プレイレポート
[プレイレポ]「黒い砂漠」の新地域「朝の国」を先行体験。本格的なアジア風地域には強力なボスが待っていた!
なお,先行体験におけるクライアントは英語版であり,利用するキャラクターもあらかじめ用意されているなど,特別な仕様になっている。こういった点もあり,14日にライブサーバーに適用される内容は,紹介内容と一部異なる可能性がある点はご了承いただきたい。
新規プレイヤーもすぐに体験できる「新地域」
既存の大陸から遠く離れた東洋の国である「朝の国」だが,実装にも苦心とこだわりがあった。というのも,朝の国はもともと「別のサーバー」に設けられる予定だったそうだ。しかし,それでは「地続きのオープンワールドMMORPG」としての黒い砂漠の一体感が失われてしまうという懸念から,以前に存在した「ラット港町」という地域をリプレイスする形で実装された。これによって「広大な海を渡った異国の地」が誕生することになったのだ。
そんな最果ての地でありながら,新規プレイヤーがゲームのスタート地点として選択できるのも特徴の1つだ。そのため,朝の国のストーリーは,キャラクターレベルや装備の依存度が少ないように設計されている。また,クエストラインをざっと見る限り,朝の国を進めていくとワープコンテンツの「Abyss One:マグヌス」が開放され,既存大陸にワープで渡れるようになりそうだ。
既存プレイヤーは「Abyss One:マグヌス」のワープを使って,大陸側から朝の国へ瞬時に移動できる。テストプレイでもワープが開放されており,問題なく利用できた。
オーキルアとの定期船に乗ってみる
新地域へはワープで一瞬……とはいえ,実装のこだわりを考えると,やはり最初は船で渡るのが「粋」なように思える。そこで今回は,大陸側から朝の国への船旅を体験してみた。
個人やギルドで帆船を持っている場合,ベリア村から北に位置する「オーキルアの目」の島からひたすら北西に航海すれば,朝の国に到着する。しかし,今回のテストではすぐに使える船は用意されていなかったので,オーキルアの目からの定期船を利用することにした。
ゲーム内で片道30分の移動は,黒い砂漠の広大なオープンワールドを感じられる体験だ。停泊のタイミング的に狙って乗るのは難しいかもしれないが,見かけたら乗船してみても面白いと思う。
新規プレイヤーも楽しめる「アジアンテイスト」の新地域
プレイヤーが最初に訪れることになるであろう南浦のムドゥル村は,東洋の港町としての風景がとても細かく作り込まれている。曲線的な瓦屋根の建築物。陶磁器を売買する人たちの賑わい。子どもたちの遊びなどが,細かく描かれている。日本と似ているようで異なる文化を感じられて面白い。
普段BGMをオフにしているプレイヤーも,今回はぜひオンにしてもらいたい。朝の国のBGMは韓国の伝統音楽をベースに作曲され,熱の入り方が違うことを感じられるだろう。個人的にはこれまでの黒い砂漠のBGMの中でも群を抜いて高いクオリティが実現されていると感じた。こちらはPearl Abyss MusicのYouTubeチャンネルでも楽しめる。
韓国の伝承をベースにしたオムニバス形式の物語
朝の国のストーリー進行では,マグヌスで知り合った女性「蓮花」と,島の男性「トルセ」と共に話が進んでいく。
紆余曲折あって「タルボル村」に到着すると,そこからは自分の好きな順番で「8体のボス」にまつわるストーリーラインをクリアしていける。これらの物語は、韓国の伝承をもとに作られたものだそうだ。日本のお化けのようなものもあって興味深い。
今回は新規キャラクターで「九尾狐」のストーリーをプレイした。難度は易しく,初めて黒い砂漠をプレイするプレイヤーでも問題なく進行できると感じられた。1つのストーリーラインを選ぶと,それをクリアするまではほかのストーリーラインはプレイできない点には注意が必要だ。
新しい戦闘コンテンツとして「ボス戦闘」が実装
黒い砂漠のこれまでのアップデートでは,PvEでは「狩り」をエンドコンテンツに据えてきた。朝の国ではそこから脱却し,メインの戦闘コンテンツとして「ボス戦闘」が実装される。
