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ワーナー・ブラザースのタイトルラインナップ発表会が開催。2017年度は「LEGO ゲーム」シリーズや「シャドウ・オブ・ウォー」に注力
発表会冒頭で,ワーナー・ブラザース テレビジョン&ホームエンターテイメント シニア バイスプレジデント 上席執行役員の小田 充氏が挨拶。ワーナーグループの2017年度における基本戦略の一つが「フランチャイズの育成」であることを紹介し,その中でも「LEGO ゲーム」シリーズは,テーマパーク「レゴランドジャパン」のオープンや,映画「レゴ バットマン ザ・ムービー」の公開(ともに4月1日)などにより,日本でLEGO市場が盛り上がることを見越した展開になるという。
続いて,ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 営業部長の畠山 宏氏が,4月から夏にかけてリリースする3タイトルを紹介した。
まず「LEGO ゲーム」シリーズからは,4月6日に「LEGO ワールド 目指せマスタービルダー」がリリースされる。同作は“作って,壊して”という「LEGO」の特長を活かしたサンドボックスタイプのゲームとなっており,2017年内に10万本以上,累計20万本以上の販売を目標としている。
6月29日には「レゴ シティ アンダーカバー」のPlayStation 4版およびNintendo Switch版がリリースされる。こちらは2013年に発売されたWii U版の内容をベースにしつつ,最大2人のマルチプレイに対応している。販売目標は両プラットフォーム合計で10万本とのことだ。
そして2017年夏には,「シャドウ・オブ・ウォー」(PS4 / Xbox One)がリリースされる。本作は2014年に発売された「シャドウ・オブ・モルドール」の続編にあたり,ゲームシステムとボリュームをパワーアップしているという。また,大規模なプロモーション施策も展開するとのことで,畠山氏は10万本を超える販売本数を目指すと意気込みを見せていた。
ワーナー・ブラザーズ マーケティング本部 ホームエンターテイメント・マーケティング ディレクターの中浜平三氏からは,「LEGO ワールド 目指せマスタービルダー」のプロモーション展開が紹介された。最大のターゲットは「LEGOファン」「LEGO ゲームファン」「サンドボックスゲームファン」であり,それに続くのがファミリー層になるという。
したがってプロモーションでは,毎週放映されているアニメ「レゴ ニンジャゴー」への広告出稿や,動画配信サイトおよびSNSを使ったプレイ映像の拡散などを行うとのことだ。
とくに映像拡散に関しては,4月下旬までをフェーズ1,4月下旬から6月までをフェーズ2,6月以降をフェーズ3とする3段構えで行うとのこと。
フェーズ1では,同作が先行発売された海外で配信されているプレイ映像や画像をワーナーのSNSを使って拡散し,日本のサンドボックスゲームファンに訴求する。会場では,本作を使ってローマのコロッセオを作る映像が披露された。
そしてフェーズ2では,日本のプレイヤーやYouTuberによるプレイ映像や画像を同じくワーナーのSNSを使って拡散していく。
さらにフェーズ3では,大学対抗の「『LEGO ワールド』選手権」を開催する予定だ。この大会は,プレイ映像作成のモチベーション向上および映像のアップロードを啓蒙を目的としているとのことで,ゲーム内で作成したオブジェクトよりも,映像自体の仕上がりを競うことになる。
発表会の後半には,ゲストを招いたコーナーが設けられた。最初に登壇したソニー・インタラクティブエンタテインメント プレジデントの盛田 厚氏は,国内累計販売台数440万台を記録したPS4がさらに規模を拡大するためには,「LEGO ゲーム」シリーズのようなファミリー向けタイトルは欠かせないとし,自身も子どもの頃にはLEGOで遊んでいたエピソードを披露。PlayStationもLEGOのように長年にわたって,多くの人に愛される存在にしていきたいと語った。
