プレイレポート
キャラのカスタマイズと部隊編成が楽しい新作ブラウザRPG「神航の地平線」。基本システムの解説しながら,本作の魅力に迫ろう
2016年9月6日にブラウザ版の正式サービスが開始(接続障害などで一時的に一部の機能を制限したテスト期間が設けられ,9月14日に改めて正式サービスが再開)された本作だが,2017年初春にスマートフォン版の配信も開始される予定だ。そこで本稿では,現在サービス中のブラウザ版をベースにして,改めて本作の基本システムを紹介していこう。
難度が高めのゲームバランス。攻略のカギは基本システムをしっかり理解すること
本作は,暗黒時代を迎えようとしている世界を舞台に,小さな島から旅立つ少年少女の冒険譚が描かれるRPGだ。人間ドラマにこだわっていると謳われており,昼ドラも真っ青な,涙あり,笑いありのストーリーが展開するという。
10月にはストーリーの第2章「上陸」が追加され,冒険の舞台は新しい大陸へと展開している。それでも全体マップで見ると,まだほんの一部分しかお披露目されていない。ストーリーは,今後もどんどん拡張されていくだろう。なお,この12月にはレイド戦も実装されている。
また,全キャラクターにオリジナルの物語が設定されており,バトルに参加させるなどして「親密度」を上げると,それぞれ開放されていく。こちらはメインストーリーの進行とは関係なく開放できるので,お気に入りのキャラクターを見つけたら,ぜひともチェックしてもらいたい。
ゲームの基本的な流れは,自分だけの部隊を編成して,敵が配置されたステージを攻略。ステージをクリアすると新たな道が開け,特定のステージまで到達するとストーリーが進行する,というものだ。ステージが進むにつれて敵はどんどん強くなっていくので,キャラクターを育成したり,強い装備品を集めるといったことも並行して行う必要があるのだ。
グラフィックスはなかなかにリッチで,バトルもスムーズ,全体的に動作は軽くストレスフリーな作りだと言える。バトル開始前のロードで多少気になるところはあるが,バトル自体はフルオートにもできるので,「出撃!!」ボタンを押したら,ロード画面は気にせず,そのまま別作業を行う“ながらプレイ”でも大丈夫だろう。ちなみに,ステージに挑戦するには,時間の経過で回復(3分で1ポイント)するAPが必要だ。
>>>>本稿の掲載時点
本作は,キャラクター育成が主体のブラウザゲームとしてはオーソドックスなタイトルだが,本稿の掲載時点では比較的,難度の高いゲームバランスになっている。というのも,最初から編入されているキャラクターをそのまま使って進めていくと,早い段階でステージをクリアできなくなってしまうからだ。前のステージに戻って経験値を稼ぎ,レベルアップしてから再挑戦できるのだが,キャラクターのレベルアップの速度が遅いこともあって,力押しで進めるのは少々無理がある。
そこで,キャラクターの性能や部隊編成のコツなど,ゲームシステムをきちんと把握し,それを実践していくことが重要になるわけだ。もちろん,今後の調整で難度が変わる可能性もあるが,ここで遊び方をしっかりと理解しておけば,より本作が楽しめると思うので損はないだろう。
キャラクターの性能を把握し,自分だけの部隊を構築せよ
バトルは,画面の左上に表示された行動順に進行するターン制になっている。基本攻撃のほか,使用するとクールタイム(一定のターン数)が発生する「SKILL」攻撃,敵を攻撃すると溜まるSPゲージを消費しての「必殺技」を駆使して戦う。基本的に3連戦になっていて,最後の3戦目に強力なボスが出現するケースが多い。そのため,序盤は極力HPを削られないように敵を各個撃破しつつ,SPゲージを残した状態で3戦目に突入したいところだ。
本作ならではのバトル要素として,“行動順を後ろにずらす”ことが可能だ。その用途を紹介するために,もう一つのバトル要素を説明しておこう。味方が連続して攻撃を行うと「COMBO」が発生し,一定数以上のCOMBOが成立するとSPにボーナスがついたり,クールタイムがリセットされたりといった有効な効果が発生する。強力な敵が相手のときは,COMBOを意識した立ち回りが必要となるのだが,このCOMBOを狙って行動順を調整できるというわけだ。
とはいえ,まだ部隊の戦力が整っていない第1章のステージに関して言えば,まだそうした戦術面よりも,部隊編成とキャラクターの育成具合といった戦略面が重要なポイントになるだろう。育成のためにステージを周回すると思うので,できればオートでも戦える部隊編成を考えたいところだ。
そんな部隊編成のためには,そもそも優秀な人材を集める必要がある。本作のキャラクターは,基本的に「ガチャ」で入手することになる。
キャラクターにはレアリティが設定されており,有料ガチャ相当の「超神石」ガチャでは★3から★5,ゲーム内で入手する「神石」を使ったガチャでは★2から★3までのキャラクターが入手可能だ。
レアリティの高いほうが当然,能力は高く有用なスキルを持っている。ただ,第1章をクリアする程度なら★3のキャラクターでも十分なので,レアリティよりも属性やスキルの性能などを見極めて部隊を編成したい。
編成では,3×3で9マスの枠に,5人のキャラクターを配置していく。このとき配置する「陣形」の図面のようなものを選択するのだが,陣形に設定された「職業」のマスに,条件を満たすキャラクターを配置すると,その陣形特有の効果が発揮される。
例えば,最初から習得している「生命の陣」なら,前衛にファイターかガーディアンを2人,中衛にレイダーかシューターを1人,後衛にキャスターかメイジを2人配置することで,“部隊全員の最大HPを増加させる”効果が発動する。
1つでも満たせない条件があると陣形の効果は出ず,単にレアリティの高いキャラクターを配置したほうが,部隊として強い場合もある。その点に注意が必要だ。
