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設立25周年へ向けたプランを新川社長が自ら発表した「日本一ソフトウェア設立25周年発表会」をレポート
当日は同社代表取締役社長の新川宗平氏が,2018年の25周年に向けた展望や新作について発表した。その模様をレポートする。
1993年7月12日に有限会社プリズム企画として現会長の北角浩一氏が創業し,翌1994年7月に日本一ソフトウェアとして商号変更し現在に至る同社。2003年のアメリカNIS America Inc.設立以降,シンガポールやベトナムなどにも子会社を設立している。
創業当時から岐阜県に本社を置き,東京に進出しないことについて新川氏は「岐阜県は東京からそれほど遠くない」ことを強調しつつ,東京に進出して多くのメーカーに埋もれてしまうよりは,岐阜にしっかり根を張って我が道を行きたいと,その信念を語っていた。
そんな同社の25周年のテーマは「ありがとうを直接お客様に伝える」というもの。感謝の気持ちを持つことは,何周年を迎えても変わりはないが,この25周年ではそれを直接伝えるために,ユーザーとのコミュニケーションを主体に,この夏から1年をかけて全国津々浦々を行脚していくという。
その一環として行われるのが「日本一ソフトウェア設立25周年 全国キャラバン」だ。これは日本一ソフトウェアと「プリンセスカフェ」がコラボし,2017年9月1日の名古屋を皮切りに,全国5都市にてコラボカフェをオープンする。会場ではコラボメニューの提供やゲームに関するイラストの展示,また週末には開発者によるトークイベントの開催などが予定されている。会期中は各都市近隣のゲームショップや専門学校などを回ることも検討しているそうだ。
そしてこのイベント中の特別企画として「1万人と乾杯キャンペーン」も実施される。会期中のイベント会場にて,スタッフとともに乾杯をした人にはノベルティがプレゼントされ,さらに日本一ソフトウェアに関連するものが写った乾杯写真を,「#日本一25周年乾杯」のハッシュタグを付けてTwitterかInstagramに投稿することで,抽選で豪華賞品がプレゼントされるというものだ。
今回の25周年の企画で新川氏が最初に思いついたものだそうで,全国1万人以上のユーザーと乾杯をしたいということから実施が決定したとのこと。またこの企画に合わせて,イベント会場には新川氏が乾杯をしている特製立て看板なども用意される予定だ。
続いては同社が掲げる「Entertainment For All」という,ゲームに限らないさまざまなエンターテインメントを提供していく取り組みに基づく新コンテンツ情報が発表された。
その最初の企画となるのが「ボク姫様と乙女主義」だ。これは,昨年度のゲーム企画コンペの入賞作品を,日本一ソフトウェア原作でKADOKAWAからコミック化されるというもの。もともとはゲーム企画として考えられていたものだが,コンテンツの作り方としてスタートがゲームに限らなくてもいいのではないかという考えのもと,4コママンガとして展開されることとなったという。「何が正解かは分からないので,面白いと思ったことは何でもやってみる」という同社のチャレンジ精神が,この「Entertainment For All」という展開につながったと新川氏は話していた。
同プロジェクトの新作タイトルとしては,グラスホッパーマニファクチュア(以下,GHM)が手掛ける「シルバー2425」が,日本一ソフトウェアから発売されることが決定した。
本作は1999年にPlayStationで発売された「シルバー事件」のHDリマスター版と,その続編として携帯電話アプリで配信された「シルバー事件25区」のリメイク版を,1パッケージにしてPlayStation 4で発売するというものだ。
ステージにはGHMの須田剛一氏が登壇。「シルバー事件のPS4リメイクは悲願だった」という須田氏は,昨年の東京ゲームショウで新川氏と会ったことが,本作発売のきっかけになったと語る。また今回タイトルから「事件」が外れたのは,新しいゲームとして若いファンにも遊んでもらいたいという気持ちが強く,よりフレッシュなイメージにするためにシルバー2425というタイトルに変えたとのことだ。GHMとアクティブゲーミングメディアが共同開発中で,順調に進んでいると須田氏は話していた。
そしてその発売日も2018年3月15日に決定し,限定版も発表となった。限定版にはアートブックと4枚組のサウンドトラックが付属し,さらにNippon1.jpショップ限定版には,通常限定版の内容に加えて特製Tシャツも付属する。Tシャツのデザインはまだ決定していないが,須田氏は「キレッキレのデザインで作りたい」と宣言。またサントラにはGHMのサウンドチームがリミックスした音源12曲がCDとして初めて収録されることも明らかにされた。
須田氏は「18年前と12年前の作品となりますが,今見ても新鮮な部分はたくさんあります。とくに25区は,当時の感情やクリエイティブのエネルギーを放出した作品で,そうした作品を今のゲームとして遊んでもらえるのは本当に嬉しいです。本作でアドベンチャーゲームの新しいマーケットが作れるといいですね」と発売に向けてコメントした。
同社のモバイル事業として展開される新規タイトルも発表となった。「大変お待たせいたしました」と前置きした新川氏から発表されたのは,日本一ソフトウェア幻の作品「魔界ウォーズ」(iOS/Andorid)だ。
今を去ること13年前の2004年,同社の暑中見舞いハガキのイラストで披露された「アサギ」は,次回作の主人公(予定)」として紹介されたが,以降その作品が世に出ることはなく不遇のキャラクターとして注目されていた。そんな彼女が,ついに本作で主人公となる。
本作はクローバーラボの「ゆるドラシル」と「魔界戦記ディスガイア」シリーズの2タイトルを合体させたシミュレーションRPGとなるという。もともと両作品は,ゆるドラシルのほうでコラボを実現していて,ユーザーの親和性の高さや,確かな数字の結果が出たことで,本作を共同開発するに至ったと新川氏。ステージに登壇したクローバーラボ代表の小山力也氏は,「ゆるドラシルはタイトルのとおり,制約がゆるく,面白いと思ったものは何でもやろうという方向性があって,それが“史上最凶のやり込み”を掲げたディスガイアと一緒になることで,限界なく遊べるタイトルになると思います」と,本作のセールスポイントを語った。
ゲームには両タイトルのキャラクターが総登場し,そのデザインはすべてディスガイアのフォーマットにリファインされる。内容についてはまだ詳しく明かせないとしつつも,「スマホで遊べるシミュレーションRPGという部分をいい意味で解釈して,2作品ともまた違った遊び方ができるゲームになる」と小山氏はコメントした。現在はティザーサイトが公開中で,2017年8月5〜6日に岐阜で開催される「全国エンタメまつり」で新情報が明らかにされるとのことだ。
新川氏によれば,今回発表されたタイトル以外にも,25周年に向けていろいろと準備を進めているという。日本一ソフトウェアファンは,25周年に向けたこの1年を楽しみつつ,最新情報をチェックしておこう。
日本一ソフトウェア25周年特設サイト
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(C) 2018 Nippon Ichi Software, Inc. / Clover Lab,inc.
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