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NHN PlayArtsの新作「箱庭のフォルクローレ」,プレイヤーをサポートする執事役の石川界人さんとメイド役の悠木 碧さんに,収録の感想を聞いてきた
白雪姫,シンデレラ,赤ずきん,眠れる森の美女といった有名なキャラクター達が登場して仲間にすることができるのだが,彼女達を育成して仲良くなると会話が発展して,意外な一面を見られるようになるのもポイントだ。とくに彼女達には「裏」の顔があり,単なる正統派の美女ではないというのがポイントになっている。
なお,明日10月2日15:00から10月3日14:00の期間で,本作のオープンβテストが実施されるので,興味のある人は参加してみてはいかがだろうか。
「箱庭のフォルクローレ」公式サイト
今回4Gamerでは,プレイヤーをサポートする執事/メイドのキャラクターボイスを担当した,石川界人さんと悠木 碧さんにメディア合同でのインタビューを行った。石川さんと悠木さんが,どのような役作りをしてキャラクターを演じたのか聞いてきた。
石川界人さんインタビュー
――「執事シェルテ」というキャラクターの説明を受けたとき,どのような印象を受けましたか?
最初に資料をいただいたとき,シェルテは真面目でクールなキャラクターだという説明を受けました。でも台本を読んだら,意外と可愛いところもあるなと感じたんです。
収録では,淡々とした中にもそういう部分を出していけたらいいな,と思いながら演じさせてもらいました。
――どのようなところに可愛らしさを出したのか,教えてください。
石川さん:
シェルテは,見た目の感じが少し犬っぽいです。なので,しばらく会えなかったときのセリフはちょっとすねた感じにするというような感じです。
もちろん,ディレクターさんの指示が第一なので,望まれるキャラクター像に近づけるように努力したうえでの話ですけど。期待に応えられたかどうかは,怖くて聞けません(笑)。
――プレイしていくうちに,シェルテの親密度が変化するそうですが,どのように態度が変わるのでしょうか。
石川さん:
親密度が上がるにつれて,言葉遣いが柔らかくなっていく感じです。
セリフ回しなどの違いは,台本の段階から分かりやすいものになっていたので,親密度の線引きをはっきりと決めて演じ分けるというよりは,徐々に仲良くなっていくような気持ちでやらせてもらいました。
――今回の収録で,一番お気に入りのセリフは何でしたか?
石川さん:
「ご主人様の盾となる」というセリフですね。身を挺してでもご主人様を守り抜くというのはカッコイイですし,シェルテというキャラクターを一番よく表しているなと思いました。
――収録でシェルテを演じる際,苦労したところはありましたか?
石川さん:
一番気を付けたのは,なるべくトチらないようにすることです(笑)。
あとは,キャラに合っていないなとか,ちょっと違うなとか,演じながら違和感を感じたセリフが出てしまったときは,自分からお願いしてリテイクさせてもらって,その場で演技を修正しつつ進めさせてもらいました。
――石川さんが子供の頃に好きだった童話は何でしょう。
石川さん:
童話と言っていいのか分からないんですけど,「ウサギとカメ」が好きです。カメがこつこつと努力をして,ウサギより先にゴールにたどり着くっていうのが,すごくいいなと思って。
――もし「箱庭のフォルクローレ」に「ウサギとカメ」の話が入るとしたら,ウサギとカメのどちらを演じたいですか?
石川さん:
好きなのは断然カメですが,演じるならウサギです。「ちょっと悪いヤツ」みたいな感じの役をやってみたいです。
――ゲームには,さまざまな童話のヒロインが登場しますが,その中で,石川さんがお嫁さんにしたいキャラクターを挙げるとしたら,誰がいいですか?
石川さん:
シンデレラ……かな。厳しい環境にいながらもそれに耐えて,ある意味突発的な形ではありますけど報われるというのが,すごくいいなと思います。意地悪な姉達にいじめられても耐える心の強さにも惹かれます。あと,掃除とか洗濯とか,家事はなんでもできそうなところも(笑)。
――「箱庭のフォルクローレ」に登場するキャラクター達には,「裏の顔」があるという設定です。石川さんには,普段人には見せない「裏の顔」はありますか?
