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初音ミク Project DIVA Future Tone公式サイトへ
  • セガ
  • 発売日:2016/06/23
  • 価格:Prelude(本体):無料
    Future Sound:3900円(税別)
    Colorful Tone:3900円(税別)
読者の評価
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「初音ミク Project DIVA Future Tone」レビュー。初音ミクとアーケード版への愛が存分に注ぎ込まれた作品だ
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印刷2016/07/09 00:00

レビュー

AM2研,そこまでやるか!

初音ミク Project DIVA Future Tone

 セガゲームスは2016年6月23日にPlayStation 4用ソフト「初音ミク Project DIVA Future Tone」(以下,Project DIVA FT)の配信を開始した。
 本作は,現在稼働中のアーケードゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade Future Tone」(以下,Project DIVA AC)をPS4向けに最適化したリズムアクションゲームだ。基本システムはProject DIVA ACを踏襲しており,初音ミクをはじめとするキャラクターが歌い踊るPVに合わせてリズムゲームが楽しめる。

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 Project DIVA FTは,6月21日の掲載記事でも紹介したとおり,Project DIVA ACのエッセンスが存分に盛り込まれた作品だ。今回は,実際にプレイしたうえで分かった魅力をしっかりとお伝えしたい。


「初音ミク Project DIVA Future Tone」公式サイト



アーケード版の魅力をそのままに受け継いだリズムゲーム


  Project DIVA FTのリズムゲームでは,メロディアイコンを5種類の表示形式から選べるようになっている。初期設定の表示形式は[↑/←/×/◯]というものだが,「初音ミク -Project DIVA-」シリーズとはだいぶ勝手が異なるため,そのままでは戸惑ってしまうかもしれない。
 しかし,これに慣れると,より直感的な操作ができるようになるので,だまされたつもりで挑戦してほしいところだ。もちろん,従来どおりのメロディアイコンも設定できるので,自分に合わせた環境を見つけてみよう。

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 冒頭で触れたとおり,システム面はProject DIVA ACを踏襲している。
 なかでも特徴的な「スライド」の操作は,DUALSHOCK 4のボタンやスティックだけでなく,タッチパッドやモーションセンサー機能でも操作でき,Project DIVA ACとは一味違ったプレイ感覚が楽しめる。
 さらに,スライドの操作中に音が鳴る仕様もきちんと再現。初期設定ではコントローラから音が鳴るようになっており,モーションセンサー機能でチェーンスライド(連続スライド)に成功すると爽快感が高い。

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 なお,タッチパッドやモーションセンサー機能の操作は「オン/オフ」を設定できる。とくに後者は,リズムゲームに熱中していると誤入力してしまうこもあったので,こうした細かいフォローはありがたい。

モーションセンサー機能での操作は,スライドのアイコンに合わせてDUALSHOCK 4を左右に傾けるというもの。通常はボタンで操作しつつ,曲が盛り上がるパートではモーションセンサー機能で操作するという使い分けも可能だ
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 Project DIVA FTの収録楽曲は全224曲。本体アプリケーションとなる無料の「Prelude」に2曲収録されており,追加コンテンツの「Future Sound」(127曲)と「Colorful Tone」(95曲)を購入して楽曲を追加するという形だ(共に税別3900円)。一部の楽曲は,ボーカルのキャラクターが異なる別バージョンも収録されている。
 さらに,追加楽曲を収録したダウンロードコンテンツの有料配信も予定しているそうなので,相当なボリュームだ。

一部の楽曲では虹色に光るメロディアイコンが登場。このアイコンの入力に成功すると,以降の演出が派手なものへと変化する
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 そして,新要素「サバイバルコース」の充実度は特筆すべきものがある
 サバイバルコースは楽曲選択画面で[L2]+[R2]ボタンの長押しで登場する隠しモードで,1つのライフゲージを使って複数の楽曲に挑むことになる。10コース用意されており,1コースあたりの楽曲数は5〜10曲だ。

