,好きだからという理由だけで作っているわけではありませんけど。
4Gamer:
FRONTIER GATEではマルチプレイも重視されているとのことですが,そもそも,なぜRPGにマルチプレイの要素を持ち込んだのか教えてください。
天野氏:
PSPでマルチプレイがないというのは,ちょっと考えられなかった……。そこが一番大きいですね。最初にKONAMIさんからお話をいただいたときにも「マルチプレイで遊べるように!」と要望がありましたので,企画の初期から多人数で遊べる仕組みを作ろうとはしていました。なぜマルチプレイがあるのかではなくて,スタート地点から“あって当然”だったんです。
4Gamer:
最初から多人数で遊べるRPGとして作られているということですか。
普通のRPG制作と設計が逆なんですよ。従来のRPGは,1人で遊ぶものというイメージが強くて,マルチプレイが入っていても,ストーリーを終えたあとにほかの人と一緒に遊ぶモードというものが多いですよね。ですが,FRONTIER GATEはまずマルチプレイを前提に設計を行っているんです。
4Gamer:
RPGでマルチプレイというと,PCであればMMORPGやMORPGがたくさん存在しています。そういったものは意識されましたか?
小牟田氏:
マルチプレイで楽しめるRPGというものを考えたときには,やはりPCのMMORPGや海外のFPSを最初にイメージしました。そして,それと同じような楽しみ方をPSPで提供できるRPGって,一体どんなものだろうと。
ただ,やっぱりPSPはハンドヘルドですから,キーボードを使ってチャットで会話できるわけではないし,ボイスチャットがあるわけでもない。そういうプラットフォームで楽しめるマルチプレイ前提のRPGというものを突き詰めていったら,みんなで携帯機を持ち寄ってゲームの世界に入り込み,各々の役割をもって遊ぶ,というところに着地したんです。イメージとしては,TRPGに少し似ているかもしれませんね。
向峠氏:
MMORPGは,多人数がネットにつないでプレイするものですよね。FRONTIER GATEは,リアルに人が集まってアドホックでプレイすることを念頭に置いているので,考え方はちょっと違うかもしれません。
天野氏:
MMORPGよりは,人と人の距離が近いですよね。
RPGといえばやっぱりトライエース
KONAMIとトライエースが組んだ理由
4Gamer:
では,KONAMIさんにお聞きしますが,どのタイミングでトライエースさんと作ろうということになったんでしょう。
向峠氏:
実を言うと初めは別の話をしに行ってたんです。でも五反田さんと話をしているうちに,まったく異なる話になってきたので「ではそちらを作りましょうか」という方向にシフトしていきました。マルチプレイ前提かつコマンドバトルにしたいという方向性は以前の企画からあまり変わってないんですが,それについて話しているうちに違うものが生まれてきたので,本腰を入れて新しく企画を考えてみましょうという流れです。
4Gamer:
RPGといえばトライエースさんだ! という風に最初から決めていたんですか。
そうですね。KONAMIでは幻想水滸伝シリーズをやっていましたが,もう数年間作っていません。RPGを作ろうと思ったら,スタッフィングをして,さらにノウハウをもう一度積み上げなければいけない状態だったんです。
かといって3〜4年もかけてRPGを一から作るのは,こういうスピード感のある時代の中では難しい。であれば,RPGを作ることに長けた企業と組んでやりたいなと思い,そのとき最初に頭に浮かんだのがトライエースさんだったというわけです。
小牟田氏:
それからしばらくは,トライエースさんに通いつめましたね。最初は,天野さんとも五反田さんともお会いしてなくて。
4Gamer:
それはいつ頃の話ですか?
