入浴シーンの実装もお願いします。ウエノからが“本番”っぽい「東京ダンジョンRPG ひめローグっ！」先行プレイインプレッション

　ベクターは，同社初のスマホ向けオリジナルタイトルとなるアプリ，「東京ダンジョンRPG ひめローグっ！」（iOS / Android，以下ひめログ）の事前登録受付を開始した。

「東京ダンジョンRPG ひめローグっ！」公式サイト
（事前登録はこちらから）

　今回の事前登録受付の開始に先駆けて，本作のクローズドβテスト（Android版）が2月25日15：00〜2月29日12：00の期間に実施されていた。本稿では，そのCBTバージョンでのプレイをもとに，ゲームの概要とインプレッションをお伝えしよう。正式配信前に「どんなゲームなの？」と気になる人は，ぜひ参考にしてほしい。

ローグ＋美少女＋秋葉原

主人公（好きな名前を設定可能）は，がっつき過ぎてモテない男の子。そんな彼が，1人の美少女に誘われて，現実の平行世界（パラレルワールド）に転移したところからストーリーが始まる

　本作は，1980年に公表されたダンジョン探索RPG「ローグ」をベースにしている作品だ。

　「ローグ」といえば，ダンジョンの壁や敵キャラクター，アイテムなどすべてのオブジェクトがテキストで表現されたグラフィックスや，地形/敵の配置がランダムジェネレートされるダンジョン，プレイヤーを飽きさせないリプレイアビリティの高さが特徴の作品。4Gamer読者には説明不要かもしれないが，のちに多くのクローンや派生作品が生まれている名作である。

　「ひめログ」もそんな「ローグ」の特徴をいくつか継承している作品だが，誰もが知る「秋葉原」を舞台とし，目に楽しい美少女というキャラクター要素や，3Dグラフィックスを採用している。現代のローグライクゲームとして遊びやすく調整された“ハーレム系ローグライクRPG”なのだ。

パラレルワールドには，ダンジョンで手に入れた「剣」「槍」「弓」「銃」といった武器が“武姫”と呼ばれる女の子に変化しちゃうという，ステキな法則が存在していた。「武姫を集めればハーレムも夢じゃない」と安易に考えた主人公は，さまざまなダンジョンを駆け巡る

喜多村英梨さんや浅川 悠さん，そして竹達彩奈さんなど，人気声優がキャラクターボイスに起用されているのも大きなトピック

繰り返し遊んでも飽きないダンジョン

　「ローグ」と同様に，「ひめログ」のダンジョンも入場のたびにランダム生成され，未踏破のエリアはマップに表示されない。ダンジョン内では階段や出口を目指して進むことになるが，敵の配置やドロップアイテムもランダムで，主人公が死んでしまうと道中で入手したアイテムはすべて失ってしまう。

スマホ向けゲームでアイテムロストの仕様はシビアすぎると感じるが，その分，お目当ての武姫を無事にお持ち帰り（？）できたとき，大きな達成感を味わえる。ダンジョンの難度は「NORMAL」と「HARD」の2段階で，難度の高いほうが質の良いアイテムを入手しやすい

主人公の強さは武器（武姫）でほぼ決まる。武器は，アキハバラの建物（後述）で強化できる

世界の危機を救うために，アキハバラを再開発せよ

　ハーレムを実現するという不純な動機でダンジョン探索に乗り出す主人公だが，実はパラレルワールドが滅亡の危機を迎えており，この危機を乗り越えなければハーレムの実現は叶わない。

　そんな滅亡の危機から脱するための一環として，パラレルワールドにおける秋葉原，「アキハバラ」（そのままのネーミング）の再開発を手伝うことになるのだが，この“街づくり”が，本作を攻略するための重要な要素になっている。

ゲームの進展に応じて上がる「街ランク」を上昇させると，建物の種類や最大設置数が増やせる

　アキハバラには，さまざまな恩恵が得られる「建物」を設置できる。建物はCBT時点で「メイン」「武器ショップ」「デコレーション」の3系統が存在し，全部で36種類が実装されていた。

　まずメインに分類されるのは，各種アイテムの保管数を増やせる「UGXガレージ」，フレンド登録数の上限を引き上げる「めいどカフェ」，武器（武姫）の耐久値を回復できる「ABN48銭湯」といった建物である。アキハバラの拠点としての機能を強化する系統というわけだ。
　補足しておくが，ABN48銭湯は，武姫が入浴することで武器の耐久値が回復するという建物でありながら，本作に入浴シーンなどは用意されていない。この件に関しては，開発サイドに前向きな検討をお願いしたいところである。

　次の武器ショップは，武姫のステータスを強化する系統の建物を指す。「イワマル」や「もえニャンニャン」「とらのまき」など，建物名からは若干分かりづらいが，それぞれ武姫のHPや攻撃力，防御力などをアップさせる効果を持つ。

　最後のデコレーションは，文字どおりデコレーション専用に分類される建物だ。直接の恩恵はないが，自分の街を個性的に彩ることができる。

アクセサリやスキルなど各種倉庫の保管上限数は早めに引き上げておきたい

ゲームを進める上での指針になる「クエスト」システム

　設定されたダンジョンをクリアしたり，特定の敵を○体倒したりといったクエストをクリアすると，報酬として「時空石」がもらえる。

　時空石は，ゲーム内有料通貨に相当するもので，いわゆるガチャの利用などに必要だ。本作のガチャでは，武器（武姫）が直接入手できるので，クエストクリアで時空石を集めることも，プレイモチベーションの維持につながるはずだ。
　ダンジョンに出発するときは，該当のダンジョンでクリアできそうなクエストがあるかどうかも事前に確認しておくと，効率良く武姫を集められるだろう。

ダンジョン攻略に行き詰った場合，手前のダンジョンでクリアできそうなクエストに挑戦し，報酬の時空石でガチャを回して強力な武姫を狙ってみる，というのも手である

ウエノから格段に面白くなってきたが，

完全制覇する前にCBTが終わってしまった

　アキハバラのダンジョンをひと通りクリアしてストーリーが進展すると，次は「ウエノ」のダンジョンに挑むことになる。しかし，ここから本作の難度が格段に上がる印象で，とくにウエノのダンジョン内には，複数の敵が密集しているエリアが多いため，それに遭遇して全滅することがしばしばあった。

　これらの攻略には，アクセサリやスキルスクロールを集めたり，いわゆる曜日ダンジョンで素材を手に入れたり，アキハバラの再開発を進めたりして，意識して武姫の強化を行う必要がある。

　もちろん，先述のクエストクリアを繰り返して，ガチャで強力な武姫を直接手に入れるのも1つの手だが，ガチャの結果はプレイヤーの運次第なので，確実な攻略手段は，やはり武姫を地道に強化することになるだろう。

アキハバラのダンジョンで質の良い武器（武姫）を入手し，それを育成することでも，勝機は十分に見えていた。こうしてダンジョンの攻略を目指すことが，本作の醍醐味であり，噛めば噛むほど味が出る部分なのだろう。……が，そんな「いよいよ面白くなってきた！」ところでCBTの終了日時を迎えてしまい，無念の結果となった

　「東京ダンジョンRPG ひめローグっ！」は，ベクター初のオリジナルタイトルとして，2016年内にサービス開始される予定だ。詳しい開始日時は不明だが，事前登録受付が始まったということは，そう遠くないうちに遊べるようになるはずである。公式Twitter（@regina_hrogue）をフォローしつつ，今後の動向に注目しておくといいかもしれない。

「東京ダンジョンRPG ひめローグっ！」公式サイト