プレイレポート
明日発売「すばらしきこのせかい -Final Remix-」プレイレポート。オリジナル版のプレイヤーも,まったくの初心者も,それぞれに楽しめる
Nintendo Switchのスペックに合わせてキャラクターや背景のグラフィックスを一新し,Joy-Con操作の実装,サウンドの高音質化,新曲とアレンジ楽曲,新シナリオの追加など,オリジナル版から大幅なパワーアップを図っている。
4Gamerでは先日,ゲームに1時間程度触れてのファーストインプレッションを掲載したが,本稿では,もう少しプレイを進めて気づいたことなどを紹介していこう。
Nintendo Switch「すばらしきこのせかい -Final Remix-」のファーストインプレッション。気になる新シナリオなど,追加要素を体験してきた
スクウェア・エニックスが2018年9月27日に発売予定のNintendo Switch用ソフト「すばらしきこのせかい -Final Remix-」のファーストインプレッションをお届けしよう。Switchならではの要素や新シナリオなど,オリジナル版をプレイした人にも見逃せないものとなっている。
本作の舞台となるのは2000年代の東京・渋谷をモデルにしたシブヤだが,この街がちょっとした見どころになっている。
ゲームではハチ公前やセンター街,道玄坂といった基本的な地理関係がきちんと再現されている。
ただ,2018年の今は渋谷もところどころ店舗が入れ替わっていたり,渋谷駅周辺の再開発が進んでいたりするので,街並みが現在の渋谷とは少々違っているのだ。
2000年代初頭に通勤で渋谷駅を利用していた筆者にとっては,ゲーム内のシブヤを見て懐かしいと感じる部分も少なからずあった。つまり本作はそれだけ上手に当時の渋谷の特徴を捉えている。
また,当時を知らない人は,二重の意味で「渋谷のようで渋谷ではない」という感覚を覚えるのではないだろうか。
そんなシブヤのスクランブル交差点で目覚めた主人公のネクは,「提示されたミッションを制限時間内にクリアしないと,自身の存在を抹消される」という「死神のゲーム」に,いつの間にか参加していた。ネクはわけが分からないまま,同じくゲームに参加している女の子・シキをパートナーとしてミッションに挑むこととなる。
ネクは常にヘッドホンを着用しているのだが,これは他人と深い関わりを持とうとしない彼の心理の象徴でもある。
そんなネクが,シキをはじめとするほかのゲーム参加者と行動を共にする中で見せる変化が,本作のストーリーの軸になるのだ。
独特な雰囲気を持つグラフィックスや冒頭の展開などの印象から,「どんなストーリーなのか,イメージが湧かない」と思う人もいるかもしれないが,本作の物語は王道のボーイ・ミーツ・ガールであり,少年の成長物語。幅広い層に響くはずだ。
本作の特徴の一つとなる,Nintendo Switchに合わせた新たな操作に関しては,先日掲載したインプレッション記事のとおり。
各ミッションの中で,ネクは効果の異なる「バッジ」を複数装備し,プレイヤーの行うタップやスラッシュ,ドラッグといった操作によって「サイキック」を発動して,「ノイズ」と呼ばれる敵と戦うことになる。
オリジナル版のバトルは,ニンテンドーDSの2画面構成を活用し,下画面のネクをタッチで,上画面のパートナーを十字キー(または[A][B][X][Y])で操作するものだったが,本作では当然ながらNintendo Switchの1画面向けに再構成されている。
パートナーは,プレイヤーが特定の操作を行うことにより画面内に登場し,敵を攻撃する仕様となったのが大きな変更点だ。
また,パートナーとネクが同じ敵に同時に攻撃を成功させると連携攻撃となり,画面右上に表示された「シンクロ率」が上昇していく。シンクロ率が100%以上になると,必殺技「サイキック・マッシュアップ」を発動できるようになり,パートナーに応じて用意されたミニゲームのプレイ結果に応じて,敵全体に与えるダメージ量とバトル終了後のドロップ率が変動する。
なおシンクロ率は,特定のアイテムによって上限を100%以上にできるという仕組みだ。
したがって効率的にサイキック・マッシュアップを発動するためには,パートナーの攻撃操作と,ネクが装備するバッジの操作を同じか,近いものにしたほうがいい。
例を挙げると,シキの操作は敵をタップすることなので,ネクのバッジも敵や空間をタップするものを選ぶと,同時攻撃になりやすい。ほかには敵や空間をスラッシュするバッジも相性がいいように感じたが,自分に合った組み合わせを探してみるのもいいだろう。
そのほか本作には,バッジの収集および育成・進化や,ノイズ図鑑のコンプリート,フードアイテムを使ったネクのステータス強化,ショップでのアイテム購入による店員との関係構築など,さまざまなやり込み要素が存在する。
また,ストーリー本編でエンディングを迎えたあとはチャプターセレクトが可能となり,その時点のセーブデータを引き継いで任意のチャプターをプレイできる(いわゆる“強くてニューゲーム”)。
さらに各チャプターで特定の条件を満たすことにより,そのチャプターの「シークレットレポート」を入手できる。このレポートには,ストーリー本編で語られなかった背景や設定が記されているので,本作を気に入った人は,ぜひやり込んで集めてほしい。
また,新シナリオ「A NEW DAY」も,見逃せないところだ。このシナリオは,地理関係などが異なるシブヤで,ネクとビイトが「死神ゲーム ハードモード」に挑戦するという内容。ネクの頭に浮かんだ映像によると,どうやらシキも“この”シブヤにいる模様だ。
また,新シナリオでは,新たなバッジやノイズ,さらにはバトル中の時間経過に応じてノイズが分裂して増えていく「スプリット・ミッション」などの新ミッションが登場する。
以上のように,本作はオリジナル版を遊んだことのない人が楽しめるのはもちろん,すみずみまでやり込んだという人も,もう一度新鮮な気持ちでプレイできるタイトルだ。
ファーストインプレッションでも紹介したように,タッチ操作とJoy-Con操作でもプレイフィールが大きく変わるので,自分なりの楽しみ方を見つけてほしい。
「すばらしきこのせかい -Final Remix-」公式サイト
- 関連タイトル:
すばらしきこのせかい -Final Remix-
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