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ガンダムコンテンツの未来が語られた「ガンダムカンファレンス Autumn 2022」レポート。“ガンプラスキャン”体験イベントの模様もお届け
今後のさまざまなビジョンが語られた「ガンダムカンファレンス」
「GUNDAM NEXT FUTURE」は,ガンダムシリーズのTVアニメーション最新作「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の放送を記念し,次なるガンダムの未来を目指してさまざまな形態で行われる総合イベントだ。これまでにも実物大ガンダム立像がリンクする「LINK THE UNIVERSE」,日本各地でのイベント「BASE SERIES」,公式総合施設「THE GUNDAM BASE」の魅力を凝縮したポップアップイベントなどを展開している。
今回のカンファレンスでは,「GUNDAM NEXT FUTURE」が,シリーズ45周年に向けたプロジェクト「GUNDAM NEXT FUTURE -ROAD TO 2025-」に移行することが発表された。この「GUNDAM NEXT FUTURE -ROAD TO 2025-」は,「リアルイベント」「ガンダムメタバースプロジェクト」「映像展開」という3つの柱を軸に展開していくという。
●リアルイベント
2022年11月2日〜2023年1月29日に東京国立博物館で開催される「150年後の国宝展 ―ワタシの宝物,ミライの宝物」にガンダムがテーマとなる出展が行われ,横浜の動くガンダム立像「RX-78F00」の1/10試作モデルが展示される。「今後もファンと歩み続けることで150年後にはさらなる進化を遂げ,国宝と言われてもおかしくない存在を共に創っていこう」というメッセージを込めた内容になるとのこと。
また,動くガンダム立像のある「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」も,2023年3月のグランドフィナーレに向けた企画を計画中だという。そして,2025年の関西万博では「もうひとつの宇宙世紀」を舞台に,未来社会の課題解決に向けた壮大な実証実験を行う「ガンダムパビリオン(仮称)」が出展される予定だ。
●ガンダムメタバースプロジェクト
これまでの「ガンダムカンファレンス」でも取り上げられてきたガンダムメタバースプロジェクトについては,メタバース空間に打ち上げを予定している「ガンプラコロニー」と「esportsコロニー」,そしてAIキャラクター「メロウ」について語られた。
ガンプラコロニーは,2022年度内のクローズドβテストに向けて開発が進められている。そこで重要な役割を担うのが,自分のガンプラを読み込ませる「ガンプラスキャン」だ。詳しくは後述するが,これは自分のガンプラが3Dモデルとなってバーチャルジオラマに展示されるというもので,将来的にはファン同士の交流創出を目指していくとしている。「『ガンダムビルドファイターズ』の世界を実現できる日が,すぐそこまで迫ってきている」と藤原氏は語っていた。
ガンダムメタバースで,ファン同士のコミュニケーションを促進するための取り組み「自動翻訳システム」と,AIキャラクターである「メロウ・ネージュ」の開発が進んでいることも語られた。
メロウは,将来のガンダムメタバースにおけるAIキャラクターのルーツとなる「試作1号AI」。藤原氏曰く「遊園地のキャストのような役割」で,ユーザーとゲームで遊ぶための「攻略AIユニット」「リアルタイム実況AIユニット」に加え,「司会AIユニット」「対話AIユニット」を持ち,“AI声帯”による発声で人間との会話ができるという。メロウはガンダムメタバース内で話題を提供してファン同士が会話(チャット)するきっかけを作り,その際の雰囲気や会話を学習して成長していく。どのようなキャラクターに育てるかという点も魅力の1つになるという。
ガンプラコロニーの後は,esportsコロニーの打ち上げが予定されている。先日サービスがスタートしたチームFPS「GUNDAM EVOLUTION」は,その皮切りとして位置づけられるタイトルとのことだ。
●映像展開
ガンダムの映像作品については,地上波放送・衛星放送・YouTubeといったプラットフォームで戦略的に展開していくという。
・「GUNDAM NEXT FUTURE×日5」
MBS・TBS系の“日5”枠(日曜日17時から)では,10月2日から最新作「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の第1シーズンが放送される。2023年1月〜3月には「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」「機動戦士ガンダム サンダーボルト」「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」をそれぞれ全4話に編集した「TVエディション」を放送し,2023年4月から「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の第2シーズンに移行する予定だ。
