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ムービーとQ&Aセッションで再確認する「KRITIKA」のアクション性とキャラクター性の妙
まずストーリーから。
舞台となるのは魔道文明の発達した,とある共和国。世界征服の野望を抱く大魔道師アルキーは「マナの力」を「マナのバッテリー」に変える技術を発明し,魔道文明を大きく進展させる。バッテリーの詳細は不明だが,なんとなく「ベルカ式カートリッジ」みたいな物騒な技術だと思っておけばいいだろう。この成功から,アルキーは皇帝になる野望を抱き,議会派を取り込んで反対派を鎮圧,共和国の騎士団を殲滅しようとする。騎士団に属していたプレイヤー達が,難を逃れて反乱軍のもとに集結するというあたりが物語の起点となるようだ。
まず,Extreme Actionのほうだが,KRITIKAでは,短い時間でストレスを発散できるもの,アクションでカッコいいシーンも楽しめるものを目指したという。
どうすれば痛快なアクションを実現できるかという部分では,カートゥーン調のキャラではオーバーアクションにしてもさほど違和感がないことから,いっそのこと誇張して超アクションの方向に持っていったのだという。ただし,薬味も多すぎると味を損なうということはよく理解しているようで,オーバーアクションの使用は,ここぞという部分だけのごく一部に留めているとのこと。今後のテストでもバランスを取っていく方針だ。
コンセプトとしては,正統派アクションゲームのキャラに機械的・現代的風味を加えたものだそうで,個性的なキャラクターを目指している。キャラクターの完成度は,まだ60%程度とのことで,目標水準になればかなり満足できるキャラクターができあがると見ているという。
同社の既存タイトルであるルニア戦記の制作チームは「世界征服工作団」との名称で世界征服を目指していたらしいのだが,同作がアクションや空中コンボなどでかなりマニアックな方向に進んでしまったことから,いろいろと反省するところがあったようだ。KRITIKAは,そういった経験をもとにNHNのもとで再度,世界征服を目指すタイトルとなる。ただし,さすがに大人になったようで,あまり過激なチーム名は使わないとのこと。
オートターゲッティングのメリットやデメリットについての質問に対しては,3Dゲーム,とくにTPS方式ではターゲッティングに手間がかかって爽快感が失われることなどを懸念してオートターゲッティングが採用されたという。プレイヤーが使うスキルによって,ターゲッティングの対象範囲などが変わっていくようになっており,プレイヤーの攻撃したいであろう対象を想定した処理が行われるとのこと。キャラクターが向かっている方向などで自動判断するアルゴリズムを搭載するほか,プレイヤーが直接狙って撃つようなスキルではオートターゲッティングを減らして,手動選択ぽいものも残されているという。
ムービーを見れば,激しい動きと,途中のコマを抜いたようなキレのよいアクションが確認できると思う。ただ,キレがよすぎてネットワークのラグ越しで,ちゃんと反応できるのかといった懸念もないではない。また,ムービーでは一部コマ落ちしたりといった部分も見受けられるが,サービス時には絶対にこんなことはないとのこと。
アクション部分以外にもRPGとしてもしっかり作り込むということも強調されている。縦の方向,横の方向の要所要所でプレイヤーがほしがりそうな要素を用意していくという。具体的には転職であるとか特殊技の獲得であるといったモチベーションにつながるものを用意して,単なるアクションゲームにはしないようにするとのこと。コミュニティ機能などはまだこれから作りこんでいくとのことだが,全体にルニア戦記よりもRPG要素は強化されるという。
なお,韓国記者団からの質問があった中国CDCとのルニア戦記の契約で,お金がまったく振り込まれないままサービス終了した件については,中国で訴訟を行っても勝ち目がないので泣き寝入りになったようだ。中国ではまだまだいろいろビジネス展開が難しいところもあるようだ。
このところ,韓国オンラインゲーム界は全体にアクション系に移行しつつある。TERAのようなMMORPGから,ドラゴンネストのようなMORPG,Fighting Clubのような格闘系など,多くのものがリアルタイムアクションに向かっている。そんな中でも,格闘とMORPGの中間点のような雰囲気を持つ本作は,ムービーを見る限りそれなりに期待できそうな感じである。実際の操作性など,具体的なプレイフィールが気になるところだ。実際にプレイできる日を楽しみにしたい。
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