向峠氏:
確か2年ほど前のことですね。その後天野さんが参加された段階では,あらかた企画の概要は決まっていました。
天野氏:
そうですね。パートナーとターン制バトルというのは決まっていて……。まぁ当初は前の企画でしたけど。
4Gamer:
ということは,今のFRONTIER GATEという形で企画が立ち上がって動き始めたのは,そんなに大昔ではないんですね。
向峠氏:
何年もやっていたというわけではないです。ただ,初めの頃の話し合いはじっくりやりましたね。企画を一緒に立てるというのは珍しいことでしたから,お互い探り探りやっていましたよ。
天野氏:
ただ,パートナーシステムとAPバトルがまとまってからは,かなりスピーディに話が進みましたよね。
4Gamer:
つまりその二つこそが,ゲームの核になる部分ということですか。
向峠氏:
そうですね。先にシステムから固めていって,シナリオや世界観はそのあとです。
4Gamer:
あくまでシステム先行のRPG作りというわけですね。
向峠氏:
こういう作り方は,僕は珍しいと思うんですけど,そうでもないですか?
うちの場合,ほとんどシステム先行ですよ。
向峠氏:
そこがやっぱりトライエースさんらしさなのかもしれないですね。
小牟田氏:
幻想水滸伝なんて,まず108人のキャラクターを考えるところから始まりますからね(笑)。
4Gamer:
もの凄い大喜利ですよね(笑)。
では,KONAMIさんもトライエースさんもお互い初めて同士ということだったようですが,事前に持っていた印象と実際にやってみたときの違いというのは何かありましたか?
向峠氏:
僕は五反田さんが怖い人だと思っていました。
小牟田氏:
僕も向峠からそれを聞いていたので,そういう刷り込みはありました。一緒に仕事をし始めてみると,まったくそんなことはありませんでしたけどね。
向峠氏:
逆もまた然りで,KONAMIも怖い会社だと思われていたと思います。
五反田氏:
ええ,まぁ(笑)。
向峠氏:
こんな感じで初めはお互いに探り探りだったんです。
小牟田氏:
僕もこれまではKONAMI内部で作っていたので,そこでディレクションするというのが基本だったんです。プログラマも企画も外部にいるというのは今回が初めてでしたから,ものすごいペースでトライエースさんに打ち合わせに行っていた時期もありました。
天野氏:
最初のうちは,どうしても企画を詰めなきゃいけないので,お越しいただいて,うちのプランナーを交えて打ち合わせを重ねていました。現場でそうやって交流が増えてくると,会社は違うけれどゲームを作る仲間なんだなという意識は芽生えていって,そこからはもう社内の人間みたいになってましたね。うちの社員の接し方も自然で,むしろもうちょっと敬意をもってよ……? と思うくらいでした。
4Gamer:
ディレクターという立場から見た場合,外部と内部でどこが違いますか?
小牟田氏:
やっぱり情報伝達の部分でしょう。外部での開発だと,モノが見えないから不安になることもあるんです。社内にスタッフがいれば,通りすがりに画面を見て,今はこうなっているんだなというのがすぐ分かるんですけど,外の会社さんと一緒に仕事をするときはそういうのが見えませんから,これはもう自分で通って距離を縮めるしかないなと思いました。僕自身,現場にいるほうが好きですしね。
ただ,ある程度の方向性が固まってグラフィックスリソースなどを量産していく頃は,そこそこのペースで進捗を確かめる程度でしたね。
4Gamer:
ところで,トライエースさんは据え置き機向けのゲームを作っている印象が強いんですが,携帯機向けの開発だと何か勝手の違うことなどはありますか?
五反田氏:
とくに何も変わらないですね。
天野氏:
そうですね。企画を考えるタイミングでも,携帯機だからとか据え置き機だからといったことはないです。
4Gamer:
今回は,お題がマルチプレイRPGということでしたけれど,そこでもとくにやり方が変わるということはなかったと。
天野氏:
PSPで通信があるゲームを作るのは,僕としても会社としても初めての試みでしたが,とくに何かが変わるということはありませんでした。今の時代ですとノウハウはいろいろなところにあるので,その辺をうまいこと使わせていただけますしね。手探りではありましたが,そんなに大きな壁にぶつかったということはありません。
向峠氏:
それは自力があるからですよ。
4Gamer:
確かに。ネットワーク周りの壁にぶつかる会社も多いと聞いていますが,とくにそういうこともありませんでしたか?
向峠氏:
そうですね。そもそも,開発は基本的に壁だらけですし。
小牟田氏:
ネットワーク周りの壁も,ほかの壁と変わらないですよね。壁の一つというだけのことで。
4Gamer:
なるほど,心強いですね。細かい部分なんですが,トライエースさんというとASKAフレームワークが有名です。今回のFRONTIER GATEでも使っているんですか?
