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「STEINS;GATE」シリーズの新企画や「ANONYMOUS;CODE」の発売時期が明かされたMAGES.の事業戦略発表会をレポート
また,同社の科学アドベンチャー「STEINS;GATE」シリーズ,および最新作「ANONYMOUS;CODE」(PS4 / Switch)の今後の展開に関する新情報も公開された。
最初に発表されたのは,志倉千代丸氏がMAGES.の代表取締役会長に就任したこと。合わせて本荘健吾氏が,志倉氏に代わり代表取締役社長に就任したことも発表された。
今回の体制変更の理由は,志倉氏がクリエイティブに専念するためであるとのこと。また本荘氏は4月より同社の副社長を務めてきた人物で,事業部間の連携強化などを図ってきたという。
続いて,新体制におけるMAGES.の3つのチャレンジが挙げられた。1つめは「原作開発の強化」で,志倉氏は多岐にわたる同社の事業のコアとなるようなものを創出し,各事業それぞれにメリットをもたらしていきたいと展望を述べた。また本荘氏は,志倉氏らクリエイターが自由な発想でクリエイティブに取り組める環境を整えていくと話していた。
2つめのチャレンジは「IP事業の拡大」で,11月よりコロプラのグッズ制作を行うIP事業部がMAGES.に加わり,コロプラグループの保有IPすべてを取り扱うことが発表された。マス向けのコロプラIPと,コア層向けのMAGES.のIPを1つの事業部が扱うことで,新たなシナジーが生まれることに期待しているとのこと。またグッズ制作だけでなく,新たな展開も模索していくという。
3つめのチャレンジは「ドール事業」で,MAGES.が羊毛フェルトドールクリエイターの養成スクールを展開することが発表された。本事業では,ペット関連市場のサービス領域が拡大傾向にある中,ペットを失った際に陥る精神疾患──いわゆるペットロスに苦しむ人の一助になるべく,生前のペットの姿を精巧なドールで再現するクリエイターを養成していくという。
スクールでは業界のトップクリエイターを講師に招き,オンラインのライブ配信によるワークショップ形式で講義を展開。配信を見ながら,受講者が実際に手を動かすことで実践的にドール制作を学べるという。
また受講者からの需要があれば,ドール制作用のキットを提供したり,受講後にドールクリエイターやスクールの講師として活躍できる場を用意したりといった展開も検討するとのこと。
この事業を企画した発端は,数年前に愛猫を亡くした志倉氏と,現在高齢の愛犬を飼っているMAGES. 特別顧問の西川貴教氏とのやり取りにあったそうだ。
科学アドベンチャーシリーズのコーナーでは,まず新作「ANONYMOUS;CODE」が2021年秋に発売される予定であると発表された。本作は,2037年の東京・中野を舞台に,ハッカーである主人公・高岡歩論(ポロン)が,謎の少女・愛咲ももとの出会いをきっかけにして,世界の巨大な謎に迫っていくSFストーリーだ。
公開された最新PVをよく見ると,これまでの科学アドベンチャーシリーズとの関連性があることも分かるようになっている。志倉氏いわく,知っている人ならニヤリとできるが,本作は独立したタイトルになっているとのこと。
志倉氏によると,作中の2037年はデジタル技術が進化し,ポロン達ハッカーは現在のイメージとは異なり,魔法使いに近い存在になっているという。
ポロンは“セーブ&ロード”の能力を持っており,例えば何か失敗したときにその記憶を持ったままセーブポイントに戻って,失敗を回避できる。そうしたセーブデータのロードを促す選択肢がプレイヤーから提示されるため,当初ポロンはプレイヤーをハッカーの1人だと思っているが,自分自身がセーブしていないポイント(プレイヤーが作ったセーブポイント)にも戻れるようになっていることに気づき,考えを改めていくという。
このほかに,動きのあるシーンをコミック形式で表現し,コマを選択することでストーリーが分岐する「マンガトリガー」も紹介された。また,これまでのシリーズ同様,アニメ化も視野に入れているという。プラットフォームはPS4とSwitchで,PS Vita版は残念ながら発売中止になったこともアナウンスされている。
同じく1月に発表された「STEINS;GATE 0 ELITE」の開発は,順調に進んでいるとのこと。ただ,テレビアニメでは描かれなかった部分のアニメの制作が大変だという。
これに続けて,「STEINS」を冠したタイトルの企画が進行中であることが明かされた。志倉氏によると,「『STEINS;GATE』の世界線は幸せな未来だったのか?」ということを考えさせる内容で,「STEINS;GATE」のキャラクターも登場するが,独立したタイトルになるという。
最後は,志倉氏が昨今のコロナ禍の中で少しでも人々を元気にしたい,また日本人として世界に誇れるようなコンテンツを作っていきたいと,改めてクリエイティブに専念することへの意気込みを語り,発表会を締めくくった。
「ANONYMOUS;CODE」公式サイト
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