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より遊びやすく,そして間口を広げる「深化」に注目。カプコンの新作リズムゲーム「crossbeats REV. SUNRISE」のロケテストとプロデューサーインタビューをお届け
「crossbeats REV.」公式サイト
「crossbeats REV.」ロケテスト紹介ページ
2016年春の稼働開始が予定されている本作は,現在稼働中の「crossbeats REV.」の大規模アップデート版だ。JAEPO2016のステージで発表されて以来,今回が実機を使った初のプレイアブルテストになる。
JAEPO2016のステージでは,「ビジュアル面の強化」や「楽曲の多様性,国際化」といったパワーアップが謳われていたが,果たして,それらのキーワードはどのように表現されているのか? 会場には,いち早く体験したいというプレイヤーが多数,オープン前から詰めかけていた。
というわけで,そんなロケテスト初日の様子をお伝えしたい。
さて,ビジュアル面の強化についてだが,パッと見で気づくのは筐体カラーの変更だ。前作では上部のビルボード部分が紫色の発光だったが,本作では緑,オレンジ,黄色という配色になっている。これは,前作が「夜明け前」のイメージだったのに対して,本作は「サンライズ」という名称どおり,「夜明け」をイメージして作られているからとのこと。
そのため,前作と並んで店に置かれていても,「こっちが新作だ」と把握しやすい。
「ラインが重なる部分でノート(音符)を押す」というプレイ方法は前作と同じで,タッチ操作として単体タッチ,フリックタッチ,同時タッチ,ホールドタッチの4種類があるという点も受け継いでいる。リファインされたのは,ノートタッチ時に「NOTE SUPPORT」(ノートサポート)という新たな演出が追加された点だ。
NOTE SUPPORTとは,ノートにタッチするタイミングで,タッチすべき場所に「星のように輝く光」と「リング状の目印」が一瞬だけ発生するというもの。画面をより派手にするだけではなく,「タッチする場所」や「ノートを押す順番」などが分かりやすく視覚化されることになるので,ビギナーでも遊びやすくなる。
前田プロデューサーに聞く
「crossbeats REV. SUNRISE」の見どころ
テスト会場には本作のプロデューサーを務めるカプコンの前田尚紀氏も足を運んでおり,テストの状況を見たり,プレイヤーの意見を聞いたりしていた。そんな前田氏に本作の見どころや前作との相違点などを聞いたので,以下に掲載したい。
4Gamer:
よろしくお願いします。まず,前作から今回の「crossbeats REV. SUNRISE」にバージョンアップした経緯を聞かせてください。
分かりました。「crossbeats REV.」はカプコン初の音楽ゲームです。音楽ゲーム全体として見れば最後発の参入となるため,音響まわりや収録曲などで独自性をアピールしました。作品の方向性も,ライトミドル層よりも音楽好きや音楽ゲームのヘビーユーザーなど,ミドルコア層に向けたコンセプトになっています。
こうしたコンセプトは,とくにコアユーザーには評価してもらえましたが,同時に「ゲームが難しい」「収録楽曲が玄人好み」という声ももらいました。そこで,作品のコンセプトを大きく転換させることなく,ライトミドル層の人々がもっと楽しめるように間口を広げたのが本作,「crossbeats REV. SUNRISE」になります。もちろん,コアユーザーの皆さんにも,より深く楽しめるようにバージョンアップしました。
4Gamer:
具体的な変更点や強化した点となると,どのあたりでしょうか。
前田氏:
筐体や画面のデザインが変化したほか,操作面の向上としてNOTE SUPPORTという要素を取り入れました。これは,「どこを押せばいいか分かりにくい」という声に対応したもので,「次はここを押せばいいんだよ」という,タッチの場所を“予兆させるシステム”になっています。
また,ハイスコアを競うコアユーザー向けには,「プレミアムプレイ」というゲームモードを追加しています。基本100円で1プレイですが,もう1クレジット追加すると選べるモードです。プレミアムプレイでできることは数多く,例えばミスを多数して最後までプレイするのが嫌になったときに使える「スキップ機能」や,運営イベントの前に活用できる「時短プレイ」,さらに,獲得ポイントに倍率がかかる「ボーナス効果」などがあります。
4Gamer:
JAEPO2016のステージでは「国際化」というキーワードが出ていましたが,具体的にはどういうものでしょうか。
前田氏:
音楽ゲームは日本中心というイメージがありますが,実は海外でも筐体が稼働しており,僕としても日本だけでなく,海外に向けても作っていきたいという意欲を持っています。そこで,その国の嗜好に合わせて収録曲を変えるのではなく,どの国のユーザーでも「イケてるじゃん」と思ってもらえる曲にしたいと考えました。そのため,海外レーベルの楽曲を多数導入しています。
4Gamer:
本作がそのままグローバル版になる,ローカライズ版みたいなものはないということですか。
前田氏:
言語まわりや細かい部分のローカライズは必要ですが,収録曲のラインナップやシステム面は手を加えず,そのままどの国でも通用し,楽しんでもらえるものを目指しています。
4Gamer:
ほかの音楽ゲームと比較して「crossbeats REV.」にはオリジナル曲やライセンス曲が多く,それがコアユーザーに受けているのかな,という印象を持っています。そうした人達は「グローバル向けの楽曲ラインナップ」に戸惑うのではないでしょうか。
前田氏:
これまでのユーザーを裏切るつもりはまったくなく,従来の収録曲にプラスしてグローバル要素が追加されますので,そこは心配していません。また,言われたとおり前作はネットミュージックにさほど重きを置いてませんでしたが,間口を広げるという意味で,本作からネットミュージック関連も多く収録してく予定です。ただし,「crossbeats REV.」ならではの入れ方をします。
4Gamer:
具体的には,どういう感じでしょうか。
前田氏:
現段階で具体的なことは言えないのですが,たとえば●●Pの「▲▲▲」という曲があるとしたら,それをそのまま収録するのではなく,実力派ミュージシャンが……これ以上は,ゴニョゴニョ……みたいな感じを想定しています。
4Gamer:
なるほど。なんとなく理解しました。では最後に,今回のロケテスト版は,稼働版に近いものなのかどうかを教えてください。
前田氏:
さらに「深化」していく予定です。あらゆる部分で本作らしさを出すため,正式リリースまでまだまだ改良・改善していきます。また,現段階ではあえて隠してる部分もあるんです。例えば,本作では新キャラクターに「燦」(サン)を用意してますが,今回のロケテスト版では,その新キャラをあまり大きくフィーチャーしていません。燦が製品版ではどうなるのかなど,ぜひ楽しみにしてください。
4Gamer:
本日はどうもありがとうございました。
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