五反田氏:
使ってますよ。……そんなに有名ですかね?(笑)
向峠氏:
技術デモなんかをやっているじゃないですか。
五反田氏:
ASKAの名前をそれほど表には出してはいないんですけどねぇ。皆さんがご存知なのは,たまにちょこちょこと出しているからでしょう。
向峠氏:
言ってはいけない,というわけではないですよね。
五反田氏:
構いませんが,皆さんに作品を紹介するときに,ゲームエンジンを売りにしてもしょうがないですよ。
4Gamer:
それによって生み出されたゲームで何を楽しめるのか,プレイヤーにとってはそちらが重要であるという考えなんですね。
シングルプレイとマルチプレイの垣根を取り払うパートナーシステム
4Gamer:
それではゲームの細かい部分を聞いていこうと思います。まず,パートナーシステムの発案者はどなたでしょうか?
五反田さんがぽろっと言ったものが,今の形になったはずです。
4Gamer:
五反田さんは何を思ってパートナーシステムを?
五反田氏:
1人より2人のほうがいいかなって(笑)。
小牟田氏:
それだと,2人より3人のほうがってなっちゃうじゃないですか(笑)。
五反田氏:
いや,3人ではだめなんです。2人でないと。たとえば,デートに行くときだって3人と2人では違うじゃないですか。多ければいいってものではないんです。
4Gamer:
一画面に描画できるキャラクターの数に制限があるといった,技術的な問題とは関係なく,ということですか。
五反田氏:
そういうことではありません。ターン制とマルチプレイでやると決まったときに,シングルプレイのときはパーティでプレイしているのに,マルチプレイのときにはそのパーティでプレイしないとか,そういう乖離が嫌だと思ったんです。
3キャラのパーティにすると,4人でマルチプレイをしたときに合計12キャラと大味になってしまいますし,かといってシングルプレイ時に1キャラだと普通のゲームになってしまいます。それではRPGっぽくないんですよね。だからその中間をとって,2人にしたんです。あとは,パートナーと一緒にいたいという思いがあって,それがシステムと偶然マッチしたという側面もあります。
4Gamer:
NPCとパーティを組んで,何人かで冒険していくゲームでも,マルチになるとそのキャラをばっさり切り落としてプレイヤーとしか遊べないようなものにはしたくなかったと。
向峠氏:
シングルプレイとマルチプレイの遊び方が違うというのは,マルチプレイの門戸を閉ざしかねないんですよね。初めからマルチプレイ前提で設計はしていますけど,1人でやる人も多いと思うんですよ。だから,シングルプレイとマルチプレイの垣根がないような設計にしたかったんです。
小牟田氏:
マルチプレイの存在が,シングルプレイ派にとっての障害にならないようにはしたつもりですね。
4Gamer:
僕は友達があまりいないので基本的に1人でやるしかないと思うんですが,例えば年に1回ぐらい気まぐれでマルチプレイをやっても,違和感なく遊べるものなんでしょうか。
向峠氏:
そうですね。違和感はまったくないと思います。
4Gamer:
では,マルチプレイのほうが得をするようなことは?
天野氏:
マルチプレイが得とか,シングルプレイが得とかは,ほとんどありません。
小牟田氏:
凄く強い人と一緒に遊んだらちょっとは攻略が楽になるかもしれない,くらいでしょうか。マルチプレイでないと手に入らないアイテムがあるとか,そういうことはありません。
4Gamer:
マルチプレイならではのメリットをいっぱい用意して,そちらでどんどん遊ばせようというデザインのゲームではないと。
天野氏:
それだとマルチプレイをしたほうが圧倒的に有利になってしまって,バランスが悪くなってしまうんですよね。マルチプレイもシングルプレイも変わらず,同じ価値観で遊べるようにするという部分には気をつけています。
4Gamer:
でも,それだとわざわざマルチプレイをやる意味が薄れてしまうのでは?
