プレイレポート
DJプレイがテーマのストラテジー? 年内発売予定のSwitch用ソフト「Hexagroove」を紹介
4GamerではGDC 2019への出展の模様をこちらの記事でお伝えしたが,今回改めてデモを見せてもらい,短い時間ではあるが試遊することもできたので,本稿でゲームの概要を紹介しよう。
本作のメインとなるモードでは,プレイヤーがDJとなっていくつものステージでプレイを披露し,観客を盛り上げていく。
マップ上に点在するステージに続いて,「House」「Techno」といった種類がある音源パックを選ぶとプレイがスタート。画面中央に表示されるサークルには最大8つの楽器アイコンが並び,それぞれに4つのループフレーズが用意されているので,任意のものを選んで曲を作っていく。
画面下に棒のようなグラフィックスで表示される観客の「この楽器の音がほしい」といった感じの要求に応えると,観客のノリが良くなる。フレーズはBPM(テンポ)が統一されていて,どれを選んでも「明らかにおかしい」ということにはならないので安心だ。
前述したようにフレーズはループしているので,一度設定すれば曲は続いていくのだが,同じフレーズの繰り返しでは観客も飽きてくる(アイコンの色が緑になる)ので,そうなったらフレーズを変える。今回試遊できたステージでは,楽器アイコンが3つだったので割と落ち着いてプレイできたが,8つになったときは相当忙しいことになりそうだ。
そうやってフレーズを変え,観客を盛り上げていると画面が切り替わり,ミニゲームが始まる。画面奥から手前に流れてくるマーカーに合わせてボタンを押すリズムアクションや,レールの上を走るアイコンに合わせてアナログスティックを操作するというレースゲーム風のものなどが用意されていて,これが終わると再びステージでのプレイが再開するという流れだ。
そうやってDJプレイとミニゲームを何回か繰り返すと曲が終わり,ミニゲームを含めたプレイの評価が下され,次のステージへと進んでいく。
冒頭で触れたように,本作は音楽に関連するテーマを扱いながらも,リズムアクションではなくストラテジーを謳っている。実際プレイしてみると,観客の反応を見ながらフレーズを選び,「そろそろ飽きるかな……」などと予測してフレーズの切り替えに備える感覚は,確かにストラテジーに近いものがあった。自分が夢中になって音楽にノリまくるのではなく,会場の雰囲気を確かめつつ観客をノせる感じも,うまくDJプレイの雰囲気を再現しているように思う。いろいろな意味で“クールなプレイ”が楽しめそうなゲームだ。
今回は使える楽器アイコンの数が少なく,観客が飽きるのを待つような状況もあったので,リズムアクションに比べると“熱さ”という点は少々気になった。だが,そのあたりは楽器の数が増えれば自然に解消されるだろうし,ときおり観客席に飛び込んでくるボールのバウンドに合わせてボタンを押すという要素もあるので,手持ち無沙汰と感じるほどではなかった。
また,合間に挟まれるミニゲームは,集中力を一段高めて挑む感じになるので,プレイのいいアクセントになっている。ステージからいきなり異世界に連れて行かれるような流れなので最初は面食らったが,ゲームとしてはこれが正解かもしれない。
フレーズの組み合わせには相性があって,これが評価にも影響するのだが,それを事前に確かめる手段はない。DJプレイ中の観客の反応や,ミニゲーム直前にフレーズを選択したときに動く画面左上のスライダーを見て,確かめるしかないので,高評価を得るためには,繰り返しプレイして覚え込むことになるだろう。また,フレーズを切り替えるのではなく,フレーズの音を切るといったテクニックも評価の対象になるので,かなり奥が深そうな印象だ。
今回はプレイできなかったが,本作には楽器のフレーズ切り替えを分担するマルチプレイモードもあり,さらに対戦プレイも構想中とのこと。リズムアクションではない,ユニークな音楽ゲームとして,年内のリリースを楽しみに待ちたい。
「Hexagroove」公式サイト
- 関連タイトル:
ヘキサグルーヴ:タクティカルDJ
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