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あの“芸”から特別読切「TWO SHOTS」まで再現。舞台「幽☆遊☆白書」ゲネプロ公演をレポート
本公演は,冨樫義博氏が手掛ける同名漫画を原作とした舞台作品だ。「幽☆遊☆白書」といえば,1990年から1994年にわたり週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載され,コミック累計発行部数は5000万部を超えるという言わずもがな人気作品である。1992年のアニメ化でさらに多くのファンを獲得し,現在もなおゲームアプリが配信されるなど,その人気は衰えていない。
筆者もまた,TVアニメを観て「幽☆遊☆白書」を知った1人だ。当時は,“幼かった”のでストーリーこそ理解できていなかったものの,とにかくキャラクターが好きだった。筆者は今でいう蔵馬推しなのだが,2つ上の姉は飛影推しで,よく2人で好きなキャラについて語り合ったものだ。ちなみに,戸愚呂弟も敵ながらかっこいいなあと思っていた気がする(今回は出ないので次回作に期待)。
そんな感じで,なかなか思い入れのある作品が,まさかの舞台化。筆者は2.5次元舞台が好きだし,生で観るからこそ体感できる感動も知っているが……それでも初報を知ったときは不安だった。メイクとか,映像技術とか格段に上がってるとはいえ,やはりいろいろ無理があるじゃない。
しかし,その不安はメインビジュアルを見て3分の1くらい吹っ飛んだ。「なかなかやるじゃないの……」と,何様か分からない心の声が漏れた。もちろん個人差で感じ方は違うだろうが,少なくともキャラクタービジュアルのクオリティはとても高いと筆者は感じたのだ。
浦飯幽助:崎山つばさ |
桑原和真:郷本直也 |
蔵馬:鈴木拡樹 |
飛影:橋本祥平 |
コエンマ:荒木宏文 |
「これはなんとしてでも観に行かねば!」と,使命感にかられた筆者は,そんなこんなでゲネプロ公演に参加したわけである。さて,舞台上で一体どんな世界が広がっているのか。ドキドキする筆者の前で,ついに幕が上がった――
なお,ゲネプロの模様と,原作漫画のストーリーも補足として紹介していく。ネタバレになってしまう箇所もあるので,観劇前の人は避けたほうがいいかもしれない。
原作のシーンを見事に再現! 役者魂に感服
蔵馬の薔薇棘鞭刃が見られるのは,今作に限ってはオープニング時のみなので,見逃さずにチェックしてほしい。薔薇棘鞭刃の際にワイヤーを使った演出があったり,飛影の素早い動きをプロジェクションマッピングで表現するなど,再現度が高かった。
ここで突然BGMが切れ,コエンマが登場。どうやら,彼らの戦っている姿は,コエンマが見ている映像だったらしい。そして,彼らとはいかにして出会ったのか……コエンマがこれまでの過去をチャンネルを切り替える形で振り返っていく。
今作で語られる物語は,幽助が死ぬところから,蘇って霊界探偵になり,飛影との決着が着くまで。コミックスでいうとだいたい第3巻の途中までとなっている。
前半は幽助,ぼたん,コエンマ,桑原,蛍子,温子を中心とした幽助が生き返るまでの物語。休憩を挟んで展開されるのが,蔵馬,飛影,剛鬼の盗賊3人組との物語だ。
蔵馬の正体は,妖狐。深手を負わされ,人間界で生命になる寸前の受精体に憑依し,15年間育てられた。育ててくれた母親が病に倒れてしまい,その命を救うため,暗黒鏡が必要だったのだ |
飛影の正体は,邪眼師。“邪眼”と呼ばれる目を持ち,その眼力で下等妖怪や弱い人間を操ることができる。降魔の剣を手に入れ,何をしようというのか……。予定では剛鬼や蔵馬の宝も奪い,独り占めするつもりだったらしい |
正直,舞台版では割愛されるところが多いと思っていたが,そんなことはなかった。チャンネルを切り替えるという読切漫画を数本まとめたような構成だったためか,ちゃんと主軸となる部分は描かれていたと思う。
しかも,これは原作ファンにとって嬉しい限りなのだが,コミックス7巻に収録されている特別読切「TWO SHOTS」が描かれていたのだ。これは南野秀一として学生生活を送っていた蔵馬と,妹の氷女を探す飛影が初めて出会った頃の話で,人間を喰らう妖怪“八つ手”とともに戦うというエピソードになっている。
やはり「幽☆遊☆白書」は4人が活躍してこそな感じがあるので,前半は蔵馬と飛影の出番はないだろうなあと思っていたところに,これである。「なかなかやるじゃないの……」(2回め)
観劇を終え,最初にあった残り3分の2の心配は杞憂だったようだ。原作を知っていても面白いし,ちょっと忘れていても再燃するきっかけになりそうな作品になっていたと思う。チケット入手はもはやライブ・ビューイングすら困難かもしれないが, WOWOWとニコニコ生放送にて大千秋楽が生配信されるので,興味のある人はぜひ見てほしい。一見の価値ありである。
■舞台「幽☆遊☆白書」Blu-ray & DVD化
舞台「幽☆遊☆白書」
Blu-ray & DVD
2020年 2月27日(木)発売!
