プレイレポート
[TGS 2018]「デビル メイ クライ 5」プレイレポート。電撃,衝撃波,豪腕,そしてロケットパンチ!4つのデビルブレイカーを使いこなして戦え
スタイリッシュアクション「デビル メイ クライ」シリーズの,11年ぶりとなるナンバリングタイトル最新作では,既報のとおり,主人公のネロは悪魔の手「デビルブリンガー」を失っており,その替わりとして,機械の義手である「デビルブレイカー」を使って戦うのが見どころとなっている。
今回のTGS 2018では,複数あるデビルブレイカーのうち,「パンチライン」と「バスターアーム」が初公開となり,実際のプレイで体験できるようになっていた。そのプレイフィールをレポートしよう。なお,今回の体験版はPlayStation 4でプレイしたので,ボタンの説明がDUALSHOCK 4のものとなっていることをお断りしておく。
剣による強化技「イクシード」が出しやすくなった
さっそくデビルブレイカーの説明を……と行きたいところだが,まずはネロの基本攻撃となる剣と銃について見ておきたい。
ネロの武器となるのは,前作から引き続いての登場となる燃焼機関を内蔵した剣「レッドクイーン」と,大型リボルバー「ブルーローズ」,そして新登場の義手デビルブレイカーという3種類だ。
レッドクイーンとブルーローズによる剣と銃のコンビネーションは,前作と同様。剣と銃の攻撃がスムーズにつながるあたりは,実にDMCっぽい。もちろん,コンボのヒット数が増えると戦闘の評価である「スタイリッシュランク」も上昇。モーションのカッコ良さと相まって,自然とスタイリッシュな動きをしたくなる。ボタン連打でもそれっぽい動きはできるのだが,「イクシード」や「EXアクト」を意識するとよりゲームが面白くなるだろう。
イクシードとは,レッドクイーン内蔵の燃焼機関を用い,「EXゲージ」を消費して斬撃を強化する能力だ。一方,レッドクイーンの攻撃がヒットしたときに,タイミング良く[L2]トリガーを引くとEXゲージが溜まる。これが「EXアクト」だ。
EXアクト自体は,前作にも存在していたシステムだが,トリガーを引くタイミングが結構シビアだった。それがDMC5では,タイミングがあまり合っていなくてもそれなりにEXゲージが増えるようになったため,比較的簡単に強化技を出せるようになり,「とりあえずチャレンジしてみよう」という気分にさせられる。
激しいバトルの中で,タイミングを意識しつつトリガーを引くというのはいい意味で忙しく,強化技が出ると達成感を感じられた。
簡単操作で大技を決める「デビルブレイカー」がもたらす新たな駆け引き
新要素であるデビルブレイカーは,取り外し式の義手で,マップ内に落ちているものを拾うことで,最大4個までストックできる。
デビルブレイカーにはいくつかの種類があり,それぞれ能力が異なる。これまでgamescom 2018などでは,電撃で攻撃する「オーバーチュア」や,衝撃波を使う「ガーベラ」などの存在が明らかになっている。一方,今回筆者がプレイしたTGS 2018バージョンでは,パンチを放つ「パンチライン」と,敵を投げ飛ばす「バスターアーム」という2種類を体験できるようになっていた。
デビルブレイカーのキーワードは「簡単操作で大技」「リスクアンドリターン」「使い捨て」の3つだ。
デビルブレイカーは[○]ボタンのひと押しで大技を出すことができる。コンビネーションの締めに組み込むのはもちろん,敵に追い詰められたときにも,ボタンひとつで仕切り直しが可能だ。
オーバーチュアは電撃で敵を吹っ飛ばし,ガーベラは衝撃波を放ってネロが弾丸のようにカッ飛ぶという具合。今回の体験版で初公開となったパンチラインとバスターアームもユニークな能力を持っている。
パンチラインは,飛び道具のように義手を射出する攻撃なのだが,射出後に[○]ボタンを押し続けると,ネロが拳の上に乗り,自由に飛び回ることが可能となるのだ。飛行中には[□/△/○]ボタンで,サーフィンかスケートボードのようにトリックを繰り出しつつ攻撃できるので,敵を手玉に取っているかのようでスタイリッシュだ。
対照的にバスターアームは,敵を掴んで投げ飛ばす攻撃を行うもの。華麗に飛び回るパンチラインに対し,なんとも無骨でカッコイイのがバスターアーム。地上でも空中でも使えるうえに,もちろん剣や銃とのコンボや,敵をワイヤーで捉えて引き寄せる「ワイヤースナッチ」との組み合わせも可能だ。
ブルーローズの銃撃→レッドクイーンの連続攻撃→ワイヤースナッチの引き寄せ→バスターアームの投げ→再び銃撃……といった具合に自由度の高いコンボも可能で,研究のしがいがありそうだと感じられた。
大技にはリスクがともなう
大技が便利だからといって,連発しているだけでは敵に勝てない。使用中に敵から攻撃を受けると,デビルブレイカーは破壊されてしまう。大技にはリスクがともなうというわけだ。
デビルブレイカーがすべてなくなったとしても,予備がマップ中にゴロゴロと落ちているので,これを回収すればいい。ただし,拾ったデビルブレイカーと今使っているものを交換することはできないし,ストックに並ぶ3個のデビルブレイカーを自由に並べ替えることもできない(※製品版ではニコの乗るトレーラーがマップ内に出現するので,そこでのみ並べ替えられるようだ)。つまり,戦場ではその場その場でアドリブを効かせて,今あるデビルブレイカーを活用する必要がある。
つけ加えておくと,デビルブレイカーが砕けると,腰から予備を取り出して装着するのだが,これがいかにも厨二病っぽくてカッコイイ。
デビルブレイカーは使い捨てるもの?
