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[E3 2017]女性大統領“ラ・プレジデンタ”が自由の女神や彦根城を奪う。発表されたばかりの国家建設シム「Tropico 6」をチェックしてきた
「Tropico 6」の最大の特徴と言えるのが,1つの島ではなく,火山やサンゴ礁を含む4つの島からなる群島国家をプレイヤーが大統領(プレジデンテ)として支配するということ。それぞれの島にバナナ,サトウキビ,果実,コーヒー,石炭,油田などの生産拠点があり,プレイヤーが施設を建てることで仕事の需要が生まれる。すると,人々が移民してくるため,住宅地も用意しなくてはならない。
国民には名前や仕事先のほか,欲求や不満が設定されている。それは例えば,「家と仕事場の移動距離が長い」「遊ぶ場所がない」といったもの。彼らの希望を叶えてあげながら,需要と供給のバランスを取っていくというわけだ。
4つの島々に港の埠頭を建設すれば,国民はそれぞれの目的のために船で移動してくれる。だが,交通の便をより良くしたいのであれば,橋を架けたりトンネルを掘ったりすることも可能だ。道ができれば,農園や工場,アパートの近くに公共バスの停車スポットを用意することで,さらに人と物資の流れが効率化される。
なお,建設可能な施設は150種類を超えるとのこと。アパートは1つ1つ見た目の異なるものが建てられるので,個性的なミニチュア都市を作ることもできそうだ。
プレイヤーの国家は表向き,民主政治を謳う政権であるらしく,定期的に選挙を行う必要がある。そのたびにプレイヤーのプロセスが評価されるのだが,手っ取り早く支持を集めたければ,「税金を引き下げる」といった国民が喜ぶ公約を掲げることだろう。もちろん,それを守れなかった場合は次の選挙で後悔することになるかもしれないが……。
もっとも大統領の独裁国家であるため,従来のシリーズ作品と同様に選挙工作が可能らしい。いずれにせよ,大統領官邸のテラスから眼下の国民に対してスピーチする様子が,いかにも独裁国家らしくて面白い。
さらに「Tropico 6」では男性だけでなく,女性の大統領“ラ・プレジデンタ”でもプレイ可能になった点も付け加えておこう。
」(時代)によって変わるようで,今回はアメリカの「自由の女神像」,フランスの「エッフェル塔」,そして日本の「彦根城」などが確認できた。
前段で触れたとおり,「Tropico 6」の開発を担当するのはおなじみのHaemimont Gamesではなく,Limbic Entertainmentに変わっている。同社は「Might & Magic X: Legacy」シリーズなどで豊富な経験を持つドイツのデベロッパだ。
すでにSteamのプロダクトページが公開されており,日本語対応の欄にチェックが入っている。今回のデモを見る限り,しっかりと「Tropico」らしさを醸し出していたので,来年のリリースに期待したいところだ。