ボス戦闘は「Escメニュー → 冒険 → 黒い祠」から挑戦できる。ボスを指定すると,出現場所までの移動ルートが出現。そこまで移動して馬から降りるとボス戦がスタートする仕組みだ。
登場するボスは,発表されている限りでは,以下のものがある。
1. 狐の妖怪「九尾狐」
2. 竹の兵士「竹葉軍」
3. 虎に噛まれて命を落とした「大倀鬼」
4. 不思議な力を持った「巫堂霊」
5. 乙女鬼神とも言われている「ソンカクシ」
6. ザ・暴れん坊「金豚王」
7. ドケビの王「ドゥオクシニ」
8. 朝の国を恐怖に陥れた虎の王「山君」
ボスとの戦闘は10段階の難度がある。これは段階ごとに1災シニ,2災シニ……と呼ばれる。5災シニまでは最初から開放されており,6災シニ以降はクラスごとに封印されている。例えば,ウォーリアの誰かが5災シニをクリアすると,ほかのプレイヤーもウォーリアで6災シニに挑戦が可能になる仕組みだ。上位段階になるほど,ボスの攻撃パターンなども多彩になるとのこと。ボス攻略にはタイムアタック要素もあり,攻略時間によるランキングが見られるようだ。
テストではボスの報酬は得られなかったが,黒い祠の表記によると,最上位グローブである「旦の籠手」や,その素材などが確率で手に入るように見える。また,挑戦する難度に応じて報酬も変わるようだ。
ボス攻略は「属性」が重要
各ボスには「太陽」「月」「地」のいずれかの属性が設定されている。黒い祠画面にて,ボスが持つ属性と同じものを強化することで,プレイヤーの攻撃力や防御力が上がり,有利に戦うことができる。
属性およびそのポイントは,朝の国のメインストーリーを進めていくことで手に入る。あえてポイントを盛らないで5段階に挑戦したところ,2〜3発のダメージでやられてしまうほど強力だった。プレイヤーとボスの強さのバランスが取れていると面白そうだ。
なお,開発者コメンタリー動画によると,プレイヤー自身の装備は10%しか強さに影響せず,90%は属性の強さとなる。新規プレイヤーと既存プレイヤーの差を限りなく縮めた形になり,共通の話題で盛り上がることができるはずだ。
朝の国には庭付き住宅の「荘園」が追加
朝の国には通常のプレイヤー住居が存在しないが,庭付き住宅である「荘園」が2つ追加される。このうち,タルボル村の北にある「心郷齋」がテストプレイで入れるようになっていた。
テストプレイでは朝の国で追加されるさまざまな荘園用家具や樹木を所持していたので,ひたすら庭に置いてみた。これらは大陸側の荘園にも設置できるようだ。
狩猟コンテンツ向けの装備「マルニの狙撃銃」
心郷齋から少し北西に行ったところに,狙撃狩猟用のフィールドがある。ここでイノシシやクマなどを相手にハンティングが可能だ。そこで活躍するのが,朝の国アップデートで新たに登場する「マルニの狙撃銃」となる。文字通り狩猟コンテンツ向けの装備だ。
マルニの狙撃銃は,射撃自体は従来の狙撃銃と同様の操作系だが,画面左下に「どのように対象に命中したか」のUIが追加されている。また,狙撃で倒した獲物からは多くの素材が一度に獲得できる。
新しい演出と世界観を楽しもう
果てしない冬の山から約1年ぶりの新地域となる「朝の国」。あえてローカライズをしないことで,「異文化」であることを感じられるようにしている部分もあるそうだ。まるで韓国の歴史名所に観光に行ったかのような気分を味わえるだろう。
スクリーンショット映えするスポットもたくさんあるので,ぜひ異国情緒を楽しんでもらいたい。
もちろん,ベテランプレイヤー向けには新しいグローブやアクセサリーといった装備の入手,知識集めなどのやりこみ要素もたくさん用意されている。筆者としては早く上位段階のボスをプレイしてみたくてうずうずしているところだ。実装されたら,さっそく朝の国へ乗り込みたいと思う。
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