また,リーダーに設定したキャラクターの「リーダースキル」にも注目したい。各キャラクターには,火/水/大地/光/闇という属性が設定されており,火は大地に,水は火に,大地は水に,光は闇に,闇は光にといった具合で,それぞれの属性に対してダメージを増加させられる。リーダースキルは,同じ属性のキャラクターを強化させる能力を持っているので,強さを求めるなら,敵との相性を考えつつ,リーダーと同じ属性のキャラクターを集めて編成しよう。
先に述べたようにバトルは連戦になることから,キャスターが条件の枠に回復可能なスキルを所持したキャラクターを配置するのも大切だ。神石はガチャ以外にも使い道はあるのだが,最初のうちはガチャを多めに回して,回復役をどうにか入手し,早い段階から育成を開始したいところだ。
また,必殺技でバリアを張れるキャラクターも育成途中の段階では役に立つだろう。一定のダメージを吸収できるバリアがあれば,レベルの低いキャラクターを前衛に配しても耐えられる確率が高まるからだ。
★3のガルバーは「救援」という必殺技でバリアを張れる。バリアはATK値に比例して効果が高くなるが,ガルバーはそのATK値が高いため攻守どちらでも役に立つキャラクターだ |
★3のミーナは「リジェネーション」というスキルで味方のHPを回復可能なキャラクターで,必殺技でバリアを張れるため使い勝手が良い |
キャラクター,陣形,装備品,タウンと育成要素は盛りだくさん
ここからは多彩な育成要素について解説していこう。本作では,バトルに勝利してステージをクリアすると,キャラクターと装備している武具,陣形に経験値が入り,それぞれレベルアップして能力が高まっていく。
また,キャラクターに関しては,ガチャで同じものが出た場合に,そのキャラクター専用のポイントが入手でき,それを使って「能力強化」が行える。ATK(攻撃力)/DEF(防御力)/HP/CrtBonus(クリティカル発生時のダメージボーナス)といった基本ステータスのほか,キャラクターごとにアイテムやゴールドのドロップ率増加といった能力を好きなように強化可能だ。レアリティの低いキャラクターほど,入手チャンスが多いわけで,自然と能力強化の機会が増えることも攻略のポイントになるだろう。
また,「進化」によって,キャラクターのレアリティを高められる。これは,特定のステージで入手できる「ホワイトストーン」というアイテムを使って行う。ただ,後述するタウンの育成でも,これを素材として使うのだが,その効果を考えると,最初のうちは進化を行う機会は少なくなるのではないだろうか。
なお各キャラクターは,レアリティによって最大レベルが決まっている。しかし,「限界突破」を行うことでレベルの上限を引き上げることも可能だ。限界突破には,「羅針盤」というアイテムが必要になるのだが,これもガチャを引いて同じキャラクターが被ったときに入手できる。ただし,引いたキャラクターによって羅針盤のレアリティが異なる点に注意が必要だ。
限界突破を行うときに使用する羅針盤は,同じレアリティの羅針盤か,一段階低いものが利用できるが,後者はより多くの羅針盤が必要になる。ちなみに,主人公のカイルは★2で最大レベルが30と低い。カイルを含む初期メンバーにこだわってストーリーを進めたいなら,限界突破は必要不可欠になるだろう。
ホーム画面からアクセスできる「ホーリータウン」というコンテンツは,タウンに施設を建設し,自分だけの町を作るというものだ。
タウン内にいるキャラクターをクリックすると親密度が上昇 |
タウンが発展するとこのようになる(画像は開発から提供してもらったもの) |
建設できるタウンの施設は,ゴールドや素材を入手できる資源建築,特定の属性のキャラクターを強化できる祭壇など,さまざまな種類があり,それぞれレベルアップさせて強化もできる。これも本作の重要なやり込み要素の1つだ。
ただ,強化するための素材については,必要数に対して入手確率/頻度が低く,序盤は大変かもしれない。そこで,入るたびに進行度はリセットされるが,確実に宝箱が配置される「インスタンスダンジョン」で素材アイテムを集めよう。ここを周回できるように,早いうちにキャラクターの育成に注力しておくといいだろう。なお,武具を「分解」することでも素材が入手できる。
本作はブラウザゲームということで,手軽に楽しめるゲームシステムになってはいるものの,本作の面白さ──キャラクターの特徴を活かした部隊編成とその部隊を動かす楽しさ──を実感できるようになるには,ある程度プレイを続けてゲームシステムを理解する必要があるという印象だ。そのため,人によっては,最初の印象でハードルが高い,難しい,と感じてしまうかもしれない。
しかし,毎日ミッションをクリアしながら少しずつ仲間を増やし,自分の目指す戦術を実現できる部隊が組めるようになると,このキャラクターを育てたい,キャラクターに合った武具を揃えたい,属性を強化するためタウンも充実させたい……というように,プレイの目標が自然と広がっていく。そうして,“部隊をいかに強化していくのか”を考えることが,本作の大きなモチベーションになるだろう。
筆者の場合,ゲーム内で入手できる(無償の)超神石でガチャを回したのだが,最高ランクの★5は入手できなかった。しかし,少しずつゲームを進めていくうちに,★3程度のキャラクターでもプレイヤーの工夫次第で十分に戦っていけることが分かってからは,手持ちのキャラクターでやり繰りすることが面白くなった。理想の部隊の実現はまだまだ遠いものの,少しずつ足場を固めて前進していく感覚は得がたいものがある。
「神航の地平線」は,まだリリースされたばかりの新作タイトルだ。細かな調整も頻繁に行われており,ストーリーの続きを含めて,今後の発展に期待したいところだ。
「神航の地平線(Horizon)」公式サイト
「DMM GAMES」4Gamer特設サイト
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