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[TGS 2018]魔法の筆で描いた“かいぶつ”達の力を借りて道を切り拓く。「アッシュと魔法の筆」メディアセッションをレポート
北米では原題の「CONCRETE GENIE」というタイトルで開発が進められている本作。CONCRETE(コンクリート)には壁という意味が込められており,GENIE(ジーニー)は主人公が壁に描く“かいぶつ”を指している。タイトルが示すとおり,主人公のアッシュが魔法の筆を使って壁に“かいぶつ”の絵を描くとそれが動き出し,その力を借りて物語を進めていくという,独自のシステムを持ったアクションゲームとなっている。
アッシュは寂れた漁村「デンスカ」に生まれ育った心の優しい少年だが,友達がおらず,ほかの子供達にいじめられている存在だ。体験版のシーンの直前に,アッシュはいじめっ子達に大事なスケッチブックを破かれており,その散り散りになったページを探していくこともゲームの目的の1つとなっている。
アッシュには,背負っている大きな魔法の筆を使って目の前にある壁などに絵を描くと,その絵の“かいぶつ”が彼を助けてくれるという不思議な能力があり,スケッチブックのページを集めていくと,より複雑な絵を描けるようになる。“かいぶつ”の場合はツノやシッポなどを描き加えられ,景色なら草や木々,太陽などのさまざまなオブジェクトを描けるという具合だ。最終的には100種類以上の絵が描けるようになるとのこと。
壁に絵を描くときはDUALSHOCK 4を使用する。絵の種類を選んでDUALSHOCK 4を動かすと,ジャイロで検知した動きによって絵が描かれていく。感覚で動かすだけで描けるので,絵心がなくても問題なし。また[R2]の押し加減でタッチを変えられるなど,絵に変化を付けて楽しむこともできる。
アッシュが描いた“かいぶつ”は,AIによって壁の中を自分の意思で動き回っている。アッシュと“かいぶつ”は持ちつ持たれつの関係にあり,彼らの行く先に景色を描いて進む道を作ってあげたり,一緒に遊んで楽しませてあげたりすることで,彼らの特別な力を借りられるのだ。
セッションでは火の力を使う“かいぶつ”を描いて,ルート上の障害物を火で燃やしてもらうというギミックが披露された。彼らは,体を縦長に描けば2足歩行に,横長に描けば4足歩行となり,通れる場所などが変わってくるそうだ。
ステージ内の青黒く光った壁は,普段どおりに絵を描くことができないので,“かいぶつ”から得た「スーパーペイント」の能力を使う必要がある。スーパーペイントは力が一定量溜まると使えるようになり,普段よりも派手に絵を描いて,“かいぶつ”の行動範囲をさらに広げられる。
ゲームには,アッシュが進む道を切り拓くこと以外にも目的があり,今回のステージでは壁に絵を描くと明かりが灯り,すべてに絵を描くと漁村全体を明るく蘇らせることができた。こうした目的はステージによって変わり,先に進むほど複雑で攻略しがいのある内容になっていくという。また,アッシュ自身もステルス行動やパルクールといったアクションが可能で,その動きもゲームの面白みの1つとなっている。
ちなみに,主人公のアッシュという名前は開発チームのメンバーの名前で,その人物が描いた,「小さな男の子が,壁に描いた怪物と共にいじめっ子達に立ち向かう」という絵がゲームデザインの原案になっているそうだ。
全部で18人という小さな開発チームが手掛けているゲームながら,E3 2018では7つもの賞を取ったという「アッシュと魔法の筆」。ロビリヤード氏は,ユーザーからのポジティブなリアクションが開発の原動力となっていると感謝の言葉を述べると共に,期待してくれているユーザーを裏切らない作品を作ることを約束し,セッションを締めくくった。
「アッシュと魔法の筆」公式サイト
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(C)Sony Interactive Entertainment LLC.
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