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ひと目でキム・ヒョンテ氏によるキャラクターデザインだと分かるゲーム,「DESTINY CHILD」の開発キーマンにインタビュー
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本作は,「マグナカルタ」シリーズや,「ブレイドアンドソウル」などで知られる人気イラストレーター,キム・ヒョンテ氏が設立したShiftUpと,NextFloorが共同開発したタイトル。魔王候補生となった主人公の活躍を描く物語や,「チャイルド」と呼ばれるキャラクターの収集/育成,そしてLive2Dで描かれる500種類以上のチャイルド達などが特徴だ。
今回4Gamerは,G-Star 2016の会場でたまたまコンタクトを取れたNextFloorのCEO キム・ミンギュ氏にインタビューする機会を得たので,以下にその内容を掲載しよう。
本日はよろしくお願いします。まずは本作を企画/開発することになったきっかけからお聞かせください。
キム・ミンギュ氏:
「創世記伝」をプレイして以来,私はキム・ヒョンテ氏の大ファンで,彼がNCSOFTを退社後,幸運にも一緒に食事をする機会がありました。そこで今後どういったゲームを作りたいか……というお話になったのが,この企画をスタートさせたきっかけです。
4Gamer:
キム・ヒョンテ氏は日本でも大変有名な方ですが,あまり表に出てこないイメージです。実際はどのような人物なんでしょうか。
キム・ミンギュ氏:
誰よりも強い情熱を持って開発を行っている人ですね。
4Gamer:
ゲームのアイデアについて,キム・ミンギュ氏とキム・ヒョンテ氏,どちらが発案者なのでしょうか。
キム・ミンギュ氏:
企画的な方向性はNext Floorが,世界観やシナリオはShiftUpで一緒に開発を進めてきました。
4Gamer:
本作の特徴となるのは,どういった部分ですか。
キム・ミンギュ氏:
Live2Dで描かれるチャイルド達ですね。ものすごく動くので,初めて見た人はびっくりすると思いますよ。
4Gamer:
プロモーションムービーを見ましたが,Live2Dによる“動き”が非常に豊かで,ビジュアル部分に,かなり力を注いでいることが見て取れました。
キム・ミンギュ氏:
Live2Dを採用しようという話を最初に耳にしたとき,開発の工程が増える関係上,私はどちらかというと反対でした。しかし,実際に動かしたサンプルを見てみると……もう反対する気持ちはなくなりましたね。
4Gamer:
Live2Dは企画当初から実装を決めていたことなんでしょうか。
キム・ミンギュ氏:
私が企画を立ち上げた段階では,1年以内にキム・ヒョンテ氏が描いたすべてのイラストをカード化できるように進めたいと話していました。しかし,その場合はキム・ヒョンテ氏の絵が動かないものになってしまい,物足りなさを感じたんですね。そして,そこからさまざまな研究を重ねて,Live2Dが最良だと判断に至ったわけです。
4Gamer:
そもそもLive2Dを使うアイデアは,キム・ヒョンテ氏によるものでしょうか?
キム・ミンギュ氏:
ええ,彼から強力にプッシュされました。
4Gamer:
なるほど。続いて,シナリオ面についてもお聞かせください。ゲーム開発をスタートするにあたって,シナリオにも力を入れるというのは,最初から決めていたことなんでしょうか。
キム・ミンギュ氏:
その部分は,キム・ヒョンテ氏の意志が非常に強かったですね。
4Gamer:
DESTINY CHILDの開発がスタートした2013年頃は,少なくとも日本では“スマホアプリでシナリオに力を入れる”ことは,ちょっと考えにくいことでした。それはたぶん韓国でも大きな差はないと思うのですが,その決断に至った理由を教えてください。
キム・ミンギュ氏:
現在,韓国でゲームを開発している世代は,シナリオの凝ったコンソール向けRPGをプレイしながら大人になった人達なので,「ちゃんとしたシナリオをゲームに入れたい」という熱望があるんですね。それをくみ取ると,シナリオはないがしろにできないなと。
それに,綺麗なイラスト,絵が動く,豪華な声優,シナリオもある,こういった要素がどれか1つだけ目立つというよりは,すべてがしっかりと構成されていることにこだわりたかったという点も大きいです。
4Gamer:
バランスを大切にしたということですね。その中でも,挑戦的な部分はどこでしょうか。
キム・ミンギュ氏:
先ほども話にあがったLive2Dですね。当時,これを我々ほど使いこなしている会社はほかになかったと思いますが,納得いく状態に仕上げるまでが本当に大変でした。
4Gamer:
確かに,ここまで動き回るスマホアプリに出会った記憶はないですね。まだ配信から1か月しか経っていないのですが,ぜひ今後のアップデートについても何か聞かせてください。
今後予定しているアップデートの中では,「総選挙」システムが斬新かもしれません。これは,プレイヤーによる投票でもっとも人気なキャラクターを決めるという機能で,選ばれたキャラの性能が良くなったり,新しい見た目や,シナリオ,ボイスなどが追加されたりします。現在,システムの開発は完了しており,いつ実装するかを検討しているところですね。
4Gamer:
アップデートの方向性としては,コアなゲームに突き詰めていくのではなく,話題性のある内容にしていくのでしょうか。
キム・ミンギュ氏:
どちらか……というより,我々はプレイヤーの意見や要望をちゃんと受け入れたいと思っているので,バランス良く取り入れていきたいです。
4Gamer:
PvPモードや協力プレイなどについてはどうでしょう。
キム・ミンギュ氏:
構想自体はありますが,やるかやらないかを含めて検討中です。
4Gamer:
日本を含む海外展開にも聞かせてください。
キム・ミンギュ氏:
当分は韓国国内に集中するつもりです。
4Gamer:
なるほど。では,最後になりますが,DESTINY CHILDに関心を寄せる日本の読者に向けて,メッセージをお願いします。
キム・ミンギュ氏:
現在は韓国でのサービスに集中していますが,今後日本のユーザーの方にもDESTINY CHILDをお見せできるように頑張りますので,日本で配信されることがあれば,ぜひよろしくお願いします。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
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(C)2017 NextFloor Corporation. SHIFT UP Corporation. STAIRS Corporation.
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