・「GUNDAM NEXT FUTURE×BS11 ガンダムアワー」
金曜19時〜20時,土曜19時〜20時の「BS11 ガンダムアワー」は,「機動戦士ガンダムOO」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」といった過去作を放送。2023年1月からは「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の第1シーズンも登場する。また,2023年には「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の全話放送も行われる。
・「GUNDAM NEXT FUTURE×ガンチャン」
YouTubeの公式チャンネル「GUNDAM Channel」では,2022年10月2日から毎週日曜16時30分より過去作品の特選エピソードをプレミア公開する。また,ガンダムファンが自由に映像を制作・配信できるように,映像素材とガイドラインが用意されるのに加え,ファンが制作した動画と連携する展開が行われるという。具体的な部分はまだ語られなかったものの,ネットミームと化した名台詞や名シーンも多いガンダムシリーズだけに,より大きな広がりを期待できそうだ。
こうした展開を通じ,レジェンダリー・エンターテインメントとサンライズが制作する実写版につなげていきたい,と藤原氏は語る。バンダイナムコグループは,ガンダムをキャラクターとしての「IP(Intellectual Property。知的財産)」から社会的アイコン「SP(Social Property)」へ成長させていきたいと語り,カンファレンスを締めくくった。なお,次回の「ガンダムカンファレンス」は2023年3月が予定されているとのこと。
「GUNDAM NEXT FUTURE -TOKYO BASE-」は,会場全体がガンダム尽くし!
カンファレンスの会場となった東京都・新宿住友ビルの三角広場では,2022年9月29日から10月2日まで「GUNDAM NEXT FUTURE -TOKYO BASE-」が開催されている。
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」を中心に,さまざまな展示やスペシャルステージが行われるが,プレオープンの9月29日に内覧することができた。
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の主人公機「ガンダム・エアリアル」の頭部を,回収したガンプラのランナーで作った全高3mの実物大ヘッド,「機動戦士ガンダム」のラストシューティングを表現したバルーン,歴代主人公機の立像など,新作からこれまでの「BASE SERIES」で見られたものまで,さまざまな展示が来場者を圧倒する。
本イベントの目玉は何といっても,前述した「ガンプラスキャン」を体験できるコーナーだろう。背景を選んでガンプラをスキャンすると短編動画が作られ,YouTubeでこれを閲覧できるのだ。来場者は「HANGAR」「WASTELAND」「MASS DRIVER」「DAYBREAK」のなかから好きなシチュエーションを選び,ガンプラにポーズをつけて台座にセットする。係員がスマートフォンでガンプラを360度スキャンすると,10分ほど後にYouTubeへ動画がアップロードされる。
ガンプラが自分がとらせたポーズそのままで,3D空間に登場するというのは不思議な体験だ。「MASS DRIVER」ではガンプラが発進する演出もあり,テンションが上がる。
スキャンの際には50〜60枚の写真が撮影され,これをもとに3Dモデルが作成され,背景に合わせたフィルタを掛けた状態で配置されて動画が作られる。つまり,背景作りやライティングの手間なく,シチュエーションに合った形でのジオラマ動画が作れるのだ。
自分のガンプラを持ち込んでもいいし,会場では貸し出しもあるので,ぜひ一度体験してみてほしい。なお,持ち込みのレギュレーションについては公式サイト(リンク)を参照のこと。YouTubeにアップロードされた動画には,筆者が会場で借りたガンプラを使った動画もあるので,雰囲気を掴んでみてほしい(リンク)。
このほかにも「GUNDAM NEXT FUTURE -TOKYO BASE-」には,さまざまな展示が行われている。以下の写真から会場の雰囲気が伝われば幸いだ。
「GUNDAM NEXT FUTURE」公式サイト
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