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[TGS 2019]スマートフォン版の開発報告も! 開発秘話が語られ,ロードマップも公開された「マジカミ」ステージイベントをレポート
さらにバトルはスタイリッシュでストーリーも濃厚で謎もいっぱいといった具合で,“総制作費12億”という数字が先行している部分はあれど,ゲーム性にも注目したいタイトルだ。
東京ゲームショウ2019の一般公開日初日(9月14日)にDMM GAMESブースのステージで行われた「マジカミ TOKYO GAME SHOW 2019 スペシャルステージ」では,そんなマジカミのゲーム紹介やロードマップ公開,開発秘話など内容満載のイベントだった。本稿でその模様をお届けしよう。
「マジカミ」公式サイト
ステージは,MCを務めるラバーガールの大水洋介さんが右腕部骨折状態であること,マジカミプロデューサーであるジ・アブソリュートリー・パーフェクト・ワン氏がインフルエンザA型発症により登壇できなくなった報告から始まった。なかなかタフな幕開けである。
ジ・アブソリュートリー・パーフェクト・ワン氏の代理として陸戦型ジム氏が登壇し,ゲームの紹介に入った。オープニングアニメーションは大変よく動き気持ちいいほか,WebGLを駆使したブラウザゲームとは思えない3Dグラフィックスも魅力だ。放置周回も可能で,最近のプレイ事情をよく見ているタイトルでもある。
本作がどんなゲームかは以下記事にまとまっているので,初見の人はチェックしてみよう。
体験版の配信が始まった新作PCブラウザRPG「マジカミ」を先行プレイ。謎多き物語とスタイリッシュなバトル,美麗なグラフィックスが魅力
DMM GAMESで体験版の配信が始まった「マジカミ」のプレイレポートをお届けしよう。グリフォンの新スタジオ「Studio MGCM」が,“(たぶん)国内PCブラウザゲーム史上最高の制作費”とうたって開発中の本作は,謎多き物語とスタイリッシュなバトル,ハイクオリティなグラフィックスが魅力のPCブラウザ用RPGだ。
開発秘話のパートでは,20〜30代に刺さるゲームを作りたいという考えからスタートし,美少女ゲーム「CLANNAD」のように“人生”と言われるくらいの作品を目指すことになったというエピソードが語られた。2000年代に遊んだ美少女ゲームの面白さを今風の形でリバイバルしたい,“魂をインストールしたい”という思いがあり,またバトルも古き良きバトルシステムを昇華させる方向性になっていったという。
王道の魔法少女ものに見えるが,ビジュアルはどこかしら違和感を覚えるようなものにし,興味を持ってもらえるようなデザインを意識したそうだ。たとえば,道路標識や掃除機をもっているところや,また渋谷を舞台にしていることも同様の理由からと語られた。
開発には4年ほどかかり,制作費12億とオープンにしている理由も語られた。単純に4年という年月の積み重ねや,デザインにコストが掛かってしまっただけでない。やはりブラウザで3Dキャラクターを動かすのは開発開始時から難しく,最初は3Dモデル3体を出すこともできなかったそうで,パーティメンバーの4体を動かすまでも苦労したという。
長く開発していると,その間に世の中は大きく変化していく。そういったこともあり,当初採用していたゲームシステムを作り直すこともあったそうだ。それについては,ブラウザでゲームをするうえで,いかに軽くして起動を早くするのかという調整が重要であることを語り,時代に合わせて変化させていくことへの戸惑いはないようだった。ここでは,5G普及を見据える発言もあった。
陸戦型ジム氏からは,アニメ化を希望する発言が飛び出した。もちろん現状は何も決まっていないのだが,マジカミのコンテンツをもっと拡げていきたい野望はあるといった雰囲気であり,今後が気になるプレイヤーも多いハズだ。
また石原大河氏は,事前登録を始めたときから海外の反応も多く,また海外ゲームメディアにいつの間にか取り上げられていたというエピソードに触れ,“夢”だと断ったうえで海外展開を挙げた。これは海外のゲーマーからも遊びたいという声があり,かなえたい夢であるそうだ。
初公開情報としては,9月からハーフアニバーサリーにあたる12月までのロードマップの公開があった。具体的な要素については9月〜10月に集中していたが,現役プレイヤーもこれから始める人もチェックしておくといいだろう。
そして,スマホ版の検証開始の報告があった。まだまだ開発中で配信時期も未定だが,このことを早く伝えたく,急遽,開発中のものを用意したとのことだ。
情報が目白押しのスペシャルステージであり,足を止めて観ている来場者も多くいた。マジカミを初めて知った人は,まずはPVをチェックしてみると,開発陣が目指す方向性がなんとなく分かってくるだろうし,積極的に攻めている姿勢も感じられるだろう。
プレイヤーにとっては,開発秘話から足をしっかりと地に着けて進めていることが感じられたのではないだろうか。筆者は本作を軽くチェックしていたくらいなのだが,開発秘話のあたりで,TGS後にプレイするタイトルリストにマジカミを加えたことも記しておく。
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