石川さん:
そうですね……。裏の顔と言えるか分かりませんが,僕は高校の頃,演劇部に所属していたのですが,当時の部員には怖がられていたと思います。
当時は演出もやらせてもらっていたのですが,部員の数が少なかったこともあって,舞台の調光作業をしながら演出に指示を出すような感じだったんです。
調光室からだと舞台が遠いので必然的に大きな声になってしまうんです。言葉遣いも相まって,部員の人達には,それが怖かったのではないかなと(笑)。
――石川さんは,2012年から2013年にかけて活躍の場を大きく広げてきましたが,今後はどのような活動をしていきたいと考えていますか?
石川さん:
今も,この先もそうだと思うんですけど,いただいているお仕事一つ一つに真摯に向きあって,全力でやっていきたいと考えています。学業もありますので,そちらも手を抜かずに自己研鑚をしていきたいですね。
――ゲームをプレイする人に向けて,メッセージをお願いします。
石川さん:
シェルテというキャラクターを演じさせてもらいました。主人に従順かつ忠実で,とても可愛いキャラですので,たまにはすねさせたりして遊んでいただけたら嬉しいです。
僕は普段,ゲームをあまり遊んでいないのですが,今回,せっかく出演させていただいたので,「箱庭のフォルクローレ」は,じっくりとプレイしたいと思います。
――ありがとうございました。
悠木碧さんインタビュー
――「メイドアミー」の第一印象はどうでしたか?
最初に話をいただいたときにイラストを見たときは,ちょっとネコっぽい印象がありますけど,わりとメイドさん然としているキャラクターなのかと思っていました。自分はプレイアブルキャラじゃないのかな,ってぼんやりと想像しつつ(笑)。
メイドさんの役は,何度かやらせていただいたことがあるんですけど,設定をお聞きして台本を読んだら,仕事はできるけど非常に不真面目なメイドさんだったんです。こんなに不真面目と言いますか,基本的にサボることを考えているメイドさんは,さすがに初めてでした(笑)。
でも,いろんな遊び要素が盛り込めそうだったので,どうやって演じようか考えながら,アフレコをすごく楽しみにしていました。
――今回,メイドアミーという役を演じたうえでのポイントはどこでしたか?
悠木さん:
アミーちゃんはすごく可愛いキャラクターなんですけど,けっこうドスの利いたところもある子なんです。ただ,設定の中に「おちょくる感じが可愛い」と書いてあったので,あくまでもキュートに収まるように気をつけました。
あと,アミーちゃんはネコ耳なので,ネコっぽい感じの奔放さが出たらいいかなと思って,全体的にテンポ良く楽しい感じになるよう,ポジティブに演じてみました。
――今回,悠木さんが演じたメイドアミーは,どのような性格のキャラクターなのでしょうか。
悠木さん:
アミーちゃんは,よく「冗談,冗談」って口癖のように言うように,基本的には,人をずっとからかっているようなキャラクターなんです。たまにすごく素直になることもあるんですけど,それをツッコまれると恥ずかしくて慌ててしまうんです。その慌てっぷりが非常に可愛いんです。
――収録では,季節イベントのセリフも多くあったようですが,その中でどのセリフが一番印象に残っていますか?
悠木さん:
全体的に,どのセリフにも遊び要素をいっぱい詰め込ませていただいたので楽しかったんですけど,中でも気になるなと思ったのは,ハロウィンのイベントです。
アミーちゃんは,人をからかっているうちにどんどん調子に乗っちゃう子なんです。ハロウィンのイベントでは,狼男の人に「狼男のふりをしているのね」ってツッコんでいくんです。あそこはとくに,調子に乗ってて楽しかったので,アミーちゃんの調子の乗りっぷりを楽しんでいただきたいです(笑)。
それから,ハロウィンのイベントは,最後はどうなるのか気になる終わり方をしているので,皆さんで「その先」を想像していただけたら嬉しいです。
――ちなみに,悠木さん自身が好きな季節イベントはなんですか?