【発売・販売元】バンダイナムコアーツ
公式HP:http://officeendless.com/sp/yuhaku/
公式Twitter:@yuhaku_stage
バンダイナムコアーツBD&DVD 特集サイト:
https://v-storage.bnarts.jp/butai_yuhaku/
【商品情報】
Blu-ray:
BCXE-1495/¥8,800(税抜)/約220分予定(本編ディスク:約120分+特典ディスク:約100分)
リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD50G×2枚/16:9<1080p High Definition>
DVD:
BCBE-4972/¥7,800(税抜)/約220分予定(本編ディスク:約120分+特典ディスク:約100分)
ドルビーデジタル(ステレオ)/片面2層×2枚/16:9(スクイーズ)/ビスタサイズ
【収録内容】
◆本編(9月22日(日)愛知公演大千穐楽の模様を収録)
【共通特典】
封入特典:◆ビジュアルフォトブック(16P予定)
映像特典:◆バックステージ映像 ◆ビジュアル撮影メイキング ほか
※収録内容,特典,仕様等は予告なく変更になる場合がございます。
【舞台「幽☆遊☆白書」公演概要】
<日程/会場>
■東京公演:2019年8月28日(水)〜9月2日(月)/シアター1010
■大阪公演:2019年9月4日(水)〜9月8日(日)/森ノ宮ピロティホール
■福岡公演:2019年9月10日(火)〜9月13日(金)/ももちパレス
■愛知公演:2019年9月20日(金)〜9月22日(日)/一宮市民会館
<キャスト>
浦飯幽助:崎山つばさ
桑原和真:郷本直也
蔵馬:鈴木拡樹
飛影:橋本祥平
雪村螢子:未来
浦飯温子:角島美緒
ぼたん:平田裕香
剛鬼:新田健太
幻海:エリザベス・マリー
コエンマ:荒木宏文
<スタッフ>
原作:冨樫義博「幽☆遊☆白書」(集英社「ジャンプコミックス」刊)
脚本・演出:御笠ノ忠次
主催:舞台「幽☆遊☆白書」製作委員会
公式サイト&公式ツイッターも合わせてチェックしてください!
公式サイト:http://officeendless.com/sp/yuhaku/
公式ツイッター:@yuhaku_stage ハッシュタグ「#舞台幽白」
【WOWOW】
〇番組名:『大千秋楽生中継!舞台「幽☆遊☆白書」』
〇放送日時:2019年9月22日(日)16時〜終了時間未定 WOWOWプライム
○番組ページ:WOWOW 舞台「幽☆遊☆白書」番組ページ
https://www.wowow.co.jp/yuhaku/
〇視聴方法:
■ネット加入なら24時間受付中!「WOWOWステージ」で検索
https://www.wowow.co.jp/join/index.html
※お申込みの際,アンケートにて「ステージ」ジャンル「幽☆遊☆白書」をお選びください。
■お電話での加入も受付中!
0120-808-422(午前9:00〜夜9:00 年中無休)
※お電話の際,「『幽☆遊☆白書』が見たい」とお伝えください。
【ニコニコ生放送】
〇番組名:舞台「幽☆遊☆白書」9.22千穐楽 ニコニコ生中継
〇日時:2019年9月22日(日)16:00〜終了時間未定
〇視聴URL:https://live.nicovideo.jp/watch/lv320962015
〇視聴方法:本番組の後半は,プレミアム会員限定視聴となります。番組全編を視聴するにはプレミアム会員のご登録が必要です。
- 関連タイトル:
幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル
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幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル
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(C)Yoshihiro Togashi 1990年−1994年 (C)ぴえろ/集英社
(C)KLabGames/AXEL GameStudio Inc.
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