小牟田氏:
いえ,マルチプレイならではのメリットもありますよ。ただ,それはマルチプレイをやらなければどうしようもないというものではない,というだけのことです。
例えば,FRONTIER GATEでは,プレイヤーが開拓していく方角を東西南北から好きなように選択できます。真ん中から全方位まんべんなく探っていくこともできますし,一方向だけ突き詰めていくこともできるんです。そしてマルチプレイで集まったときに,僕が東しか開拓してなくて,天野さんが西しか開拓していなかった場合ですと,西に行かないと取れない素材・アイテムを僕は持っていないんですけど……。
天野氏:
僕がホストをやっているゲームにゲストとして小牟田さんがきてくれれば,一緒に西のほうに行けて,そこでしか手に入れられないものを入手できるということです。
小牟田氏:
プレイヤーごとに違う方角を好きなように開拓できる。連れているパートナーも違えば,戦っている敵も違う可能性だってあるんです。
向峠氏:
時間をかければ,1人で全方位の開拓と全パートナーの攻略はできますが,ほかの人とやることでその部分を共有していける。そういうメリットはあります。
天野氏:
同じ時間をプレイしたとしても,ゲームから与えられる情報は均等ではありませんからね。そういった意味ではマルチプレイのほうが,同じ時間でもより深くゲームについて知ることができます。
4Gamer:
つまりマルチプレイで知らない世界を垣間見ることで,シングルプレイへのモチベーションも高まるわけですね。
天野氏:
そうなるといいですよね。もし,友達同士で同時に購入したら「とりあえず俺は東に行くから,お前は西にいってくれよ!」なんて遊び方が,できるかもしれません。
4Gamer:
パートナーごとに異なるストーリーが用意されているとのことですが,ほかのパートナーの話もマルチプレイのときに見られるんですか?
小牟田氏:
パートナーごとのシナリオで用意されているクエストをプレイすれば,どういう流れで物語が進行していくか,というのは見えてくると思います。完全なネタバレにはなりませんけれど。
そういえば,パートナーは変更も可能なんですか。
小牟田氏:
いつでも好きにできますよ。最初から15人全員が使えるわけではなく,いろいろなところで出会った人と一緒に冒険できるようになるんですが,「今回のクエストはこのパートナーと行こう!」という風に随時変えられるようになっています。そこの自由度も高いです。
4Gamer:
パートナーごとに個性が設定されていますよね。もしかして,クエストごとに攻略しやすいパートナーがいるとか?
小牟田氏:
ある程度は,そういう部分もありますね。まだ詳しくは言えませんが,キャラごとにある程度固定されている要素もありますので。
天野氏:
ただ,そこはあまりドラスティックには差別化していません。この技を覚えてる人なら,こういうクエストがいいよねという程度の相性です。
4Gamer:
逆に,1人のキャラだけが好きなら……。
天野氏:
もちろんそのキャラだけで問題なく最後までいけますね。
4Gamer:
ゲームによっては,キャラを強制的に入れ替えないと進めないような作品もありますが。
天野氏:
そういう構造を入れたくなかったんです。ゲーム側からの「こうしなきゃダメ」という強制的なものは,極力排除するように意識しています。
4Gamer:
とにかく何をするにしても,プレイヤーの意志を尊重できるシステム作りということですね。
天野氏:
ええ。ストーリーを見たい人はどんどん新しいものを追いかけられますし,装備品の素材集めをしたい人なんかは,そっちのほうに注力してもらって構いません。装備品の数はかなり多めですから,衣装の着せ替えも楽しいと思います。いろんな遊び方を提供しつつ,それを押し付けないということは常に考えています。
4Gamer:
ただ,それを突き詰めていくと,プレイヤーから不親切といわれる原因にもなってくると思いますが。
天野氏:
なぜ不親切に感じるかというと,次に何をしたらいいのか分からないからです。FRONTIER GATEの世界でできることは,それこそ「開拓」だけですから,不親切だと思われるようなことは,極力排除しているつもりですよ。
小牟田氏:
パートナーシステムもAPバトルも,ルール自体はすごくシンプルですから,1回触れば分かってもらえると思います。それでいて,奥が深い遊びを提供することを目指しています。
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