DMC5では,デビルブレイカーを犠牲にして放つ特殊技がいくつかあるのも面白い。
そのひとつである「ブレイクアウェイ」は,[L1]ボタンを押すことでデビルブレイカーを自爆させる緊急回避技だ。シューティングゲームのボムのようなもので,敵から攻撃を受けていたり,吸い寄せられたりしていても確実に脱出できる。もちろん,装備中のデビルブレイカーはなくなるが,ボムと同様,使わずに死んでは元も子もないので,うまく使っていこう。
もうひとつの切り札が,[○]ボタンのタメ押しで放つ「ブレイクエイジ」。こちらもデビルブレイカーが壊れてしまうのだが,それだけに効果は絶大だ。
たとえば,オーバーチュアを装備中に使うと,敵を掴んで爆弾を仕かけたうえで,銃撃で起爆できる。ガーベラは,地上だとビームを放射し,空中なら乱反射する無数のレーザーを放つ攻撃となる。パンチラインは渾身の一撃を放つといった具合で,決まると画面がクローズアップされるので,気分は爽快。腕を犠牲に大技を決めるという厨二感が心に刺さる。バスターアームの場合はスーパーアーマー状態で掴みかかる。こちらも正に切り札という感があり,盛り上がるタイミングで決めたいところだ。
単なる切り替え式の特殊攻撃ではなく,何かあると壊れてしまうというリスクアンドリターンを持たせて,使い捨てにしたところにデビルブレイカーの面白さがある。
敵の大技を食らいそうになったときに,デビルブレイカーを犠牲にしてブレイクアウェイで抜け出すか,それとも温存するか。あるいは,ブレイクエイジを使って一気にダメージを与えるべきか,通常使用でコツコツと攻撃していくかといった具合に,操作を複雑にするのではなく,判断すべき選択肢を増やすという感じで,なかなかに面白い。
たとえば,ボス戦でデビルブレイカーが切れてしまった場合,マップを回って変わりを探すことになるのだが,ボスのほうをちらちらと見つつマップ内を駆け巡るのは,なかなかにスリリングだ。主人公の特殊能力が,オンリーワンの悪魔の手から機械製品になったあたりは,キャラクター性にも影響しそうな印象を持っていたが,実際に遊んでみると,DMCっぽさはそのままに新しい面白さを作れていると感じられた。
カプコンブースの体験版では,ゲーム冒頭から最初のボス「ゴリアテ」までをプレイできた。
ゴリアテは,腹に巨大な口がついた肥満体の悪魔で,力任せに暴れては建物を壊す粗暴なヤツ。攻撃力は高いが,巨体ゆえに足元には隙があるいうアクションゲームのお手本のような存在で,ひとたび怒ると腹の口でネロを吸い込んだうえで,極太の火炎や隕石弾を放ってくる。
吸い込み攻撃はブレイクアウェイで脱出するのが有効だが,デビルブレイカーのストックに注意しつつ戦いたいところだ。上手く戦えばバスターアームでジャイアントスイングをかけられるようなので,会場で試遊してみようと考えている人は,いろいろと試してみてほしい。
「デビル メイ クライ 5」公式サイト
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