悠木さん:
ゴールデンウィークが大好きです。家族と遊びに行ったりもしますけど,普段は学校と仕事,大事なことを二重に頭に入れながら生活しているので,学校が休みになって仕事のことだけ考えていられるほうが楽しいかなって(笑)。
アミーちゃんは「仕事サボっていい週間」って言っていたんですけど,私にとっては「仕事サボっていい週間」は「学校サボっていい週間」です。サボりではないですけど,お休みで一日の半分が空くだけで,ずいぶん楽になる気がします。
――「箱庭のフォルクローレ」は童話をテーマにしたゲームですが,悠木さんが今まで読んだ童話や絵本で,印象に残っている物語を教えてください。
悠木さん:
子供の頃の話じゃなくて,けっこう大人になってから読んだんですけど,「ゴムあたまポンたろう」という絵本には衝撃を受けました。頭がゴムでできたポンたろうが,山を飛び越えて跳ねていくという,すごくショッキングな話なんです(笑)。
あと,「はらぺこあおむし」という仕掛け絵本は,いつ読んでも可愛いなと思います。ケーキとかお菓子がいっぱい飛び出してくるので,見るといつもお腹が空いてくるのですが……。
はらぺこあおむしは,最近になってグッズとかがいっぱい出始めていますよね。昔から注目していた自分としては,やっと流行が追いついて来たなと思っています(笑)。
――悠木さんが演じたメイドアミー以外のキャラクターでは,誰が気になりましたか?
悠木さん:
どのキャラクターも描き込みが繊細で好きなタッチなんですけど,デザイン的に一番好きなのは,赤ずきんちゃんです。
私は,お洋服や小物を可愛く描ける絵師さんがすごく好きで,この絵師さんは,非常にこだわって絵を描かれているんだなと感じられるのが素敵です。
赤ずきんちゃんのイラストは,よく見ると楽しい部分がすごくいっぱいあるんです。とくに,ずきんと持っているバスケットがめちゃくちゃ可愛いんです。バスケットにボンボンが付いているのはポイントが高いです(笑)。
色のトーンも,全体的にはアースカラーなんだけど,色パレットを使ってパキッとした印象になっているのも,すごく可愛いって思います。
――ゲームに登場する童話のヒロイン達は「裏の顔」を持っているのですが,悠木さんは,人に普段見せていない「裏の顔」はありますか?
悠木さん:
そうですね……。私はお酒を飲むと,テンションが2割増しくらいになって,すごく声が大きくなるんです。しかも,訳の分からない状態になるということを,21歳になって発見しました。
同年代の声優さん達とお酒を飲むと,みんなで「今日こんなことがあってさー」みたいな話をするんです。お酒が入る前は「そっかそっかー,でもお前はがんばったよ」みたいな感じで,ちゃんと話を聞いているんですけど,飲んだら「そんなことはどうでもいい! 飲もう!」って感じになっちゃうんです(笑)。
お酒はほんのちょっとで酔ってしまうので全然強くないし,味は苦手なんですけど,脳の半分が休まる感じがすごく好きです。
――「箱庭のフォルクローレ」はこつこつとユニットを育てていくタイプのシミュレーションRPGですが,悠木さん自身が,こつこつとやってきたこととかはありますか。
悠木さん:
高校生の頃,オンラインゲームがすごく好きでハマっていたんです。でも,両親に怒られるので月額の課金はできなかったんですね。なので,高校の帰り道にあったネットカフェで,仲が良い女の子の友達とよくプレイしていました(笑)。
――それだと,月額よりお金がかかるんじゃないですか?
悠木さん:
そうなんですよ! 高校生の頃は,お母さんからお昼代として500円もらっていたんです。なので,お昼をちょっと安く済ませたり,自分でおにぎりを握ってお昼を用意したりして,浮いたおこづかいと割引チケットを使ってネットカフェに行っていました(笑)。
――高校生の頃は節約上手だったんですね(笑)。では最後に,「箱庭のフォルクローレ」で悠木さんが演じるアミーの声を楽しみにしている人に向けて,メッセージをお願いします。
悠木さん:
「箱庭のフォルクローレ」には,ちょっと毒要素があるキュートな女の子がいっぱい出てきます。
アミーちゃんも,可愛い顔をして言うことがけっこう辛辣だったり,ぐうたらが大好きだったりと,ダークネスな部分があるんですけど,可愛がっていただけたらいいなと思います。
プレイしてくださるみなさんは,それらをひっくるめて愛していただける,懐の広さがあると信じております(笑)。どうかよろしくお願いします。
――ありがとうございました。
「箱庭のフォルクローレ」公式サイト
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