アイ・オー，PS5との組み合わせに適した4K/144Hz表示対応ディスプレイや4K対応ビデオキャプチャデバイスを披露

　2021年11月5日，アイ・オー・データ機器（以下，I-O DATA）は，東京・秋葉原で新製品発表会を行い，ゲーマー向けディスプレイ製品ブランド「GigaCrysta」や，ゲーマー向け製品ブランド「GigaCrysta E.A.G.L」のビデオキャプチャデバイスといった新製品を披露した。ラインナップと発売時期，およびメーカー想定売価は以下のとおり。

• LCD-GCU321HXAB：31.5インチ4K液晶ディスプレイ，12月下旬出荷予定，15万9500円前後（税込）
• GV-USB3/HD5：USBキャプチャデバイス，12月中旬出荷予定，2万7700円前後（税別）/3万470円前後（税込）

　本稿では，発表会で参考出展された試作機の写真と合わせて，新製品を簡単に紹介しよう。

LCD-GCU321HXAB

4K/144Hz表示対応のHDRディスプレイ

　まずは，液晶ディスプレイの新製品から見ていこう。
　「LCD-GCU321HXAB」は，I-O DATAでは初となる解像度3840×2160ドット（4K）で垂直最大リフレッシュレート144Hz表示，HDR表示規格「DisplayHDR 400」にも対応するゲーマー向け製品のハイエンドモデルである。

LCD-GCU321HXAB

　4K/144Hz入力が可能なDisplayPort 1.4入力に加えて，4K/120Hz入力に対応するHDMI 2.1入力端子を3系統も備えており，PlayStation 5（以下，PS5）の4K/120Hz映像を余すところなく表示できるのが特徴だ。

　採用する液晶パネルの方式は明らかになっていないが，上下左右の視野角が178度と広いもので，中間調（Gray to Gray）応答速度は1ms（オーバードライブ レベル3設定時）という高速な表示が可能だ。それに加えて，GigaCrystaの特徴である内部遅延を抑える「スルーモード」によってディスプレイ内部の表示遅延を抑えられるので，eスポーツゲーマーが気になる遅延を最小限にできるのもポイントと言えよう。
　さらに，VESAのディスプレイ同期技術「Adaptive-Sync」に対応しており，NVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC Compatible Monitors」の認証も取得する予定とのことなので，ゲーム用途におけるスペック面に死角はない。

LCD-GCU321HXABの主な特徴

　また，OSDメニュー操作用の赤外線リモコンが付属するのも，評価できるポイントだ。高価な製品ではあるが，4K解像度で144Hz表示が可能なゲーマー向け液晶ディスプレイを求めている人には，ひとつの選択肢となりそうだ。

LCD-GCU321HXAB用の赤外線リモコン

　LCD-GCU321HXABのほかにも，I-O DATAは，参考出品として垂直最大リフレッシュレート360Hzに対応する24インチゲーマー向け液晶ディスプレイを披露している。液晶パネルの方式はこちらも未公開であるが，視野角はかなり広めで，表示可能な色域もsRGB規格のカバー率で100％に近いという。
　発売時期は未定であるが，国内メーカー製の360Hz表示対応ディスプレイが欲しいという人なら，注目の製品となりそうだ。

参考出品の360Hz表示対応液晶ディスプレイ。写真でも見てとれるが，斜め方向から見ても，色や輝度の変化は少ない

GV-USB3/HDS。フルHDは120fps，4K映像は30fpsで録れるUSBキャプチャデバイス

　「GV-USB3/HD5」は，PCとUSB 3.0で接続してゲーム映像を録画する外付け型のビデオキャプチャデバイスだ。

GV-USB3/HD5

　とくに解像度3840×2160ドットの4Kでゲーム映像を出力できるPlayStation 5（以下，PS5）との親和性に重点を置いているのがポイントで，入力映像は，解像度1920×1080ドット（フルHD）の120fpsや，4Kの60fpsに対応している（※2560×1440ドットには非対応））。録画解像度は，フルHDが120fps，4K解像度では30fpsまでとなり，HDR映像の録画も可能だ。入力映像をそのまま遅延なしで出力するパススルー出力機能も備える。

GV-USB3/HD5の主な特徴

手のひらサイズよりは少し大きいが，持ち運びもできる程度のサイズだ（左）。入出力端子はHDMI 2.0対応とのこと。PCとの接続端子はUSB Type-Cだった（右）

　機能面では，競合メーカーのビデオキャプチャデバイスと比べて特筆すべき点は少ないが，見どころの1つは価格だ。税込のメーカー想定売価は3万円前後であるが，I-O DATA製のビデオキャプチャソフト「HD Mix Capture」，Cyberlink製ビデオ編集ソフト「PowerDirector 18 for I-O DATA」が添付されているのに加えて，実況配信ソフト「XSplit」の2か月使用クーポンが付いてくるのだ。
　多くの場合，店頭価格はメーカー想定売価よりもやや安くなることを考慮すると，コストパフォーマンスは悪くない。ビデオキャプチャデバイスを使ったゲーム録画・配信に挑戦してみたいという人は，注目しておく価値がありそうだ。

　発表会場にはそのほかにも，参考出品のゲーマー向け無線ルーター「WN-DAX3000QR」が展示されていた。ヘアライン加工を施こした筐体など，デザインに特徴がある製品で，ケーブル類を本体下部に差し込んで目立たなくできるという。

WN-DAX3000QR

天面のパネルを外したところ。吸気孔や［WPS］ボタンがある

　I-O DATAでは，11月6日と7日に，「I-O GAMING DAYS」と題したオンラインイベントを実施する。11月6日には，「Call of Duty: Vanguard」や「ファイナルファンタジーXIV」を使ったイベントが，11月7日には「Apex Legends」を使った視聴者参加型カスタムマッチイベントが行われるそうだ。
　また，イベントに合わせてGigaCrysta製品が割安に買えるイベント連動セールも行われるとのこと。興味のある人は，イベントのWebページをチェックしてみるといいだろう。

I-O GAMING DAYS 1日めの概要

I-O GAMING DAYS 2日めの概要（左）と，イベント連動セールを行う店舗の一覧（右）

I-O GAMING DAYS イベント特設Webページ

アイ・オー・データ機器 公式Webサイト