プレイレポート
[プレイレポ]「Stellar Blade」体験版インプレッション。運命の戦いに身を投じる“天使”イヴの物語を描く,高難度アクションRPG
「マグナカルタ」「デスティニーチャイルド」「勝利の女神:NIKKE」などを代表作に持つ韓国のゲームクリエイター,キム・ヒョンテ氏と,同氏が率いるSHIFT UPによって「Project EVE」というコードネームで開発が進められていた本作。タイトルが「Stellar Blade」と改められ,2019年の発表から5年の歳月を経て,待望の発売を迎える。
それに先駆けて配信されるこの体験版は,ゲームのオープニングから,序盤のボスまでをプレイでき,セーブデータを製品版へと引き継げる内容だ。
体験版を一足先にプレイする機会を得たので,気になるゲームシステムやプレイフィールなどについてのレポートをお届けしよう。
本作の舞台となるのは未来の地球。未知のクリーチャー「ネイティブ」によって破滅させられた地上は荒廃し,残された人類は宇宙のコロニーに押しやられている。
地球奪還の命を受けた主人公の「イヴ」ら第7空挺部隊は,地上へと降下中に奇襲を受け,壊滅的な被害を受けてしまう。タキに助けられたイヴは混乱の中,群がるネイティブ達との戦いに身を投じていく。
攻撃されて墜落する宇宙艇,ポッドで降下していくイヴ達,イヴの救出に現れるタキ,地表で暴れる巨大なネイティブ,冒頭から魅せる映像と演出でプレイヤーを物語へと引き込んでいく。ツボを押さえた作りで,イヴやタキのルックスやデザインも実に魅力的だ。ちなみにイヴの特徴の一つであるポニーテールは,オプション画面で長さを変更できるのが面白いところだ。
ゲームは3人称視点のアクションで,イヴが地上に降り立った直後から始まる。彼女の武器は片手持ちのブレード「ブラッドエッジ」で,[△]ボタンと[□]ボタンで強弱の攻撃を繰り出せ,組み合わせによってコンビネーションへと発展する。なお,このコンビネーションはスキルツリーを開放することでバリエーションが増えていくようだが,この体験版ではほぼすべてが開放されているので,いろいろと試してみよう。
敵の攻撃に対しては回避([○]ボタン)とガード([L1]ボタン)があり,適切なタイミングで行えばジャスト回避やジャストガード(ジャストパリィ)となるので,とくに大型の手強い敵とはこれらを絡めたアクションが重要となる。
敵となるネイティブにはHPのほかに「シールド」と「バランス」のゲージが存在している。ネイティブの中にはイヴの攻撃を防ぐシールドを持っているものがいて,シールドを掲げていないタイミングを狙うか,シールドを破壊する(=シールドゲージを0にする)ことでスタンさせたり,敵のスキルを阻止したりできる。
なおシールドのゲージはイヴにも存在し,この値が高いときはダメージを受けたときのHPゲージの減少が少なくなる。ダメージを受けると減り,時間経過で回復していく。
一方バランスはネイティブの体勢を意味していて,敵の攻撃に対してジャストなタイミングでガードすると,攻撃を完全に防ぎつつ相手の体勢を崩す「ジャストパリィ」が発動,これによりバランスのゲージを削れる。バランスゲージを0にすると敵はよろめき状態になるので,すかさず[△]ボタンを押すと「レトリビューション」が発動し,大ダメージを与えられるといった具合だ。
そのほかにも,ゲージを溜めて繰り出す「ベータスキル」,特定の強力な攻撃に対して繰り出すことで背後に回り込んで反撃する「ブリンク」といったアクションもあり,スキルを開放することで,アクションの選択肢が増えていく仕組みだ。
敵となるネイティブは異形の姿をしていて,その種類はさまざまだ。ゲーム中のデータバンクで確認した限りでは,3カテゴリーで58種類が存在するようで,この体験版では11種が登場している。さらに後述のトレーニングモードなどでは,体験版の範囲内に登場しないネイティブも現れる。
性質や攻防もそれぞれ違っていて,対処法も異なるので,スキルを身に付けるなどして,戦いの選択肢を増やしていくのが基本となるだろう。