※「Future Sound」と「Colorful Tone」を両方購入時の特典。

 当然ながら,通常のモードよりもゲームオーバーになりやすい。ただし,コース中はコンボ数が継続し,楽曲が増えるぶんだけスコアが加算されていくため,高いスコアを狙えるようになっている。まさに上級者向けのやり込み要素だ。

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 また,リズムゲームのスコアはオンラインランキングに登録できる。ランキングは難易度HARD以上の楽曲が対象だが,難度別に3939位まで記録されるので,モチベーションにつながるはずだ。

やり込み派プレイヤーには「リズムゲームオプション」も用意されている。アイコンの速度が上がる「HI SPEED」,アイコンが途中で消えてしまう「HIDDEN」,アイコンが直前まで表示されない「SUDDEN」から選択可能だ
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340種類以上のモジュールを収録。シリーズ初の「髪型カスタマイズ」により,自由で豊富なカスタマイズが可能


 ビジュアル面の強化も,Project DIVA FTの大きな魅力だ。
 初音ミクらメインキャラクター6名に加え,弱音ハクや重音テトといった派生キャラクターも含めると,本作には340種類以上のモジュールが収録されている。ご存じのとおり,楽曲をモチーフにしたものからコラボ衣装まで,豊富なバリエーションが揃っている。

楽曲のテーマに合ったモジュールには,「オススメ」の表示が登場。[R2]ボタンと[L2]ボタンを同時に押すと,オススメのモジュールが自動的に選択される機能も
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 そのうえ,それぞれのキャラクターには「カスタマイズアイテム」が装着可能だ。カスタマイズアイテムは「頭」「顔」「胸元」「背中」の4か所に装着し,モジュールとの組み合わせ次第で,さらに個性をアピールできるようになっている。
 モジュールを変えるだけでも,PVの雰囲気はがらりと変わるので,ぜひいろいろな組み合わせを試してほしい。

モジュールやカスタマイズアイテムは,リズムゲームをプレイすると獲得できる「VP」で購入可能
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 そして,何より注目してほしいのがシリーズ初の「髪型カスタマイズ機能」である。従来のシリーズ作品では,キャラクターの髪型はモジュールに紐づいていたが,Project DIVA FTでは好きな衣装と髪型を組み合わせることが可能になった。これは,ファン待望の機能と言えるだろう。
 モジュールや髪型の設定画面では,キャラクターの拡大や縮小,回転しながら,じっくりとコーディネートをチェックできる。髪が左右に揺れ動く姿を楽しんでほしい。

※「Future Sound」と「Colorful Tone」を両方購入時の特典。

同じキャラクターのモジュールであれば,衣装と髪型の組み合わせは自由だ
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フルHD/60fpsを実現したシリーズ最高峰のグラフィックス。最大6人のキャラクターが踊り歌う


 楽曲のPVでは,最大6人のキャラクターそれぞれのモジュールやカスタマイズアイテムを個別に設定できるようになったのが嬉しい(Project DIVA ACでは最大3人しかカスタマイズできなかった)。もちろん,同じキャラクターを複数登場させられるので,さまざまな姿の初音ミクによる共演も実現可能だ。

6人のキャラクターがPVに登場する「DECORATOR」(Music & Lyrics by kz)。歴代の「雪ミク」が歌い踊る姿も楽しめる
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 PV鑑賞モードにもファン向けの細かい配慮が見られる。なかでも,PV中のスクリーンショットを1ボタンで撮影できる「PVフォト」機能が便利だ。
 もちろんPS4本体の「シェア」機能でもスクリーンショットは撮影可能だが,「PVフォト」は撮影画像をローディング画面の壁紙として設定できるようになっている。いたるところまで自分好みにカスタマイズしたいというプレイヤーにオススメだ。

