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[COMPUTEX]ASUSの新型ZenBookは,GTX 1050 Ti搭載モデルや外付けグラフィックスボックス対応薄型ノートPCに注目だ
ASUS会長のJohnny Shih氏は,いつものように「Incredible」を連呼して新製品をアピール。発売時期はいずれも2017年第3四半期とのことで,地域によって最適なタイミングで発売するという。日本での発売時期や価格は,今のところ明らかになっていない。
本稿では,薄型軽量に重点を置いたクラムシェルタイプのノートPC「ZenBook Pro」「ZenBook 3 Deluxe」と,2-in-1タイプの「ZenBook Flip S」の3製品について,写真を中心にレポートしよう。
ZenBook Pro
まずは薄型ノートPCである「ZenBook Pro」(型番:UX550)から見ていこう。ZenBook Proは,Shih会長が,「今までのZenBookの中で,最も薄く,軽く,そして最もパワフル」と主張するとおり,高いスペックが特徴の製品だ。
北米におけるメーカー想定売価は1299ドル(税別)からとなっている。
ZenBook Proは,NVIDIAのノートPC向けGPUである「GeForce GTX 1050 Ti」を搭載し,CPUには「Core i7-7700HQ」を採用するのが特徴だ。メインメモリはDDR4-2400を16GB分,内蔵ストレージにはPCI Express(以下 PCIe) x4接続の1TB SSDを備えるなど,確かにスペックは高い。
搭載する液晶パネルは,15.6インチサイズの4K解像度(3860×2160ドット)で,sRGBカバー率100%の色再現性を実現して,豊かな色表現が可能であるとのこと。ボディの面積に対して,ディスプレイ部分の占める割合が83%という狭額縁デザイン「NanoEdge」を採用したことで,ディスプレイサイズに対してコンパクトなボディに仕上がっているのもポイントだ。
本体重量は約1.8kgで厚さは18.9mmと,このスペックにしては薄型軽量という点をShih会長はアピールしていた。
キーボードの左右とタッチパッドの手前の計4か所に,harman/kardonブランドの認定を受けたスピーカーを搭載し,より大音量でのサウンド再生が可能となったという。Shih会長は,ASUSの従来製品(※製品名は未公開)に比べて,「音圧は2.5倍,再生周波数も1.6倍」に拡大したと説明していた。
そのほかに,急速充電機能を備えており,49分間の充電で0%から60%まで充電できる点も特徴であるとのことだ。
ZenBook 3 Deluxe
「ZenBook 3 Deluxe」(型番:UX490)は,「宇宙船クラスのグレード」(Shih会長)という全アルミニウム合金製ボディと,金色に輝くダイヤモンドカットのパーツを側面に配置した,デザイン重視のノートPCだ。
北米におけるメーカー想定売価は1199ドル(税別)からとなっている。
液晶パネルのサイズは14インチ級なのだが,ベゼル幅が7.46mmという狭額縁のNanoEdgeデザインを採用したことで,ディスプレイ部分に占める液晶パネルの比率が84%にもなり,フットプリントも13インチクラスのノートPC並みという点も特徴だ。
ちなみに,液晶パネルの表面には,世界で初めて強化ガラスの「Gorilla Glass 5」を採用しているとのこと。
ROG XG Station 2は,単体で7万1500円もする高価な製品なので,費用対効果という面では疑問がなしとは言わないものの,ハイスペックな薄型ノートPCでもPCゲームを楽しみたいという人には,1つの選択肢となるだろう。
ZenBook Flip S
最後に紹介する「ZenBook Flip S」(型番:UX370)は,ディスプレイ部分が360度回転する,いわゆるコンバーチブルタイプの2-in-1ノートPCだ。
北米におけるメーカー想定売価は1099ドル(税別)からとなっている。
13.3インチサイズの液晶パネルを搭載しながら厚さは10.9mmで,「MacBook」より20%,「MacBook Air」より55%も薄い「世界最薄のコンバーチブルノートPC」(Shih会長)とのこと。重量も約1.1kgで,HPの2-in-1ノートPC「Spectre X360」より17%,MacBook Airより22%も軽いと,その薄型軽量ぶりをShih会長は強調していた。
「ErgoLift」と称する2段階に駆動するヒンジ機構を採用したことで,薄さを維持しながら360度回転するディスプレイを実現可能になったとのこと。2万回の開閉テストもクリアしており,ヒンジ部分は高い耐久性を実現しているそうだ。
13.3インチサイズの液晶パネルは4K解像度で,狭額縁のNanoEdgeデザインにより,ベゼル幅は6.11mm,ディスプレイ部分に占める液晶パネルの割合は80%になっている。さらに,オプションの「ASUS Pen」によるスタイラス入力にも対応するとのこと。
また,PCモードやタブレットモードのどちらでも利用できるように,本体側面に「Windows Hello」指紋認証センサーを搭載しており,指紋認証を使った素早いログインが可能となっている。
左側面。フルサイズのUSBポートを装備する余裕がないほど,ボディは薄い |
右側面。電源ボタン,音量調整ボタン,指紋認証センサー,USB Type-Cポートが並んでいる |
搭載CPUはCore i7-7500Uで,メインメモリ容量は16GB,内蔵ストレージは容量1TBでPCIe x4接続のSSDを搭載するなど,ZenBook 3 Deluxeと変わらないスペックを実現。薄型軽量ながら,MacBookなどと比べて高い性能を実現したと,Shih会長はアピールしていた。
バッテリー駆動時間は最大11.5時間で,急速充電対応により,0%から60%まで49分程度で充電できるという。
Shih会長は,2016年の「ZenBook 3」で,MacBookよりも薄型軽量かつ高性能というチャレンジを実現したので,今夏の新製品では,さらなるチャレンジを目指したとのこと。とくにZenBook Proは,エントリー市場向けゲーマー向けノートPC並みの性能を薄型軽量で狭額縁のボディに収めることに成功し,完成度の高い製品になったと,ご自慢の様子だった。
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