ゲーム自体はかなり難しい部類に入ることは間違いなく,デフォルト難度の「ノーマルモード」では,ネイティブごとの戦い方を掴むまでは同じ場所で何度も挑むことになるはず。HP回復の手段も限られていて,セーブポイントとなるキャンプで休憩をすると倒したネイティブの一部が復活するなど,ゲームシステムもシビアだが,逆にそれを利用して敵を多く倒してイヴを成長させ,スキルを増やしていく攻略法も成立するはずだ。
また,ゲーム全体の難度を下げてストーリーを楽しむための「ストーリーモード」も用意されている。こちらでは敵の強さがノーマルモードよりも弱くなるだけでなく,敵の強力な攻撃時にスロー演出が挿入され,対応すべきアクションのボタンが表示される「アクションアシスト」も使えるようになる。
モードはいつでも切り替えられるが,切り替え時は直前にセーブしたポイントまで戻るというちょっとしたペナルティもある。
主要なアクションは序盤のシーンでチュートリアルが用意されているほか,習得したスキルごとに練習できる「トレーニング」もあり,前述の敵が復活する仕組みを利用して敵ごとの戦い方を掴む練習をする手段もあるので,この体験版だけでもデフォルトのノーマルモードでクリアできるかチャレンジしてみてほしい。
本作はアクションRPGであり,前述のスキル習得など,イヴの成長システムも充実しているようだ。スキルは敵を倒すことで増えていく「SP EXP」を消費して開放が可能で,アイテムを入手すれば装備品のアップグレードなども行える。体験版でできる範囲は限られているが,その幅はかなり広そうなので,製品版を楽しみにしたい。
フィールドはオープンワールドではないが,かなり細かいところまで作り込まれていて,そこかしこにアイテムが隠されている。イヴにはサポート役のドローンが追従していて,タッチパッドボタンを押すことで周囲をスキャンでき,アイテムのある場所や敵の場所などが分かる。アイテムはイヴの成長に直結するので,残らず取っておきたいところだが,一見,取れなさそうな場所にあったり,アイテムが入ったコンテナのコードが必要だったりすることもあり,すべて取るには頭を悩ませることになるだろう。
体験版はエリアのボスとなるネイティブの「アバドン」を倒すことで終了となる。両腕に剣のような武器を持ち,さらに雷をも操る強敵だ。ジャストパリィからのレトリビューションやブリンクなどを使いこなさなければ倒すのは難しいだろう。
最後のボスを倒すと,その後のイヴの活躍を映すムービーが流れる。射撃によるアクションや,おぞましい姿のネイティブとの戦い,新たなフィールドの探索など,今後の展開にワクワクさせられる。
またクリア後には,規定のボスと戦える「ボスチャレンジ」のモードもアンロックされ,製品版の前にプレイ経験を積むための要素もあり,至れり尽くせりだ。
長い開発期間をかけただけあって,アクションゲームとしての手応えと,グラフィックス,演出面の見せ方はともに完成度が高く,製品版が楽しみになる体験版であった。イヴのアクションは華麗で,さらに成長要素や外見を変える装備品の開発など,やり込み要素も充実していて,それらにアイテム集めも楽しみの一つとなりそうだ。
少しだけ気になった点としては,コンテナや敵から手に入るアイテムや素材が画面に対して非常に小さかったことが挙げられる。オプションの「自動アイテム回収」をオンにしておかないと気づかず見逃してしまうこともあり,何より手強い敵を倒したときや苦労して開けたコンテナから手に入る報酬としてちょっと乏しさを感じてしまった。特別な事情がないようなら,アップデートなどでもう少し大きく表示対応してほしいとも思った。
キム・ヒョンテ氏とSHIFT UPが自信を持って贈るこの「Stellar Blade」。この機会にぜひ体験版をプレイして,その冒頭から味わえる興奮を発売前に味わってほしい。
「Stellar Blade」公式サイト
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