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印刷2018/03/27 14:52

プレイレポート

[GDC 2018]新作VRアクションRPG「GARGANTUA」を先行体験。剣や盾を自由自在に操る本格的なバトルが楽しめる

 GDC 2018の会場から徒歩数分の場所にあるgumiのアメリカ法人のオフィスで,gumi傘下のVRコンテンツ開発スタジオ,よむネコが新作「GARGANTUA」(ガルガンチュア)のデモを披露した。実際にプレイすることもできたので,その模様をレポートしよう。

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ハードコアなアクションRPG「GARGANTUA」


 「GARGANTUA」の世界観は,ルネサンス期の作家,フランソワ・ラブレーによる巨人族物語「ガルガンチュワ物語」にインスパイアされたと思われるもので,巨人族に支配された世界で奮闘する人間の姿が描かれるようだ。ストーリーを手がけるのは,小説家で著名ゲームのシナリオライターとしても知られる,重馬 敬氏である。

 ゲームジャンルとしては一人称視点のアクションRPGとなるが,「ソードアート・オンライン」のように,ネットワーク上にいるほかのプレイヤーとパーティを組むファンタジーRPGを目指しているという。

 現時点ではまだα版といった状況で,マルチプレイには対応しておらず,今回のデモもシングルプレイでバトルシステムを体験するものになっていた。
 使用されていたVRヘッドマウントディスプレイはOculus Riftで,Oculus Touchを両手に持ってプレイするスタイルだ。

 グラフィックスのテイストはリアル系で,ラノベやジャパニメーション風ではなく,重厚な雰囲気で統一されている。ゲームエンジンはUnreal Engine 4だそうだ。

 プレイを開始し,視線を下に向けると,重そうな鎧を着た自分の胸元や腕が見える。

両手の軌道がゲームメカニクスのキモなので,両手の位置については綿密なキャリブレーションが行われる
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両手にOculus Touchを持ってプレイするスタイル。両手で武器を操り,移動はスティック操作,特殊行動のためにボタン操作も使うという操作系だ
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 移動は移動ポイントへのワープ方式ではなく,Oculus Touchのスティック操作で自由に動けるタイプ。そうなると酔いが気になるところだが,起きにくいように調整されているとのこと。筆者はVRで酔ったことがないので,「酔いやすいか否か」の所感はよく分からなかった。

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 チュートリアルを終えて,巨人達が住んでいるとおぼしき,大きなスケールの迷宮を進んでいくと,奥から敵の剣闘士が登場して,戦闘開始。
 戦闘はターンベースではない,ピュアなリアルタイム剣術アクションとなっていて,敵も自分も武器を振りまわし,相手に攻撃を命中させてダメージを与えていくのが基本的な流れとなる。

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 武具は左右の手に各々持つことができるので,二刀流を気取ってもいいし,盾と剣を持ったオーソドックスな闘剣士スタイルでもいい。
 Oculus Touchを振った軌道で剣が振られるので,一般的な剣術格闘ゲームのように,縦斬り,横斬りが明確に分けられているわけではない。それこそ自由な軌道で相手を攻撃できるのだ。Oculus Touchのボタン操作で武器を投げつけることもできた。

腕を振ればその通りの軌跡で武器が振られる。フェンシングのような突き攻撃も可能だ
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 敵も多彩な軌道で剣を振ってくるが,自分の武器を前にかざして,その軌道を受け止められればガードできる。とはいえ,相手の剣の振りはそれなりに速いので,剣だけで攻撃をガードするのは難しく,面で攻撃を受けとめられる盾のほうが受け流しやすい。

 戦闘中の移動は,優先ターゲットとなる敵をロックオンしてその周りを回れる「ゼルダの伝説」的なシステムがあったり,頭部を前後左右に揺り動かすことによるダッシュ避けのような回避もあって,VRゲームながらもアクション要素は相当に豊富だ。

丸い照準がロックオンシステム。敵を視界の中央に捉えながらの移動ができる
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 プレイ感覚としては,立体的に武器と武器が衝突する「いかにも剛体物理シミュレーションやってます」みたいなところが独特で面白い。開発担当者によれば,一般的な格闘ゲームのように「武器の攻撃部位に攻撃判定を割り当てる」のではなく,実際の剣撃のように,速く剣を振ればその運動エネルギーが打撃ダメージに変換されるような,かなりしっかりした打撃の物理シミュレーションをやっているのだとか。

 もちろん,「いかにもゲーム」的な要素もあり,振りかぶっての大斬りは「エネルギー溜め」が発生し,ガード不能技に近い強力な攻撃を与えられる。
 こうした強力な攻撃やダッシュ避けを連発しての“CPUはめ”を回避するためか,強力なアクションを使うと「スタミナ」が消費され,そのゲージがゼロになると自身のアクション性能が落ちてしまうシステムも搭載されている。こうなると敵に対して無防備になるため,戦闘中はスタミナゲージの管理が求められるのだ。このシステムが本作を攻略するうえでのコアな部分となるだろう。

頭を振ってのダッシュ避けはなかなか爽快で面白い
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 前述したように,現時点ではα版といった感じなので,今後もゲームメカニクスには手が入れられるだろうとのことである。開発担当者は,ファンタジーRPGらしく魔法キャストの要素なども計画していると述べていた。
 これだけ身体を動かすゲームなので,どこかのアミューズメント施設のアトラクションとして展開する予定なのかと思いきや,一般ユーザー向け製品としての提供を考えているそうだ。

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 現時点で発売時期や価格は未定とのことだが,今後の展開を注視していきたい作品だ。

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