次に,ゲーム好きで知られる女優/モデルの高橋 愛さんと,LEGO 認定マスタービルダーの三井淳平さんが登壇。三井さんは世界に13名しかいないという認定マスタービルダーで,中学時代には全長2メートルにおよぶNASAのロケット,高校時代には「宇宙戦艦ヤマト」,実物大の「ドラえもん」,1メートル四方の「東大寺大仏殿」などをLEGOで作ってきたという。また,東京大学在籍時にはLEGO部を設立し,就職する会社の工場をLEGOで再現するといったこともやったそうだ。
ここで「LEGO ワールド 目指せマスタービルダー」のデベロッパであるTT Gamesのロズ・ドイル氏が登場し,高橋さんと三井さんの前でデモプレイを披露。プレイ開始時にLEGOで作られたワールドが自動生成されること,「発見ツール」を使ってワールド内に存在する生き物や乗り物などを集められること,集めたコレクションは自由に再配置したり空に放ったりできることなどを紹介した。
ドイル氏によると,本作は12か月にわたってアップデートしていくとのことで,発見ツールを使って入手できるオブジェクトなどを続々と追加していくという。
デモプレイを見ていた高橋さんは,「現実ではできないことが,自分の思いどおりにできそう。すごく頭を使うので,脳の活性化にもいいかも」とコメント。
また三井さんは,Steamにて配信されていた本作のアーリーアクセス版をプレイしていたそうで,「今までのLEGO ゲームはストーリーを楽しむものが中心だったが,ついにブロックを組んで遊べるゲームが出たのは画期的」と感想を述べた。さらに「ゲーム内のオブジェクトのデザインが素晴らしい」と語ると,ドイル氏がTT Gamesに専門のスタッフがおり,日々デザインに取り組んでいることを明かした。
そのほかにドイル氏は,ゲーム中でブロックの数が無制限であること,メインストーリーのようなものを用意していないため,プレイヤー自身が物語を作り上げられることを本作の特徴として挙げた。
最後にドイル氏は,本作に注目している人達に向け,「私達自身が楽しみながら開発したゲームで,ゲーム内では本当にいろんなことができます。日本でのリリースにワクワクしていますので,ぜひよろしくお願いします」とのメッセージを送り,発表会を締めくくった。
発表会終了後,ドイル氏と三井さんに対するメディア合同インタビューが行われた。以下にその模様をお伝えしよう。
──「LEGO ワールド 目指せマスタービルダー」には,ストーリーモードのようなものがないということですが,プレイヤーの目的は何になるのでしょう。
ロズ・ドイル氏(以下,ドイル氏):
プレイヤーの目的は,ゴールドブロックを集めて「マスタービルダー」になることです。それには発見ツールを初めとする各種アイテムが必要となります。エンディングも用意していませんので,プレイヤーはその長い旅の過程を楽しむこととなります。
──デモプレイでは海賊のマップが披露されましたが,そのほかにもたくさんマップがありますよね。それらのマップは最初からすべて遊べるのでしょうか。
ドイル氏:
最初は海賊,火山,キャンディランドという3種類のスターターマップしか選べません。これらのマップで遊び方を覚えてから,さまざまなマップを探索していくこととなります。のちのち宇宙のマップも出てきますよ。
また各マップはテーマこそ決まっていますが,新たにゲームをスタートするたびに自動生成されるので,その都度変化します。さらに,一つのマップ内でも西に行ったらウェスタン風,南に行ったら南極風,東に行ったらサバンナ風……のようなマップもあります。
──自動生成されるマップの構成要素をプレイヤーが決めることはできますか。
ドイル氏:
できます。その場合は,マップ内に配置したい生き物や建物などのオブジェクトをあらかじめ選択します。
──気に入ったマップをセーブして繰り返し遊ぶことはできますか。
ドイル氏:
もちろんです。また,配置したオブジェクトを破壊しても,それがセーブデータに反映されないようにすることも可能です。
──本作はオンラインマルチプレイにも対応していますよね。自動生成されたマップの共有はできるのでしょうか。
ドイル氏:
はい。マルチプレイをする2人のうちどちらかがホストになり,もう一方がそれに乗っかるという形式です。
──セーブしたマップをほかのプレイヤーに提供することはできますか。
ドイル氏:
現在はできません。できるのは,マルチプレイで一緒に遊ぶことだけです。
──プレイヤーがオリジナルの乗り物を作ることはできますか。
ドイル氏:
できませんが,今後のアップデートで実現できるかもしれません。
──海外での製品版のローンチから1週間経ちましたが,反響はいかがですか。
ドイル氏:
非常に好評です。今は,主にSteamのアーリーアクセス版から変更を加えたさまざまな部分を楽しんでいただいています。またストーリーがなく,好きなものを作れるというところの評価が高いです。建物をコピーして配置できる機能も人気がありますね。
──アーリーアクセス版からの変更点について,もう少し教えてください。
ドイル氏:
アーリーアクセス版にはクエストがありませんでした。そのため,NPCに話しかけるだけでアイテムを入手できたんです。ただ,それでは簡単すぎるので「もっとチャレンジがほしい」というリクエストが寄せられました。
そこで,クエストをこなすことによって新しい生き物や乗り物などを手に入れられるようにしたんです。さらに,プレイヤーをからかうような行動を取る「トラブルメーカー」も用意しました。
あとはPS4のコントローラーに合わせたユーザーインタフェースですね。
──これまでプレイヤーが作った中で,面白いと思ったオブジェクトやマップはありますか。
ドイル氏:
実は以前コンテストを開催しまして,そこで優秀な成績を収めた作品は,製品版に収録しているんです。たとえば灯台や雲の上の宮殿,大きなお城,空母,内装まで作り込まれたボートなどがそうです。
──ちなみに製品版のSteam版とPS4版に違いはあるのでしょうか。
ドイル氏:
基本的に違いはありません。ただSteam版は最大4人のマルチプレイを楽しめます。またPCのスペックが高ければ,そのぶんサクサクと遊べます。
──それでは三井さんにおうかがいします。すでにSteam版を遊ばれているとのことですが,リアルのLEGOと比較して,ゲームだからこそ感じられる本作の魅力を教えてください。
三井淳平さん(以下,三井さん):
まずは地形を簡単な指示で変化させられる機能です。リアルのLEGOだと,何時間も何日もかかる作業ですから。
もう一つはコピー機能ですね。リアルのLEGOだと同じものを100個作るとなると大変ですが,ゲームだと簡単にできます。LEGO上達のコツは,うまい人の真似をすることなんですが,コピー機能があれば非常に真似しやすいと思います。
──真似以外に,初心者が最初にやるといいことはありますか。
三井さん:
まずは平面から作って,少しずつ立体的にしていくといいです。またリアルのLEGOだと強度を考えてしっかりブロックを組み合わせなければならないのですが,ゲームの中だと造型に集中できますので,スムーズに作れますね。
──三井さんはどんなマップを作っているのでしょうか。
三井さん:
人間が暮らす街などです。地形から作ると,神様になったような気分を味わえますよ。
──ほかのサンドボックスゲームと比較して,LEGOだからこその魅力はありますか。
三井さん:
パーツがLEGOそのものという部分です。それが世界の中で動き回っているのは,やっぱり楽しいですよ。
──それでは,最後にドイルさんから,差し支えない範囲で今後のアップデート予定を教えていただければと。
ドイル氏:
申し訳ないのですが,今確定していることはないんです。ただ,皆さんを6か月待たせたあとに,ポンとアップデートするようなことはしません。順次情報を提供していきます。
たとえば今は,プレイヤーが作ったオブジェクトをアップロードしてシェアする「モデルシェアリング」の実現を検討しているんですよ。
──続報に期待しています。ありがとうございました。
ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント公式サイト
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