PV鑑賞モードでは[◯]ボタンで一時停止が可能。気の済むまでベストショットが撮影できるシーンを探ろう
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 シリーズ初のフルHD/60fpsを実現したProject DIVA FTのグラフィックスは,アーケード版を超えるクオリティと言える。キャラクターはもちろん,衣装の質感や水の表現,光の陰影,ひらひらと舞う木の葉などの演出まで美しく表現されている。
 本作で楽しめる224曲のPVは,シリアスなものからコメディチックなものまでさまざま。PV鑑賞モードでは,こうした美麗なグラフィックスを心ゆくまで堪能できる。まさに初音ミクファンにとって「永久保存版」となるだろう。

筆者のオススメPVは「ワールズエンド・ダンスホール -Live Dance Edition-」(Music & Lyrics by wowaka)。ステージ上の陰影と水の質感が美しく描かれている
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特定のパートを繰り返し練習できる「プラクティス」を搭載し,初心者サポートも充実


 シリーズファンを満足させる配慮だけでなく,初心者向けのサポート機能の充実も見逃せない。従来のシリーズ作品と同じく,フィンランド民謡の「Ievan Polkka」によるチュートリアルを収録しているうえ,シリーズ初となる「プラクティス」を搭載している。
 これは,リズムゲームのみを何度でも反復練習できるというもの。背景は一枚絵というシンプルな画面なので,ボタンを押すタイミングを覚えるには最適なモードだ。

 最初から最後まで通してプレイできるのはもちろん,特定のパートだけを重点的に練習することもできる。リスタート時のロード時間が短いので,繰り返し練習してもテンポが損なわれないのは,地味ながら嬉しいポイントだ。

リズムゲームに不慣れなプレイヤーだけでなく,ハイスコアを目指すコアゲーマーの練習にも役立つサポート機能だ
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 「より実践的な形で練習したい」というプレイヤーには,「完奏モード」をオススメしたい。これはリズムゲームのオプションの1つで,どれだけライフが減ってもゲームオーバーにならなくなるというものだ。
 スコアをランキングに登録できないなどの制約はあるものの,失敗を気にせずに最後までプレイできるようになる。プラクティスで磨いたテクニックをとりあえず試してみたいときにピッタリだろう。また,練習時もPVを見たいというプレイヤーにもオススメだ。

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 さらに,2つの「同時押しサポート機能」がプレイヤーを支えてくれる。難易度HARD以下の楽曲では,リズムゲーム中に「同時押し」アイコンが出現すると,対応するボタンを表示してくれる「ボタン補助表示」。そして難度を問わず,ボタンの種類を間違えても数さえ合っていれば,ライフが減少しない「判定サポート機能」を搭載している。
 初心者がつまずきやすいポイントの一つだが,これなら快適にプレイできるというわけである。サポートに頼らないようになれば,初心者卒業と言えるだろう。

「キーコンフィグ」ではボタンの配置を自由にカスタマイズできる。「同時押し」を1つのボタンに設定すれば,初心者でもクリアしやすくなるはずだ
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PV鑑賞だけでも満足できる。初音ミクとアーケード版への愛が存分に注がれた作品だ


 Project DIVA FTのさまざまな魅力を挙げてきたが,とにかくまとめるなら「初音ミクとProject DIVA ACへの愛が詰まった作品」である。随所でその愛が感じられるたびに,「そこまでやるか!」と驚きに近い感情がよぎるのだ。

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 Project DIVA FTには「多彩なPVを高画質で楽しめる」というシンプルで力強い魅力があり,初音ミクの映像作品としても,ファンなら見逃せない1本となっている。Project DIVA ACのエッセンスを受け継ぎつつ,新要素や初心者へのサポートも充実している本作は,従来のファンも「これから」のファンにも自信を持ってオススメしたいタイトルだ。

一部の楽曲は別バージョンのPVに変更可能。「えれくとりっく・えんじぇぅ」などの楽曲が対応している
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「初音ミク Project DIVA Future Tone」公式サイト

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